ハロー!!きんいろモザイク、ルパン三世 イタリアン・ゲーム | アニメの撮影よもやま話

アニメの撮影よもやま話

フィルム時代のアニメの撮影からデジタル変換期をへて現在に至るまでの撮影回顧録

(2015) ハロー!!きんいろモザイク

↑イギリス コッツウォルズ地方の風景

 

 2012年12月にテレビアニメ化が発表され、第1期『きんいろモザイク』が2013年7月から9月にかけて、第2期『ハロー!!きんいろモザイク』が2015年4月から6月にかけて放送されました。全第1期全12話、第2期全12話。

 ロゴの英字表記は「gold mosaic」から「kin-iro mosaic」に変更されていました。

 本作において舞台となる地名は特に明示されていませんでしたが、アニメにおいては千葉県・京成電鉄の沿線、アリスやカレンの故郷としてイギリスコッツウォルズ地方の風景や同ウィルトシャー州カースル・クームに実在するB&B「フォス・ファームハウス」が描かれています。

 このアニメは、担当も含めて通常3~5人ぐらいで撮影していたのですが、最終12話になってスケジュールが圧迫したため、私も借り出される形で撮影に参加しています。(-_-;)

 まあ、でもこのようなかわいらしい作品は基本的に好きですよ。現場の雰囲気は、修羅場っていたような気もしますが……。(爆)

 

(2016)  ルパン三世 イタリアン・ゲーム

 『ルパン三世 イタリアン・ゲーム』(ルパンさんせい イタリアン・ゲーム)は、モンキー・パンチ先生原作のアニメ『ルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第25作。2016年1月8日に〇本テレビ系列の『〇曜ロードSHOW!』にて放送しました。

 サブタイトルの「イタリアン・ゲーム」はチェスの序盤定跡の名称であり、イタリアを舞台としていることと、仮面伯爵が「遺産」を巡る各勢力をチェスの駒に例えたことによります。

 なお、本作のターゲットとなる遺産を残した「カリオストロ伯爵」は18世紀のヨーロッパに実在したアレッサンドロ・ディ・カリオストロであり、1979年公開の劇場映画第2作『ルパン三世 カリオストロの城』の敵役として登場したラザール・ド・カリオストロではありません。……残念ですが……。(-_-;)

 

 

【アニメ撮影こまったあるある話】

 

 撮影にとって画面を決める『撮影フレーム』は基本中の基本。カットを撮影する場合には、BGやセルと共に、撮影フレームも兼用するレイアウトデータも重要な物です。

 撮影でフレームを決める場合には、通常はこのレイアウトに描かれているフレームを基準にして撮影します。(PANやTU、TBなども、このレイアウトに記入されている場合があります)

 そして、このレイアウトデータは【同じタップを使って作画されたセルと同サイズ・同解像度】で作られている……というお約束があります。

 ……なので、撮影フレームが決まったら、このレイアウトは『非表示』にしておきます。画面には見える事はありませんが、とても重要なものなのです。

 ところが、この最重要なレイアウトが【セルとは違う適当なサイズや解像度でスキャンされてたりする】ことが稀にあるのです!!(爆)

 

 ……もうね。はっきり言って【コンナモノ使えません!!】

 

 それでもカット袋内にレイアウト用紙がある場合には、スタジオ内にあるスキャナーでレイアウトデータを作成したりしますが、カット袋すらない場合は……こんなもの、だいたいのふわっとした雰囲気で決めるしかありませんよー。(-_-;)

 きちんとした段取りで作業するためには、きちんとした前準備が必要というお話でしたー。