ついに東京ブギウギ | 闇を愛するアラフィフニート主婦の日常

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旦那と2010年生まれの息子と暮らしてます。
2013年にパート勤めを辞めて以来
「さして働かず、さして家事せず、さして子育てせず」をモットーに
不謹慎でネガティブな日々を送っています。

朝ドラ観てますよ朝ドラ。

テレビ好きじゃないけど、笠置シヅ子好きなんで!!

 

笠置シヅ子愛w

笠置シヅ子を通じて知る、戦中と現代の閉塞感 | 闇を愛するアラフィフニート主婦の日常 (ameblo.jp)

 

戦後歌謡愛w

戦後歌謡に狂う | 闇を愛するアラフィフニート主婦の日常 (ameblo.jp)

 

ついに、ついにだな

東京ブギウギに王手をかけたな!

草薙くんの、もどかしくて紙ナプキンに採譜するとこ、萌えやわ~♪

 

ところで、俺が「東京ブギウギ」に、初めて人生で触れたのは

はだしのゲンの、このシーンでした。

 

 

小学校低学年くらいの時ですねたぶん。

実家にほぼ揃ってたんで。

 

でも、本当に歌を聴いたことがなくて

このシーンを読んだ時も

 

「なんっだこの変な歌詞?」

 

ていう印象しかなかったと思います。

そもそも「ブギウギ」なんて言葉の意味も知らんしな当時。

 

そして、朝ドラでもありましたが「ズキズキワクワク」って、かなりインパクトですよね。

草薙くんも「ドキドキワクワクじゃなくて、ズキズキなんだ!」って強調してはった。

 

「ズキズキ」って普通、傷付いた時に使うイメージですやん。

その後に「ワクワク」が続くって、まぁミスマッチではあるんですが

これはミスマッチではなくベストマッチなんですね、ていうのが

大人の俺にはだんだん分かってきました。

 

東京ブギウギは復興の歌。

戦後から2年、まだまだ貧しさの溢れる日本。

 

ここでそろそろガラッと、誰もが元気になれる歌を!!

米英に見せつけてやれ、お前らが更地にした日本は、こうやって這い上がるんだぞって!

 

みたいな意地、ド根性、復讐、色んな要素が入ってる。

だから「ズキズキ」じゃなきゃダメなんだ。

 

ゲンは、歌いながら泣いています。

その前後はこんなシーンです。

 

 

泣ける(;´Д`)

 

この「ヤーッ」で、この巻が終わるんですよ確か。強烈やわ。

こんな場面なもんだから、俺はもっとマイナー調の曲だと思ってたんですよね。

ところがメロディも歌詞も底抜けに明るい。その明るい曲を、ゲンは泣きながら歌う。

 

ゲンの言う「ズキズキ」は、被爆して家族を失った、とても重たいズキズキなのだ。

ズキズキしながらも「ヤーッ」と跳ね返すしかないのだ。生きていくために。

 

ちなみにゲンが泣いてる理由は

死んだ弟に瓜二つで、一緒に暮らすことになった戦災孤児・隆太(だっけ)が

そのうちグレ始めてヤクザ事務所に出入りするようになり

鉄砲玉として敵対ヤクザを銃で撃ち殺し、その罪を償うために出頭するという別れが来たからだ。

 

隆太は恐らく、まだ10歳くらいとかだ。

ゲンの母も泣く。戦争さえなければこの子はこんなことをしなくて済んだのに的な感じで。

 

東京ブギウギが彼らを救ったかどうかは知らないが

少なくとも何らかのエネルギーになってることは間違いない。

 

わしは初めて「東京ブギウギ」を聴いたとき

 

「戦中は敵国の歌だからと、洋楽要素を禁止しておいて

戦争が終われば何事もなかったかのように、敵国のジャンルで底抜けに明るく歌うって、何だよそれ」

 

ていう、反感な感想しかなかったのだ。

なのでこの曲は、笠置シヅ子の代表曲でありながら、そこまで好きではなかった。

 

でも違うよなって、今日のブギウギで思った。

戦争も含めて、劇中の登場人物たちにも、そりゃもう色々あった。

たくさんの色々があって、全員のさまざまな細い道のりが合わさって、東京ブギウギっていう太い一本道を作った。

 

決して、明るく楽しいだけの曲ではないのだ。

 

そして「東京」という地名を付けた点も脱帽だよなw

 

笠置シヅ子のそれまでの曲は

「アイレ」とか「娘」とか「ダイナ」とか

キャラクターを思わせる単語が、タイトルに並んでいた。

 

そこにそびえ立つ、異色の「東京」w

「日本ブギウギ」ではアカンかったのだろう。「東京」でなければ。知らんけど。

「東京ラブストーリー」だってそうじゃないか、日本そのものではなく、日本の中心であることに、きっと意義があるのだ知らんけど。

 

俺が一番好きなシヅ子の曲は「買い物ブギ」なんだが

ドラマではそこまで尺を割いてくれんだろうなぁ。くすん。