
蔵書2万冊以上。マンガ好きのための純漫画喫茶「漫楽園」で、一日マンガ三昧を楽しんできました。
小学生か中学生の時に読んで以来の、萩尾望都「百億の昼と千億の夜」を見つけていきなりテンションマックス。本当に、うれしい再会です。
私はマンガ通ではないので、今までに読んだことがある萩尾望都作品はこれだけ。なので、ポーの一族、トーマの心臓と立て続けにチェック。マンガって、スゲー!!今さらながらのことですが。
それから、西原理恵子「ぼくんち」。読もう読もうと思っていたのを、この機会に。
彼女の描く地方の生活のカツカツさ、やるせなさ、それでも生きていくということ。本当のことをまっすぐに描いてあってカッコイイ。どうしようもなく、カッコ悪いけど。さすがに評判の高い作品です。
そして岡崎京子。バブルと一緒に若い時代を過ごした彼女の、なんともいえない焦燥感でこちらも手に汗を握ります。若いころのいろいろなことを思い出させる苦い作品ですが、それだけ直球で心に届き、重いけれども軽い、不思議な読了感を残します。
そのあとには、思いがけず手に取った「うさぎドロップ」。この本が、意外に面白いものでした。

祖父の葬儀に出た独身の男性が、祖父の残した最後の子どもでまだ幼い女の子と一緒に暮らすことになるというお話です。映画化されたのですね。
このマンガ、出来れば今子育て中の男性に読んでほしいと思いました。
主人公のダイキチがぶつかる様々な問題、すべて子どもがいる人は大なり小なり直面する問題だからです。
保育園のこと、おべんとうのこと、子どもが病気になったら。
子どもがいるのにあなたにその問題が直接降りかかってこないのであれば、それは必ずあなたの配偶者か、周りにいる人が手伝ってくれているからです。
実際にママの体験を描いた子育てマンガよりも、多分男性であれば理解したり共感出来る部分が大きいかもしれません。子育てマンガによくあるやたらと生理的な部分は出てきませんし、親ではない同居人というこのお話の設定上、父親たるもの、だとかパートナーとの関係や家事をどっちがする、なんていうややこしいバランスのお話は出てきません。だから余計な部分が無く、大人が子どもと一緒に生活するということがストレートに描かれている気がします。
なんだか、すっかりマンガに目覚めてしまいました。もともと読む予定で行った「ドカベン」、横山光輝の三国志も時間がかかるので無念のタイムアウト。漫楽園さん、次はどのような形で神保町に戻ってきてくれるのでしょうか。私も応援しています!!