中国の小学校英語の教科書を手に入れてからこっちの、日本の小学校英語との比較。続きです。
中国の小学校英語4年生のA巻は、英語の母音をきちんと教えています。短母音と長母音を整理して教えているのはとてもいいこと。日本の英語は「漫然と」リッスンアンドリピート。しかも発音に難のある英語教師のほうが多数という嘆かわしいありさまなので、本当に「漫然と」授業が進んで行ってしまうのが、日本の英語教育の最大の問題点です。話せもしない人から教えられる生徒もたまったものではありませんが、教師自身、自分でそのアイロニカルな状況に疑問を持っていないのはなんともいただけないことです。
そういうと、あわてて質の吟味もすることがなく「ネイティブにみえる」外国人講師を漁ってきて採用し、テープレコーダー代わりに使ったり、あるいは授業に「ネイティブの録音した」CDを使ったりするのも、知恵の無いことです。採用する側が「ネイティブ、あるいはそれに準ずる質を持っている教師」かどうかが判別出来ない場合があるのは仕方のないことですが、そこのノウハウを民間の会社に頼るのではなく、質はともかく員数合わせのためだけに人材派遣会社を使っているのも、私はどうかと思います。
話しが脱線してしまいましたが、小学校4年生のB巻は、比較級と最上級を勉強してこの学年を終わります。全体的な印象として、使われている英文が自然なことと、変に「留学生」が出てきたりして「アジア人っぽい英語」に終わっている例文などが無いことは評価されてしかるべきだと思います。
続きます。