生涯学習の心を! | 「人の痛みがわかり、患者さんを身内の如く」を心がけている歯科医院です。

「人の痛みがわかり、患者さんを身内の如く」を心がけている歯科医院です。

医療の基本がお互いの信頼関係の構築と考えています。
患者さんの素朴な疑問に「傾聴する」姿勢が最も大切と考えています。
「相手を思いやる気持ち」を大切に、
前向きに研鑽を積んでいきますので、皆さん御教授の程、お願い致します。

 2-3日前より、いよいよ花粉がびゅんびゅうんで悩ませれる季節になりました。

「小にして学べば、すなわち壮にして成すことあり」
「壮にして学べば、すなわち老いて衰えず」
「老いて学べば、すなわち死して朽ちず」

実に爽やかな良い響きの言葉と思います。

 昨今教育問題があちらこちらで世間を賑わしています。

無論勉学の好きな人もいれば、運動が得意で、勉強はどうも・・と言う人もおり、千差万別と思います。

 自分を振り帰ると、何か闇雲に暗記していた時期もあり、本当に学問に興味を抱いたかと言うと

定かではありません。

 歯科医師国家試験のためでも基準点を取らねば免許が下りないので、詰め込んで覚えた経験は

あります。

 冒頭の言葉は美濃の国(岐阜県)の岩村という近くの藩主の出である、佐藤一斉の言葉です。

学問の大切さ、教育の基本理念を我々に喚起させてくれる、実に意味深い言葉です。

 前総理がこの言葉を引用した時に世間は皆ほのかな感動すら覚えたものでした。

つまり、皆さんもご存知の様に、

幼少の頃に懸命に勉学に励めば大人になり、社会に役に立ち、大人になっても学ぶ姿勢を忘れずに

勉強を持続すれば、老年期もその生きた力は衰える事はないと言う事ですね。

そして、最後の言葉は老年になっても尚学ぶ心を持ち続ければ、後世自分の死後も次の世代に引き継がれ

て行くという事です。

 私も30前後で開業しましたが、自分自身のパワーの衰えはたとえ一本の歯を削る時にも、感ずる事

があり、ふと、うまく行かない時には気力や記憶の衰えを感ずる時があります。

 しかし、人間には生きた知恵というものがございます。

キャリアの長い先生方には脳の中に、幾多の症例の引き出しがあると思います。

よく昔から「亀の甲より年の功」とう言葉がありますが、

 この佐藤一斉のお言葉は我々を勇気つける言葉ではないでしょうか?

人間年齢に関わらず、謙虚に学び続け、自分自身を絶えず見据えて、自分自身を奮起して、人の為に

たとえ微力でも貢献し続けたいという思いは大切と考えます。

 彼は幼い頃から、読書を好み、学問に熱心で、武術にも励んでいたそうです。

やがて、彼の学識と人間性は大きく評価され幕府の儒官(今で言えば東京帝大の学長)の立場にまで

なりました。

 彼は、42歳から何と82歳に至るまで1138条にもなる語録を書き上げました。

その語録の中で、最後の巻で

「自分は80歳になったが、一息でもある限り学業をやめるべきはない」

と書いています。

 門下生には、勝海舟、坂本竜馬、吉田松陰、高杉晋作、伊藤博文、西郷隆盛などの大人物がおり、

明治維新を支えた人達に大きな影響を及ばしたとされています。

 どの様な時代になろうとも、自分を見失わず、自分の持ち味「俺流」を持ち続けて、強い意志を

持ち続けていかねば成らないと反省しています。

 今私事で申しわけないですが、ブログを始めて、夜の街に行く回数が激減?して、色々な分野の

勉強をするようになりました。

 医学以外の分野でも実に人間性を高め、考え方が広がり、人を許す事ができる、器も本の少しでも

できてきて、人の痛みがわかる医師でありたいという当初の思い入れが、体で体得されつつあります。

 人は学ぶ事をやめた時には衰え、朽ち果てたときであると、

この先人の思いを手本にして、さらに、研鑽を積んで一介の開業医としての居場所を大切に

生きていきたいと思います。
 少し、文章が重くなり申しわけございませんでした。 http://www.mizutani9620.com 水谷歯科医院