産婦人科と小児科の危機 | 「人の痛みがわかり、患者さんを身内の如く」を心がけている歯科医院です。

「人の痛みがわかり、患者さんを身内の如く」を心がけている歯科医院です。

医療の基本がお互いの信頼関係の構築と考えています。
患者さんの素朴な疑問に「傾聴する」姿勢が最も大切と考えています。
「相手を思いやる気持ち」を大切に、
前向きに研鑽を積んでいきますので、皆さん御教授の程、お願い致します。

今日はフェーン現象が起こり各地で猛暑の一日で昼間外に出てふらふらしてしまいました。

さて、医科と歯科の大きな違いは歯科は外来がほとんどで、在宅診療がたまにある程度です。

よく、昔、歯学部をうけるときに、世間では、

「歯科は夜間勤務が無く、万が一エラーしても、命に別状が無い・・」

等と言う事をちらほら聞きました。

最近では医師編在という問題が深刻化してきているそうです。

先般息子とオープンキャンパスに行き、現役の産婦人科の教授の模擬講義の中でも
その点を指摘されました。

今、医学部の学生さんに人気の科目は

「眼科」「皮膚科」だそうです。

理由は、「勤務時間が規則的で体が楽」との事だそうです。

この要因には2004年から始められた、「臨床研修制度」が大きな引き金になっているとの
指摘も多いそうです。

今までは、国家試験に合格するとすぐに専門診療科目を決めて、主に、大学の医局に残るのが
通例でした。

所が今回の新制度では、2年かけて複数の診療科を経験するわけです。

これが、予期につけ、悪きにつけ、今までの医局制度が崩壊しだしたともいえます。

ただ、今風と言っては失礼かもしれませんが、ある大学を卒業した、女性医師は、

「都会はプライベートでも魅力的で、仕事以外の楽しみがあるのはうれしい」
とコメントしています。

確かに診療科目により、勤務体系の厳しい所があり、楽な診療科目へ流れる傾向は
これからもますます拍車がかかると思います。

眼科でも若い医師の開業医志向でコンタクトレンズの外来等楽に収入が得られる点も
あるかと思います。

日本の医師数は確実に増えているものの、科目偏在、地域偏在など
大きな問題をかかげており、

地方の大学では「地域枠」といわれる、定員の増加、県と市町村から6年間で1000万円程の
援助金などを創設している所もあるぐらいです。

これらの、根本的な解決は、医療界に限局した問題だけではなく、
経済的な視点から、

「適正な労働に対する対価」を明確に位置ずける必要があると思います。

これらを総合的に鑑みて不足している科の教育を充実させねばならないと思います。

産婦人科医と小児科医の慢性的な医師不足の検討を今から、始めないと、

すべての国民が平等に受けれる、権利をも脅かされる事となると思います。

私は歯科医師ですので他の医療関係者等の方にその辺のお考えを頂戴いたしたいと思います。

                 http://www.mizutani9620.com