花の水彩画を描きながら「完成させること」について思う | 音楽家のためのアレクサンダー・テクニークレッスン〜フルート奏者嶋村順子

音楽家のためのアレクサンダー・テクニークレッスン〜フルート奏者嶋村順子

♪アレクサンダー・テクニークを演奏に生かすレッスン♪
~ココロを自由に、カラダも自由に、自分らしく生き、演奏する~
アレクサンダー・テクニーク教師&フルート奏者の嶋村順子です。
演奏者の心理的・身体的問題を解決する方法を探求しています。

月に一度、趣味で花の水彩画を描く教室に通っています。

毎回その日に選んだ花をテーブルに置き、まず最初に鉛筆で下絵を描き始める。
この時にいつも思う。

 

これは演奏と同じ

ひとつひとつ 
よく見て丁寧に線を重ねていけば

よく見て丁寧に色を重ねていけば

いつか必ず仕上がる

この花を紙に描くことができる

 

これは演奏と同じ

日々の暮らしと同じ

ひとつひとつ ひとつひとつ

 

 

どうしても、上手に描きたくて気持ちが焦ったり、うまく描けそうかどうかが気になったり。

花を目の前にして雑念が湧きまくります。

花弁や花数、葉の枚数が多いもの、形がとりにくいもの、難しい。

複雑な奥行きをどこから描けば良いのか分からなくなって、選んだ花を後悔することもあります。

 

上手になりたい気持ちと、上手にできないことへの不安が同時にやってくる。
「絵を描く」ということにも自分の思考や行動の傾向が現れるのが面白い。

 

でも、まずは花に向き合い、鉛筆を置いてじっと見る。

しばらく、じっと見る。

全体の姿、中心になる花、そして枝葉の様子、光のあたり方も。

見えたものを一本一本の線で描き、ひとつひとつ線が増えていくにつれ見通しが立ってくる。
そうすると完成への道筋が見えてきて、確信を持って描き進める。

 

あらかた描けたら、次は細部を修正しながら精度を上げていく。
ここで下書きの荒さやミスに気づくとがっかりするけれど、
気を取り直して丁寧に修正する。

 

この作業は曲を練習して仕上げていく作業と同じだなぁといつも思う。

「こんなに難しい曲、完成させることなどできるのか?」と思う時でも、

こうしてひとつひとつ取り組んでいるうちに見通しが立ってくる。

 

 

絵を描きながら「完成させること」について思う。

 

とにかく諦めないこと。
必要な時間を費やすこと。

目の前にあるものをじっと見つめて、ひとつひとつ取り組むことを続けること。
焦る気持ち、虚栄心を捨てて、目の前の花(楽譜)に対して謙虚になる。

そして大体の見通しがたったら細部の精度を上げていく。

 

完成を目指すプロセスは音楽も絵も同じだなぁ。

 

 

2021年、コロナ禍で外出する仕事が激減し自宅にいることが多かった頃に始めた植物画の習い事。

最近は仕事も元に戻り、月に一度が2〜3ヶ月に一度になったりするけれど、

先生のアトリエで、花だけを見つめて描いていると頭の中は空っぽになる。

私の癒しの時間、リフレッシュタイムです。

 

最近描いたエリンジュームと2年前に描いた桜。

 

 

 

 

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嶋村順子
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