なんと、
最近人気の、
これ
Fender 1965 Jazzmaster Candy Apple Red

1958年にFender社初のローズウッド指板のギターとして発売されました。
当時テレキャスターやストラトキャスターはカントリー系のギタリストには人気がありましたが、ジャズ系のギタリストの人気は圧倒的にGibsonにありました。
そんな中ジャズに対応するギターとして開発されたのが“Jazzmaster”でした。
それまでのFenderのギターにはなかった甘く太いトーンはジョー・パスなどのジャズギタリストも使用しましたが、ベンチャーズに代表されるサーフミュージックのギタリストからの人気を博しました。
ジミ・ヘンドリックスの登場によりジャガーと同様にストラトキャスターの人気に押され、70年代には姿を消し80年には生産終了となりました。
90年代初頭にダイナソー・ジュニアのJ・マスシスやソニック・ユースのサーストン・ムーアなどが愛用し、彼らに影響を受けた後続のギタリスト達もこぞって使用し現在では非常に人気のあるモデルとなりました。
日本では土屋昌巳氏や佐野元春氏が80年代からジャズマスターを愛用していたことが、現在の人気の一因かもしれません。
個人的は話で恐縮ですが、私が中学生のときに初めて行ったコンサート(死語ですね)が佐野元春さんで、そのとき彼がジャズマスターをかき鳴らしていたことは今でも鮮明に覚えています。
今回ご紹介する65年製はレアカラーのキャンディ・アップル・レッドです。
なぜレアかといいますと、当時ストラトやジャズマスターはサンバーストがレギュラーのカラーでその他のカラーは全てオーダーによる特注品でしたので非常に数が少ないのです。

ヘッドトップカラーがボディカラーと同色のマッチングヘッド・ストックです。
マッチングヘッドもカラーオーダーの一部でジャガー、ジャズマスターでよく見られる仕様です。

64年以降のトランジションロゴです。
“Fender”のデカールの部分が黒っぽくなっているのが確認できます。
これは元々はゴールドなのですが、この時期ゴールドにブラスパウダー(真ちゅうの粉)が含んだものがあり、経年変化で酸化してこのようになります。

ヘッド裏です。
ペグはクルーソン社製の片連タイプです。

ペグ裏の刻印は“Kluson Deluxe”が2列で刻まれた通称ダブルラインと呼ばれ64年以降の仕様です。

指板はブラジリアン・ローズウッドでポジションマークはクレイドットです。
クレイドットは64年までのプリCBS期の仕様ですが、CBS買収直後の65年は仕様が混在しているものがよくあります。

12フレットのドットポジションの幅が狭いナロードットポジションです。
63年中期よりこのような仕様に変更されます。

65年からそれまでのセルロイド製から塩化ビニール製になったピックガードです。
塩化ビニールになりセルロイドの頃の経年変化による劣化が軽減しました。
サンバーストカラーではトートイズシェルのピックガードが標準ですが、カスタムカラーには基本的にホワイト・ブラック・ホワイトの3プライが使われます。

ストラトキャスターと同じコントロールノブ葉65年初期までの仕様です。
それ以降はFenderアンプのコントロールノブが白くなったものが使われます。

ネックデータは“4FEB65B”、65年2月製造の初期ものです。

ネックポケットです。ハンドル取り付けあとから黄色が確認できます。
元はサンバースト用に用意されていたボディだったのでしょうか?

オリジナルのスペーサー。
ブラックとブラウンのものが使われています。

フロントピックアップ裏側です。
64年からのグレイボビンで、脇に“3-12-65”のデータが確認できます。

リアピックアップ裏側、“4-15-65”のデータと“FW”は製作者のイニシャルでしょうか?

プリセット部のポットは通常より小さいポットが使われています。

ピックアップカバーを外した状態です。
ボビンでコイルをはさんでいます。

ヴォリュームはCTS製、トーンはスタックポール製です。
異なるメーカーのポットが使われていますが、ハンダを外したあとはないのでオリジナルです。

スプラグ製のセラミックコンデンサーが使われています。

ヴォリュームポットからは“1376350”のデータが確認できます。
CTS社製、63年50週目に製造されたポットです。

ボディキャビティ内部にはシールド効果のためキャビティと同形のスティールが取り付けられています。

ジャガーと同タイプのブリッジ。
サドルがスパイラル状になっており、細かい弦ピッチの調整が可能です。
スパイラルのためサドルからの弦落ちが難点といわれますが、この時期は3弦もワウンド弦の太いゲージでしたので、テンションがあるため弦落ちの問題はなかったようです。

63年以降のLシリアルプレートです。
プリCBS期の仕様ですが、65年初頭まで使われます。
“L”のあとは5桁の通し番号になっています。

ボディバックです。
塗装が剥離した下にベージュのアンダーコートが確認できます。
またこの時期キャンディ・アップル・レッドはシルバーベースのメタリック塗装です。
また68年頃からゴールドベースになり、明るめレッドになります。
レアカラーの中でも比較的よく見られるキャンディ・アップル・レッドは当時人気があったカラーだったようです。
近年、状態の良いものも少なくなっていますのでこの機会にぜひ!
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