WS報告その2~首をゆるめて頭が自由になると動きが変わる | 音楽家のためのアレクサンダー・テクニークレッスン〜フルート奏者嶋村順子

音楽家のためのアレクサンダー・テクニークレッスン〜フルート奏者嶋村順子

♪アレクサンダー・テクニークを演奏に生かすレッスン♪
~ココロを自由に、カラダも自由に、自分らしく生き、演奏する~
アレクサンダー・テクニーク教師&フルート奏者の嶋村順子です。
演奏者の心理的・身体的問題を解決する方法を探求しています。

/29池袋ワークショップご参加ありがとうございました。

その1に引き続き、レッスンの様子をご紹介します。


前回「その1」では、アレクサンダー・テクニーク・レッスンで提案する姿勢バランスについて書きました。

レッスンで必ずお伝えする事の中に、トップジョイントの位置があります。

(前回記事にも参照ページを載せてあります)


よりよい協調状態になるためには、

一番最初に「首の緊張を緩めて、頭が繊細に動けるように」という手順が大事なのですが、

この「くび」の長さを明確にしておくことが必要だと思うのです。


自分の首って、どこから始まっているのか?

みなさんはどこからだと思いますか?


顎のした、喉のあたりからが首だと思っている方が多いのではないでしょうか。

首はなんと耳の高さまであるんですよ。


過去記事の中にもなんども写真や図で解説してありますので、ご覧になってください。

首のてっぺんに頭が乗っかっているところを「トップジョイント」とか「AO関節」などと呼びます。


もしトップジョイントの位置を正確に知らなければ、

首の一部は「くび」と意識されていないと思います。


ほんとうの首の長さを知らないで「くびをゆるめる」と思っても、

意識に含まれていないところは緩んではくれません。

人間ってそういうふうになっているようです。


本当の首の長さ、どこからが首なのかを知っていて初めて

「くびをゆるめる」ことができるのです。


これ、結構大事だと思っています。

なにしろ私自身が「首が緩んで頭が動ける」を理解するのにとても手こずったものですから。

ぜひ、みなさんも首の本当の長さ、頭の乗っかっている本来の高さを知っておいてください。



私のレッスンでは、頭と脊椎の状態を適切にすることから初めて、

身体全部を意識に含めて行くプロセスをたどっていきます。

なんどもなんども一緒に練習します。


よくある「姿勢エクササイズ」のように、

ある一定の「正しい」姿勢の型やポジションめがけて作りこんでいくのとは違います。


丁寧に、頭と首の関係性からはじめて、

脊椎全部、身体全体に意識を向けていった結果、楽で自然な姿勢バランスになっていく、

そういうプロセスをたどる練習です。


そうするうちに、プロセスを覚えた生徒さんは

もう自分で自然な姿勢になっていく技術を使えるようになってきます。



そのプロセスとは次のとおりです。(生徒さんのおさらいの為に載せておきますね)


1、頭の本来の高さを知る、首の本来の長さを知る(骨格模型や解剖学の本などで確認します)


2、首を緩めて頭が繊細に動けるようにする


3、頭がふんわり動けて、身体全部が協力し合っていることを意識する


4、脊椎のカーブ、肋骨がふわりと動けること、骨盤のちょうど良い傾き、

股関節・膝・足首のそれぞれに空間をあげるように緩める、などなど、

その人が意識しやすい言葉で全身を協調させていく


5、やりたい動き、演奏、立つ座る歩くなど、

どんな動きにも自分全部が協力していることを意識しながらやってみる




自分で自分をじょうずにコーディネーションするには、

実際にレッスンを体験されることがいちばんです。

ぜひ、一度体験してみてください。



・・・その3に続く・・・