今週末に迫った日本GPは富士スピードウェイを舞台に行われる。
これは、各チームにとってチャレンジとなる。
というのも、ヘルマン・ティルケの手により生まれ変わったコースでの初開催となる上、
グランプリ開催前にテスト走行の機会を得られなかったためである。
とはいえ、多くのチームは木曜日と金曜日で、サーキットの習得は可能と考えているようだ。
しかし、それでは遅すぎると考えて準備を重ねているチームがある。
それは、コンストラクターズ2位をほぼ手中に収めたBMWザウバーである。
彼らは、2基目の風洞に資金を投入するよりも、最新のスーパーコンピュータ、
アルバート2を導入し、シミュレーションでの解析の重要性を説いてきた。
そして、誰もが実走できない富士スピードウェイに向けての準備を進めてきたという。
準備は、昨年後半にサーキットのCADデータを入手することから始まった。
データを解析し、
結果をアルバート2にインストールして、バーチャルなサーキットを建設する。
サーキットのキャラクターに合わせ、バーチャル・マシンにメカニカルセットアップを施す。
これは主に、重量配分やスプリング、ダンパーといった足回りのセッティングを決定する。
その後、バーチャル実走により、F1.07に様々なダウンフォースセッティングを行い、
はじき出されたラップタイムを参考に、ダウンフォースレベルを決定する。
ハイスピードと低速テクニカルセクションがミックスされた富士では、
ミディアムダウンフォースが最適だったようだ。
また、ギアレシオも、このバーチャル・サーキットでセッティング可能だ。
ただし、タイヤの磨耗に関しては、如何ともし難く、
これは実際に走ってみないと分からないようだ。
「シミュレーション・ソフトウエアによって計算されるラップタイムとトップスピードが、実際の値から1%以内に収まることを目指している」
と、テクニカル・ディレクターのウィリー・ランプは語っている。
その精度については、今週末にある程度答えは出ているだろう。
今や、ここまでできてしまうF1のテクノロジーは、つくづく凄いと思う。