先輩からメールあり、
数日前に私が調律に入ったレコーディングスタジオ
いらしているとのこと、

音の変な狂いはなかったよー
ちょっと調整で気になるところがあったよー

とのお知らせでした。
ありがたいことです。





先日はコロナ禍以降、
久しぶりにレコーディングスタジオで、
ベーゼンドルファー、インペリアルの調律でした。

前日に他の先輩が調律に入られていましたが、
中音域は見事に1ヘルツ、音程高くなっていて、
そのあたりはさすが、変化の多いベーゼンドルファーです。

鍵盤アクション本体マッチング
が出てブカブカしています。



カバーを外して、
大屋根を開いて、
ピアノの中の空気をスタジオの空調に
しばらく馴染ませてみましたが、
高くなった部分は戻らず、
ブカブカも直らず、
基準のA(ラ)の音を1ヘルツ下げ
きっちり441ヘルツで調律スタート。

ピッチ(基準の音の高さ)を変更するときは
いわゆる『見越し』と言って
少し多めに音を動かし、
反動で音程が戻って来るのを『見越す』ことも
あるのですが、
この日は楽器が落ち着いていたので
『見越し』は無しで下げました。
この辺りは前回の作業と使われ方が
大きく影響します。

中音域を1ヘルツ分、
張力をゆるめながら落ち着かせて、
ピッチも時折確認しつつ。

終わってみれば上下2オクターブ分くらいは
ほぼ変化なく、なぞるように調律を揃えていくだけで、
真ん中4オクターブをしっかり落ち着かせたら
響きはつながり、
ピッチ441ヘルツ安定です。

鍵盤アクションと本体のマッチングを見直し、
各接点の具合を見直し。

この日は1時間50分作業でしたが、
その時点で1時間20分経過。

ピアノの録りは後のため
ピアニストさんへの引き渡しは無しだったので、
エンジニアさん確認して頂いて、
少しお話しして、
オッケーです、ありがとうございます、
あとちょっと掃除したりして失礼しますね~

…という感じで、
1時間40分くらいまで作業して、
ブースを出ました。





10月からの放送で使われる音源とのこと、
テレビやCDなど、生ではないものから自分の調律を聴くと
また全然違う聴こえ方をするので、毎度勉強になります。




わたくしはこれまで色々と
身を置く環境を変えてきました。

なぜかというと、
自分の調律師スタート頃から今も変わらない信条として

『お客様のお家のピアノを良くしたい、
そのために自分はより良いものを知りたい』

というのがあるからです。



音大のピアノ管理や、
ヨーロッパメーカーのピアノでの演奏会調律、
レコーディングの調律など…

そういった経験を
ご自宅のピアノに向かわせて頂くときに
役立てたい、そして何より
お客様にもっとピアノを楽しんで頂きたい

そのためです。





それぞれの環境にいるときは
「いずれは辞めて次のステップへ行くぜ🔥」
というよりは、

「より良い道があれば進む可能性もあるよね」
という、
選択肢を常に持つようにはしていましたが、

ふとしたタイミングで道が開かれて、
人と人がつながって…





なんだかありがたい調律師人生を歩ませて頂いております。

ありがとうございます。










お客様が帰りがけに
「高くはないんだけど美味しいよ!」
と言って下さった、こちら↓




見事、ポリポリ食べ出したら

やめられない!止まらない!

ピティナのショパンの2番を聴きながら…
やっぱこの曲好きだ~

YouTubeをラジオのように使っております(笑)




今日もありがとうございました!















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