8/29(火)、FIAは全17戦からなる2007年のF1カレンダーを発表した。
そこには、ヨーロッパGPやサンマリノGP、あるいは、
日本GPを奪われながらも開催継続を目指していた鈴鹿サーキットの名前はなかった。
しかし、トルコGPに割り当てられた1戦分の空席ができるかもしれない。
事件は、マッサ初優勝の表彰台で起こった。
マッサにトロフィーを授与したのは、メフメット・アリ・タラットという人物なのだが、
彼を紹介するTVのキャプションには”北キプロス・トルコ共和国大統領”と表示されていた。
キプロスは1974年のトルコ軍の北側への侵攻により南北に分断されたが、
世界各国は南側のキプロス共和国をこの国の正式な政府として認めている。
そして、北側こそが、北キプロス・トルコ共和国であり、正式には存在しない国家なのである。
つまり、国連およびEUは認めておらず、トルコのみが独立国家として承認しているという。
そして今回、タラット氏がプレゼンテーターを務めることで、
北キプロス・トルコ共和国を全世界にアピールするという政治的な狙いがあったというのだ。
これに対し、キプロス政府のスポークスマンは、
「彼らはFIAを欺き、挑発的な振る舞いと滑稽なプロバガンダ手法を用いて、純粋なスポーツイベントを政治的な目的に利用しようと試みた」
と怒りをあらわにした。
FIAも
「政治的中立は、インターナショナル・モータースポーツの統轄機関であるFIAの根本的な姿勢である。今回の論争は、とうてい受け入れられない」
との声明を発表している。
この問題により、FIAは来年のF1トルコGPおよび
同国で開催されるWRCのイベントも取りやめになる可能性があることを報じている。
ヘルマン・ティルケのデザインで人気のコースも政治的な問題により、
もうF1マシンが走ることはないのかもしれない。