この子が行っているお寺、とやらになら、行ってみてもいいかもしれない・・・と思い、
「行ってみようかな」
と言うと
「最初、年会費でお金がかかってしまうけど、それは私が払うから、一回、行ってみようよ」
と言われ、疲れ果てていた私は、藁にもすがる思いでお寺とやらに行って見ると、そこは新興宗教の支部だった。
宗教法人は税金が免除されているためか、やたらと立派な建物に圧倒された。
そのお堂で、最初は
「何でも好きなことを祈っていい。どんな汚いことでも、祈っても許されるから」
と言われたが、私はそもそも誰かが近くにいてくれること、いやなことを思い出すようなものがない広々とした部屋にいられること自体で、心が安らいだ。
だから、祈る言葉など、思い浮かばなかった。
元夫のことも、全く思い浮かばなかった。
だから「これが私の運命であるなら、無事乗り越えられますように」とだけ、毎回祈っていた。
その新興宗教では、毎朝毎晩、お経を唱えなければならなかった。
私は、これで心が楽になれるのなら・・・と、毎日欠かさずお経を唱えた。
仏壇も買い、お香を炊き、鈴を鳴らし、数珠を持ち・・・
しかし、いくらやっても、まったく離婚関係では進展がなく、むしをだんだんと苦しくなっていくいっぽうだった。
その宗教では個別に鑑定のようなことをしてくれるので、それを受けたらどうかと勧められ、2回受けてみたが、「先祖が受けた苦労をあなたに受け継ぎたくなくてこうしている。先祖の供養をしなさい」と言われるだけで、離婚問題については一切触れられることはなかった。
先祖の供養でも、いちいちお金がかかったし、やれ自分の背後霊のお清めだの、元夫や元夫の先祖の背後霊のお清めだの、その教祖様が今の状態に導いて行って下さっているのだから、そのお礼の為のお金だの、ともかく何でもお金がかかった。
私は、正直にその宗教へ誘ってくれた子に話した。
「私なりに一生懸命やっているつもりなんだけど、どんどん苦しくなるのはなんで?」
すると、彼女から驚く答えが返ってきた。
「旦那さんに、感謝の心を持ちながら祈っている?」
・ ・・・感謝の気持ちを持てるようであれば、離婚なんかしないよ。