「努力・根性・気合い」と個体差 | 父ちゃんの食道癌…改め…父ちゃんの「せん妄」

父ちゃんの食道癌…改め…父ちゃんの「せん妄」

2013年夏、私の父親(70代)に食道腺癌が見つかる
11月に食道亜全摘手術を受け、術後の経過も順調だった

ストレス耐性が弱い父は「食べる事」に挫折

せん妄

食欲は回復したが、認知症対応型施設に入院

退院

私は「生きていく上で、自分(とその家族)だけでは、どう頑張ってもどうにもならない事がある」と思っています。「気合いだ!」「努力次第だ!」という精神論だけではどうにもならないこともままあって、、、、


人生において苦境に立たされた時、「努力(または根性または気合い)でどうにかなる」という精神で生きている人がどれくらいいるのか分からないのだけど、、、、




父の知り合いにも、そういう心構えで生きている人が(私の知っている範囲で)2人いるのです。



1人は、Qさん。
年齢は父とほぼ同じ(70前後)。
入院・手術を経験している。
無人島で1人きりになっても生きていけそうなタイプ。
癌治療中、数回お見舞いに来てくれました。

父が術後にずるずると具合が悪くなっていって再入院していた頃、路上でQさんに会ったので、
「こういうわけでまた入院してるんですよ」
と説明したら、
「毎日散歩しないからダメなんだよ」
「オレなんて、手術の翌日から病棟歩いてたよ」
私(´-`).oO(父ちゃんも術後は病棟を何周も歩いてたよ。。。)
「とにかくね、心がけ次第なんだよ」
Qさん、以下延々と精神論を語る。。。



もう1人は、Rさん。
年齢は父とほぼ同じ(70代)。
癌治療を経験した。
スケジュール帳が常に埋まっていないと落ち着かないタイプ。
癌治療中、お見舞いに来てくれた。

2月、父が妙にカッカして怒りっぽかった時(この頃はまだこれが「せん妄」の症状だとは知らなかった)に、とある事でRさんに迷惑をかけてしまって、それ以降はあまり連絡を取っていなかった。。。

最近になって、母が電話した。(以下、母談)
・病気のことを説明した
・Rさんは「病気だからとかそういう問題ではない、病気だからで済む話じゃない」
・「友達だからあえて言ってるんだよ」とも。
・「手術は無事に済んだのにそんな状態になるなんて根性が無い」

母経由の話なのでどの程度正確なのか分からないけど。。。
母も、父の状態を分かりやすく説明できたのかどうか、かなり怪しいし。。。



またモヤモヤと悩んでしまう。。。

術後の状態×個体差×生活環境×その他の因子×「精神論」

父は根性が無いといえば無い。

だが、「根性が無い人の最大限の努力(と気合い)」と、
「ド根性人間の最大限の努力(と気合い)」とを、同じ目線で語ろうという事自体なにか違うのでは??


食道亜全摘による、「食べる事のつらさ」は、QさんRさんには理解できないだろうし、、、というか、70年生きてきた中で全ての困難を「根性」で乗り越えられたのだろうか、、、それはそれで凄いと思うけど、皆がみんな、猛者じゃないんだからさあ。。。

せん妄も誤嚥性肺炎も「努力と根性と気合い」でどうにかなるものじゃないんですよって説明する気力もないわ。。。