先日、大手予備校の駿台が、今後は「大学合格実績の公表を止める」という決定を発表しました。

 

これは教育業界では非常に大きなニュースだったと想像します。
 

というのも、長年、予備校の「ブランド力」や「信頼性」は、東大や京大など難関大学への合格者数で語られてきたからです。

ただ、少し冷静に考えてみると、たしかに東大の定員をはるかに超える数の「合格者」が、予備校各社の合格実績を合計すると出てきます。さらに中堅〜小規模の塾を含めれば、ますます数が膨らんでいくわけです。

 

「合格実績=信用」のように見せてきた業界の慣習を見直すという意味では、駿台の判断は英断だったと思います。
今後、他の大手がどう動くのか。どんな影響が出てくるのか、注目したいところです。

 

一方で、受験生や保護者の中には、やはり合格実績を「参考指標」として重視していた方も多いと思います。
「この塾は◯人も合格させているから、安心だろう」と。

 

ある意味、実績は教育業界における「口コミ」や「評判」のような役割を果たしていたとも言えます。

ただし、その裏には見えにくいカラクリも潜んでいます。

 

実は数年前、倒産したある予備校(ニ◯◯ク)で、なんと私の娘の名前が「合格実績」として掲示されていたという話を、知人から聞きました。

娘はその塾に通ったことは一度もなく、模試すら受けたこともありません。
もちろん証拠を取ったわけではないので断言はしませんが、もし本当なら、これはちょっと恐ろしい話です。

 

 

一般企業の業界では、例えば「景品表示法」などに基づいて、不当表示を防ぐためのルールがあります。
各業界には公正取引委員会と連携した団体が存在し、消費者を守る仕組みが整えられています。(ない業界もあります。)

 

では、塾業界にはそういった仕組みがあるでしょうか?

少なくとも、「合格実績の公表ルール」や「基準」について、業界全体で明確に定めている動きは、ほとんど見られません。
 

あくまでたとえばですが、

・半年以上在籍した生徒のみをカウントする

・模試・短期講習のみの参加者は除外する

・ダブルスクールや他塾併用の明示 など

 

こうした業界ルールがあれば、受験生や保護者にとっても、よりフェアな選択ができるようになるのではないでしょうか。

 

今や、通塾スタイルも多様化し、オンライン塾など選択肢が広がっている時代です。
 

選ぶ自由があるからこそ、情報の「正しさ」や「透明性」が、ますます重要になってきています。

 

受験は、子どもたちの人生にとって大きな節目。
 

だからこそ、塾・予備校業界にも、フェアで誠実な姿勢が求められる時代になっていると感じています。