アメリカ同時多発テロから10年。
あの日私は、カリフォルニア州サンディエゴに居ました。朝、先に目覚めた夫が点けたTVに飛び込んできたニュース。乗客を乗せた旅客機がビルに衝突するというありえない事故。誰かが、故意にやったことは第一報からでも推察出来ました。だって、旅客機のパイロットがどのような間違いを犯しても、あのようにビルに水平に突っ込むまで一切の回避行動を取らない、取れないってことは起こるはずがないことだからです。でも、なぜ?誰が何のために?もちろんそれはその時点では想像もつきませんでした。
混乱したアタマと重苦しい気持ちをかかえ、でも子どもを学校へ送り届けてから自分もスクールへ。その時は私はモンテッソーリトレーニングを受けていましたから。でもその日は皆TVに釘づけ。ペンタゴンまでが攻撃された?旅客機が墜ちた?次々にニュースが飛び込んでくるなんとも不安な空気。忘れることは出来ませんね。
アタックに使われた不幸な旅客機はロスアンジェルス行きの国内便。日本への直行便はサンディエゴからは飛んでいませんから、私たちもよく使うロスアンジェルス国際空港(通称LAX)。遠いニューヨークで起こったことが、私たちの足元のことでもあるという現実に慄然としました。
その後実際にあのテロに関わった犯人の一部がサンディエゴの潜伏先で捕まっています。あのテロは、身近なところで起きていたものでもあったのです。
このように世界を変えた一日でしたが。
希望もあります。
FAA(アメリカの連邦航空局)がアメリカ合衆国中のすべての空港の閉鎖の措置を決定したのはツインタワーへの2度目の攻撃9時03分の直後からで、9時45分に全米の空港からの民間機の離陸が停止され、飛行中のすべての民間機は直ちに最寄の空港へ着陸するよう通告された。(ウィキペディアから)
そうです。何が起きているのか、何がおきようとしているのかの全体もつかめないまま、迅速な対応でアメリカを飛行中の飛行機は統制下に置かれ、それ以上の空の被害は防ぐことができました。すごい危機管理能力としかいいようがありません。
これには後日談が。前日の夕方に日本を発ちロスアンジェルスに向けて巡航していた飛行機も例外なくこの規制に巻き込まれました。実はロスアンジェルスから車で2時間のサンディエゴ、国境線を超えてメキシコ側にはこれまた大きな国際空港ティワナ国際空港があります。LAXは規制中。飛行機を安全に着陸させるためにやむなくティワナへ向かった便もありました。
ただ、連れて行かれた旅客はたまったものではありませんよね。距離はともかく、言葉も違う別の国に連れて行かれて混乱もあったと聞いています。もちろん命あってのものだね。安全に到着してからのお話ではありますが・・・。
あれから10年。いろいろなことが思い出されます。ね。