少し医学部ネタが続きますがご容赦を。
今回は単科大学と総合大学について、私見を少々。
「単科大と総合大、どっちがいいの?」
実際には学力的に選べる人はごくわずか。とはいえ「総合大なら他学部と交流できる!!医学以外の分野(社会性)を学べる!」と期待している方もいるので、ここでちょっと現実を。
医学部生が他学部と一緒に授業を受けられるのはせいぜい1年次、長くても2年次まで。
例えば慶應なら1年生は日吉キャンパスで一般教養を他学部生と学びますが、2年生からは信濃町へ引っ越し。
以降は「医学部ワールド」一直線です。
「じゃあ4年間ずっと他学部と同じキャンパスで一緒にいられるのは?」
東大や京大、阪大、三重大、信州大などは同じキャンパス(あるいは近接キャンパス)にあるようですが、専門課程に入れば授業は完全に医学部オンリー。近くにいても世界は別々なんです。
つまり総合大の医学部といっても、青春をずっと他学部の学友と肩を並べて過ごすことはできません。
メリットは1年目に多様な価値観に触れられることくらい。結局、単科大とさほど変わらないと思います。
一方で単科大は人数が少ないし、医療系学部がメインなので医療にどっぷり浸かれる環境です。(但し、村社会なのでデメリットもあります。)
総合大にはどんな出会いがあるか?
残念、期待しすぎないでください。慶應でも1年生で知り合った他学部の友人と卒業までつながるケースは卒業年度も異なりますのでまれです。(まれと書いたのは、慶應は内部生の繋がりがあります。)
さらに医学部は専門一直線なので、社会性を育みにくいのは否めません。私の周りの医師も口をそろえて
「会社の仕組みがわからない」
「世間知らずだ」
と言います。まあ、医学部は言ってしまえば職業訓練校ですから。研修医以降は病院という小宇宙にどっぷりなので、世間とズレていくのも仕方ないのかもしれません。
だからこそ私は娘に言っています。
「本や新聞を読みなさい。時事に触れなさい。旅行しなさい。中高の友達を大事にしなさい」と。
(言う事全く聞きませんが・・・泣)
医師としての専門性は大学と病院で磨けますが、人としての厚みは「外の世界」にしかありません。
もちろん、途中で留学や大学院(MBA)という手もありますが、若いうちにキャリアを変えたり、寄り道するのはそう簡単じゃない。だからこそ学生時代から、意識して外の世界を覗いてほしいなと思うのです。まあでも構造的になかなか難しいですね。。