ゲートキーパーズ、とっとこハム太郎、ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI | アニメの撮影よもやま話

アニメの撮影よもやま話

フィルム時代のアニメの撮影からデジタル変換期をへて現在に至るまでの撮影回顧録

(2000) ゲートキーパーズ

 『ゲートキーパーズ』は、1999年12月16日に〇川書店より発売された〇レイステーション専用ソフト。 高度経済成長期の日本を舞台にインベーダーと呼ばれる謎の生命体と戦う少年少女を描いています。2000年4月3日から9月にかけて〇OWOWノンスクランブル枠でこれを原作とするアニメ版が放送されました。総監督に佐藤順一さん、キャラクターデザイン後藤圭二さん。第3話以外はデジタル技術によるアニメーションでした。全24話。

 〇橋プロとしては#17~#24撮影協力という形でしたね。この頃の撮影スタッフをみると、フィルム撮影からの転向者もすでに合流していますね。(15名中6名が転向…残りはフィルムと運命を共にする道を選びました。)

 

(2000) とっとこハム太郎

 『とっとこハム太郎』(とっとこハムたろう)は、河井リツ子先生のコミックを原作としたアニメ。2000年7月7日よりテレビ〇京系列金曜18:30枠にて放送開始。『とっとこハム太郎』としては2004年3月26日まで放送されました。基本一話完結のストーリーでしたが、たまに回を跨ぐエピソードも存在します。

 撮影スタジオは、デジタル創世記という事もあり、玉石混合状態。〇ムス・フォト、〇アトリック、〇〇 Studio、〇MGA、〇ンシャインデジタル、〇京キッズ、〇ザンクロス、〇ースクリエイションなどが参加していました。

 …しかし、主題歌は一度聴いたら、頭の中にグルグルリフレイン再生される中毒性があったなぁ…。『とっとこ~はしるよ~♪ハム太郎~♪すみっこ~はしるよ~♪ハム太郎~♪大すきなのは~ヒマワリのタネ~♪』

 

(2000) ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI

 『劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI』(げきじょうばんポケットモンスター けっしょうとうのていおう エンテイ)は、2000年7月8日から公開されたテレビアニメ『ポケットモンスター』の劇場版第3作です。同時上映作品は『ピチューとピカチュウ』。興行収入48億5000万円。日本版英題は「Lord of the "UNKNOWN" Tower」。

 当初タイトルは「結晶塔の帝王」のみでしたが、後にアンノーンを用いてENTEIと追加されました。この作品はほぼフィルム作業で作られていました。撮影はスタジオ〇スモス。映画の一部にCG作成部分があり、私は『コンポジット&エフェクト』で参加していました。

 

 

【アニメ撮影よもやま話】

 

 1993年にデジタルアニメーション制作が始まってから、さまざまなデジタルアニメ用ソフトが生まれては消えていきました。

 

■Moho(モーホー)

主な作品『生きのびるために』、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』、『太陽の王女:La Reine Soleil(英語版)』

 

■Toon Boom Harmony

主な作品『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』、『アドベンチャー・タイム』『ポカホンタスII/イングランドへの旅立ち』、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』、『プリンセスと魔法のキス』、『名探偵コナンOP』

 

■TVPaint Animation

主な作品『ブラック★ロックシューター』、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』、『BanG Dream!』

 

■Blender

スタジオ〇ラーが採用予定。

 

■CACANi(カカーニ)

〇ンライズ オリジンスタジオ、〇イヴィッドプロダクションが使用。

 

■OpenToonz(オープントゥーンズ)

スタジオ〇ブリが採用。

 

■CLIP STUDIO PAINT EX (RETAS STUDIOの後継ソフト)

〇映アニメーション、〇本アニメーション、〇イデンフィルム、旭プ〇ダクション、〇風動画、スタジオ〇ロリド、プロダクション・〇イジー、シグナル・〇ムディ、スタジオ〇雀、クリエイターズ〇ンパック、〇画工房など多数のアニメスタジオでデジタル作画や動画などに使用。

 

■RETAS STUDIO(レタススタジオ)

長らく日本アニメ業界の標準定番ソフトとなっていました。その名称は「Revolutionary Engineering Total Animation System」の略称。Stylos(作画用)・TraceMan(トレース用)・PaintMan(彩色用)・CoreRETAS(撮影用)という4つのツールで構成されていて、1つあたり約10万円と高価でした(「RETAS! PRO HD」としてセット販売になった際、認証用ドングルが廃止され、価格が大幅にダウンしました)。

 

■Cambridge Animation Systems Animo(ケンブリッジ・アニメーションシステムズ・アニモ)

主な作品『プリンス・オブ・エジプト』、『魔法の剣 キャメロット』、『アイアン・ジャイアント』や『王様と私』価格が高価だったため、日本のアニメスタジオではあまり普及しませんでした。2004年以降に開発は終了。後継はToon Boom Harmony。

 

■Computer Animation Production System(コンピュータアニメーション・プロダクション・システム)

主な作品『リトル・マーメイドED』、『ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え!』、『美女と野獣』、『アラジン』、『ライオン・キング』。2004年にCAPSシステムの使用を終了。後継はToon Boom Harmony。

 

 

まさに『平家物語の歴史』を彷彿とさせますね。

祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、
ただ春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
ひとへに風の前の塵に同じ…。