三國シェフのコラムの続き。そしてシェフは、子どもが才能を開花させるということについて書いておられました。
もちろんどの世界にも「生まれながらの」才能だけで勝負出来る天才というのはいるのかもしれませんが、絵画や音楽の才能には、その方が育った環境というものが無視出来ない。
極端な話、どれほど音楽が好きでも、ピアノに触れることなく「ピアニスト」になることは出来ませんね。
そして、食に対する豊かな感性も同じである、と。
だからここ数年、小学生などまだ年の若い方に向けて「食育」の指導を熱心に続けていらっしゃるようです。
実は、私が「英語よみきかせ」の指導を英語講師に向けて行っているのは、「英語よみきかせ」をいずれは全世代で広めていくための最初の一歩。
私には、こども英語で英会話を何年も習っているという小学生のお子さんに[How are you?]と訊きたら[Fine, thank you.]と吐き捨てるように仏頂面で返されたという苦い経験があります。
私の生徒さんでなかったのは不幸中の幸いで、しかも私に「英語講師」としての覚悟を与えてくれた、それは貴重な経験だったのですが・・・
考えさせられました。
上っ面の言葉ではなく、本物のコミュニュケーションの道具として、英語が役に立っているのか。
その英語の「知識」を「コミュニュケーション」というに値する「暖かなツール」として広めていくために、私は「英語よみきかせ」を普及しています。
もちろん小学生や幼児に実際に体験を通して知ってもらいたい。今若年者への「食育」はカリキュラムとして当たり前になりましたが、それと同じように。
だけれども、その前に「英語って知識を詰め込むものじゃないよ、それを使って他の人と分かりあうためのものだよ。」ということを、まずは大人の方に認識していただかなくては、お子さんに届けることは出来ません。
それにそもそも、英語を指導する立場にある英語講師自体「知識偏重主義」からあまり抜け出せていないのではないか。
自戒もこめて、そう思うのです。
そんな私が出来ることは、「英語よみきかせ」をレッスンに活用して、暖かな関係を英語でも結ぶことのできる英語講師を育てること。
僭越かもしれませんが、英語と子どもに関わってきた中で私が思っているのはそういうこと。
いつか未来の大人「小学生」にも当たり前に「英語で人と共感する」英語よみきかせが普及していくように。
その決意で指導をしています。
少しでも共感いただける方、ぜひあなたのお考えを聞かせていただきたいと思います。