今日は、乳幼児から就学児童の体調管理についてのお話です。
子どもに多い健康上の注意点として、アレルギーがあります。
小さいとき多動が疑われていた白人男児が、実は小麦アレルギーだったのでその治療を進めたところ、多動が治まったというケースがあります。
アレルギーのせいで涙目になりがちなときには、視界に入ってくるものもゆがんで映ったりします。疲れますよね。
また、鼻が出たりそのせいで鼻が詰まったりすると、集中力が途切れます。
肌にかゆみなどの不快感がある場合もそう。落ち着いていられませんよね。
そういったもろもろの症状が、彼の体質だからとか、いつものことだから、とあまり深刻に受け取られていなかったようです。
たしかに重篤なアレルギーでなければ、極端な話をすれば命には別条がないわけですから、アレルギー体質のお子さんでも医師に相談されないケースはあることでしょう。
ただし、少しでも疑問がある場合は、必ず医師の診察を受けるべきです。
小児に薬を飲ませるのは大変だから、とか、西洋医学でアレルギーが治るのか、という疑問がおありになる保護者の方も少なくないのですが、必ず医師と相談するように、私はお勧めしています。
なぜかというと、そのような不快な症状に長い期間さらされると、本当に大切な時期に集中力を発揮することが出来ない可能性があるからです。
子どもと生活していると、静かなときほど何かしら悪さをしている!なぁーんてことがよくありますよね。
見つけたハサミで片っ端からゴミの山を作ってくれたり、パソコンや家電のスロットにいろんなものを差し込んだり。
その時のお子さんの静かなこと、そして大人もびっくりの集中力を発揮していること、お気づきになりましたか?
大人には困ったことでも、お子さんにとっては大人になるための大切なステップ。深い集中があってこそ、ハサミを操るというような高度な技を身につけていくのです。
でもそのとき視界に違和感があったり、体がかゆいとか鼻が詰まってしょうがない、なんて症状があったら。
じっくり集中してハサミの練習なんて、やってられません。当たり前です。
ハサミはひとつのたとえですが、お子さんが健全に発育するためには、そのハードルとなる可能性のあるものは取り除きましょうということです。
定期健診に行ったとき。自治体の健康相談や発育相談の機会に。
少しでも気にかかることがあったら、ぜひ相談に行きましょう。
あなたのお子さんのことを本当に誰よりも考えてあげられるのは、あなたとパートナーだけです。