BSプレミアムにて毎週日曜夜10時から放送していたドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』

同時間帯の前作『グレースの履歴』に続き、非常に見応えのある作品でした!!

 

以下、サイトの紹介文より。

 

 

これが令和の新しいホームドラマ!

作家・岸田奈美さんが自身の家族について綴ったエッセーを原作に連続ドラマ化!

 

ベンチャー企業家だった父は急逝し、母は突然車いすユーザーに。弟はダウン症、祖母はものわすれの症状が・・・。

 

岸田さんは、そんな家族をめぐる、「楽しい」や「悲しい」など一言では説明ができない情報過多な日々の出来事を、笑えて泣けて考えさせられて、心がじんわりあたたかくなる自伝的エッセーに。

SNSで瞬く間に広がり人気を集めました。

 

ドラマでは、岸田さんが紡いだエッセーに、ご家族や関係者への取材によるエピソードや、独自の視点での脚色を加え、全10話で放送します。

 

【あらすじ】

岸本七実(河合優実)は高校生。

学校では、きらきらした一軍女子たちの輪に入れずに、今日も同じ三軍同士、天ヶ瀬 環(福地桃子)と授業でペアを組まされていた。

 

いささか自意識をこじらせながら暮らしていたある日、母のひとみ(坂井真紀)から連絡が入る。ダウン症の弟・草太(吉田 葵)が万引きをしたかもしれないというのだ。

 

七実の、ありえないことが次々と起こるてんやわんやな日々が続いていく…。

 

大好きだった父・耕助(錦戸 亮)の死、あまりにマイペースな祖母・芳子(美保 純)との生活など、さまざまな出来事と向き合い、必死で笑い飛ばし、時々涙しながら、七実は「作家」としてブレイク・・・する予定?

 

 

いやもう、ただただ興味深く、面白く、新しいタイプのドラマでした!

 

主人公の七実ちゃんは、「うちの家族、パパは中学時代に病死したし、弟はダウン症やし、ママは大病して車椅子ユーザーになったし、ばあちゃんは認知症やけど、何か?」という独特の雰囲気を放つ女子。

 

自分で自分を「不幸やわ」とは特に思っていないのに、周りから勝手に「可哀想な人」と同情されることで心のバランスを崩してしまうあたりは、考えさせられましたよね……。

 

全然ちがう次元ではあるけど、寒いと言われる地方に住んでいる者として、他の地域の人から「冬、大変でしょうね……」とか言われると、「いや、1年でいちばんすきな季節、冬ですから!」「寒い寒いっていうのは、あなた方が薄着してるだけですから!装備が整っている地元の人間は、そこまで寒さを感じてませんから!」とか思っちゃいますもん。苦笑。

 

幸か不幸かは、周囲が判断することじゃないんですよね。

 

本人としては「思いやりの心」をもって接しているつもりであっても、配慮に欠ける先入観ってのは、人を傷つける

 

そして、このドラマの出演者で最も注目を集めたのは、なんといっても七実ちゃんの弟「草太」役を演じた、16歳の吉田 葵くん!

 

ダウン症の「草太」をダウン症の葵くんが演じたわけですが、めちゃくちゃ上手いんですよね!?

 

草太は、素直で人懐っこいけど、ちょっとずる賢いところもあって(苦笑)、とてもチャーミング

人として魅力的。「国民の弟」に認定したい。

幼い頃や生まれたばかりの頃の草太役だった子たちも、可愛らしかった。

 

また別のドラマでも葵くんの姿を見ることができたらいいな……と感じました。

 

他にももっともっと感じたことがあるんだけど、簡単に言葉にできない感覚というか。

もう一度、初回から見直したいくらいです。

 

「より多くの人に観てほしいから、地上波でも放送して欲しい」という声をあちこちでお見掛けしましたが、このBS日曜夜っていう枠が、わたしはすきなんだよな~。

同枠で好評だったドラマ『拾われた男』も、地上波に降りたのは、個人的にちょっと嫌でしたし……。

 

ということで、最終回を迎えたのはとても残念だけど、出演者・スタッフの皆様、素敵な作品をどうもありがとうございました!

 

 

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』 素晴らしき家族の日常

 

ダウン症の俳優をメインキャストに抜てき あるドラマの挑戦