"1978年の世代"として、昭和53年(1978年)を振り返る☆ | 書物と音盤 批評耽奇漫録

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昨日、NHK朝ドラ「スカーレット」の影響から、twitterで昭和53年がバズってましたが、

https://www.iza.ne.jp/smp/kiji/entertainments/news/200205/ent20020512300019-s1.html 

 

昭和53年と言えば、1978年です。

 

こちらは"1978年の世代"ですので、当然のごとく振り返ってみました。

 

 

まず、昭和53年(1978年)と言えば、

橋本治さんのデビュー作「桃尻娘」が出た年です。

https://ameblo.jp/erroy3911/entry-12440227565.html?frm=theme

 

 

そして、東映セントラルフィルム(セントラルアーツ)の、村川透監督、松田優作主演「最も危険な遊戯」が公開されました。

https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/erroy3911/entry-11538337944.html

 

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滝沢洋一さんの大名盤「レオニズの彼方に」が出たのもこの年ですね。

https://ameblo.jp/erroy3911/entry-11530283289.html?frm=theme

 

清水靖晃さんがユピテルレコードからファーストデビューアルバム「GET YOU!」を出したのもこの年です。

 

やはり、昭和53年(1978年)は、実に重要な年だったと思います。

 

1980年代の明るい時代に入る前の、70年代の暗さを引き摺りつつも、新しい時代へと向かっていく明るさや洒落っぽさが明滅的に煌めき、それがソフト&メロウな洗練や"揺らぎ"となって浮遊しているような、そんな過渡期特有の、前夜祭の始まり的愉しき気配が感じられた年でした。

 

特に日本の音楽にとっての分岐点の年だったように思います。

 

山下達郎「GO AHEAD!」

 

 

吉田美奈子「LET'S DO IT 愛は思うまま」

 

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佐藤奈々子「Pillow Talk」

https://ameblo.jp/erroy3911/entry-11419747829.html?frm=theme

 

 

高橋ユキヒロ(幸宏)「Saravah!」

 

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中原理恵の1stアルバム「TouchMe」

https://ameblo.jp/erroy3911/entry-11539684308.html?frm=theme

他などなどといった、極めて1978年的な魅惑の、洗練と"揺らぎ"に満ち溢れた素晴らしきソフト&メロウな名盤が出ましたし、YMOもデビューしましたしね。

 

また昭和53年(1978年)の前年に、歌謡界に突如、原田真二とCharという"アーティスト"が現れたことは、当時かなり嬉しかった覚えが。

 

昭和53年(1978年)の楽曲は、

原田真二「タイムトラベル」

https://youtu.be/3IQpwn246ic

 

Char「闘牛士」

https://youtu.be/RQYXG6sZfsY

でした。

 

昭和53年(1978年)は、「大都会PARTⅡ」「大都会PARTⅢ」「大追跡」という、日テレが最高峰の刑事アクションドラマを作っていた、謂わば刑事ドラマの最盛期でもありました。

 

大都会PARTⅡ

 

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https://youtu.be/-1z3q884Zb8

 

大都会PARTⅢ

 

 

https://youtu.be/sWMnadF2SQs

 

大追跡

 

 

https://youtu.be/mCbwbNOhjkw

 

 

その他、昭和53年(1978年)には、

「横溝正史シリーズⅡ」が始まり、特に「真珠郎」のドラマ版やED曲の茶木みやこ「あざみの如く棘あれば」は印象深かったです。

https://youtu.be/IiJNmIANykI

 

それと、「刑事コロンボ」の日本版として、松方弘樹がコロンボ的な佐賀警部を演じた、鮎川哲也原案の倒叙ミステリドラマ「チェックメイト78」や、

ジョルジュ・シムノンのメグレ警視シリーズの日本版として、愛川欽也がメグレ警視=目暮警視を演じて主演した「東京メグレ警視シリーズ」も放送されました。

 

また昭和53年(1978年)は、天藤真「大誘拐」、 

 

 

泡坂妻夫「亜愛一郎の狼狽」「湖底のまつり」、 

 

 

 

竹本健治「匣の中の失楽」や、

 

 

中町信「殺戮の証明」(「女性編集者殺人事件」https://ameblo.jp/erroy3911/entry-11659263043.html?frm=theme)

といった昭和本格ミステリの名作の年でもあり、横溝正史が新作「病院坂の首縊りの家」を出し、

 

 

 

連城三紀彦が「変調二人羽織」で第三回幻影城新人賞に入選した年でもありました。

 

 

漫画は、前に書いた、大好きな「私設六本木警察」の第1巻や、

https://ameblo.jp/erroy3911/entry-11223415754.html?frm=theme

本宮ひろ志のこちらも大好きな「追跡 2,5000マイル」が収録されている「BIG-GUN」が出たのが、昭和53年(1978年)でした。

https://ameblo.jp/erroy3911/entry-12254164846.html

それらの作品には、先に書いたように、1970年代の暗さを引き摺りながらも、新しい時代の80年代へと向かっていく明るさや洒落っぽさが明滅的に煌めいているものが多く、それがソフト&メロウな洗練や"揺らぎ"となって随所に浮遊している、そんな過渡期特有の、前夜祭の始まり的愉しき気配が感じられましたね。

 

やはり昭和53年(1978年)は重要な分岐点的な年だったと思いますね。