----- 俳人池田俊二氏に学ぶ。 -----

----- 『日本語を知らない俳人たち』

 (2005-03, PHP研究所, 1700+税) -----


[私からの説明]


このブログのテーマとして、タイトルにあります

「切レ」と俳句の正体 については、清水杏芽氏

の著書 『俳句は「切レ」がいのち』 を読めば、

ご理解され、本当の俳句について、認識を新に

されることと思います。


その他に、私たち初心者にとって大切な問題が

幾つかあります。その問題を解決してくれる本が

池田俊二氏の著書『日本語を知らない俳人たち』

だと思います。


ニ週間ほど前、私は偶然この本に図書館で出会

いました。読み終えて、是非とも皆さんへご紹介

したいと考えました。本当の俳句を知りたい人や、

本当の俳句を作りたい人の必携書だと思います。


この本の目次の一部を紹介します。


〔第一章〕 - 言語の変化、俳人が日本語をなめる理由 -

〔第二章〕 「甘えまじ」 か 「甘ゆまじ」 か

〔第三章〕 俳句には国文法無視の特権あり !?

〔第四章〕 弥生時代に文字はなかったか

〔第五章〕 動詞・助動詞活用の覚え方

〔第六章〕 - 俳人協会のアンソロジーを点検する -

       終止形と連体形、文語と口語 - それぞれの混同

       歴史的仮名遣いの変遷

〔第七章〕 ”旧かな”とはなんだ !

       「今」 と 「し」 は形容矛盾

       古人は誤用をしない

〔第八章〕 助動詞「し」(「き」の連体形)の誤用

〔第九章〕 - 大新聞の選者たちを点検する -

〔第十章〕 「五段活用」の正体

〔第十二章〕 言語感覚の欠如

        助動詞=動詞の語尾という珍説

----- 俳人清水杏芽氏に学ぶ。 -----

----- 俳句は十七音字と「切レ」とで成立する一行詩である。 -----

----- 「切レ」のない十七音字は俳句ではない。 -----


[私の補記]


先日図書館に行き、清水杏芽氏の本が、確か二冊所蔵

されけていたのを思い出して探したのですが、一冊もあり

ませんでした。

不思議に思って、係員にパソコンで探して貰っても、見つ

かりませんでした。

あとで考えたのですが、確か平成五~六年頃の本でした

ので、既に「古本」として処分されたのでしょう。

『俳句は「切レ」がいのち』などは、画期的な俳句評論なの

で、何時までも図書館に残して欲しかったのですが・・・。


その代わりに書棚で、面白そうな次の本を見つけました。

まだ全部を読んでいませんが、「切レ」や、終止形と連体

形の使用区別や、文語と口語の混用などにも論点を置き、

現代俳人を痛烈に批判しているようです。

ぜひ、一度読まれることをお勧めします。


『日本語を知らない俳人たち』

池田俊一 著 (2005年、PHP研究所、 1700+税)


清水杏芽氏の句集には、次のものがあります。


『「切レ」論の実証・句集今(いま)』

清水杏芽 著 (1996年、沖積舎、 2548)


清水杏芽氏指導の俳句会誌は、次のとおりです。


月刊俳誌 『双葉』 

(双葉俳句会発行、 定価400+送料100)

発行所 : 沼津市千本緑町二丁目12

----- 俳人清水杏芽氏に学ぶ。 -----

----- 俳句は十七音字と「切レ」とで成立する一行詩である。 -----

----- 「切レ」のない十七音字は俳句ではない。 -----


[前々回・前回からのつづき]


 日本の俳壇は 「本当の俳句」 で充実されなければ

ならないのである。それには現俳人達は余りに 「俳句

の本質」 を知らな過ぎる。 【俳句は十七音字と「切レ」

とで成立する詩である】 ことを知らな過ぎる。


 そこで私は、平成三年四月号の『四季俳句』」 に 

「現代俳句への提言」 として、 【「切レ」のない十七音

字は俳句ではない】 を発表し、俳句改革の第一声を

あげたのである。


 かなりの反響があり、沢山の人々より賛同の手紙を

いただいた。 以来しばしば 「切レ」 という言葉を聞き

又見るが、これが私の発明語であり、その使用は私の

主張・目的の是認であると、承知するのである。私の

改革は緒に就いたのである。


 以来機会を把えて、二~三百頁の著書をものにし

俳句改革にうち込んで、その達成の一日も早かれを

期待している。 そのため平成四年に 『NHK俳句、

その間違いと批判』 を、平成五年には 『俳句は「切

レ」がいのち』 を、平成六年には 『主宰者達の俳句

と俳句技巧』 を、平成七年には 『本当の俳句を求め

て-NHK俳壇その間違いと批判』、平成八年には

『「切レ」論の実証-句集今(いま)』 を出版し 「俳句

に似て俳句でないもの」 を排し 「本当の俳句」 を詠

むよう、日本中の俳人に呼びかけているのである。


(これで、清水氏視から受領した資料紹介は終わりです。)


*** この資料は、清水杏芽氏より直接受領した

もので、「切レ」 に対する私の質問に、清水杏芽氏

が答えられたものです。 (1997年) ***