シャワーを浴び、無言で服を着る俺と麻美。
麻美は、今夜の事をどう思っているのだろうか?
たぶん、俺の一夜の遊びなんだと思っているだろう。
俺は既婚者なんだから。
しかし、俺はもう戻るつもりなどは無い。
女性をこんな愛おしく思ったのは初めてだったから。
それもたった一度、セックスしただけで・・・・・
部屋を出る時、ドアの前で麻美を抱きしめ、長めのキスをした。
そしてホテルを出て、別れ際 「じゃ 明日、会社でね」 と笑顔で言い麻美は帰っていった。
タクシーを拾い家に帰宅すると、もう朝4時。
妻の眠る寝室にはいかず、居間のソファで仮眠し、妻の起きる前に家を出た。
早く麻美に逢いたい、高校生のような青臭い気持ちだ。
俺は、会社では個室を与えられている。
会社にいるうち、半分の時間はここで一人仕事をしているのだ。
まっ、個室といっても、PCが1台あるだけなのだが。
朝、会社に行くと、麻美はまだ出社していない。
どうやら遅れてくるようだ。
朝礼と会議を済ませると、麻美の上司でもある俺は、他の社員に麻美が出社したら、俺のPCルームに来るよう伝えた。
すると一時間後、麻美がやってきた。
「 おはようございます、昨日はごちそうさまでした。それで、何かありました?」
「 いや、遅れてたようだから大丈夫かと思ってさ、大丈夫?」
「 大丈夫です、寝坊しちゃって、すいません。じゃ 戻ります 」
そう事務的に言ってドアに手かけた麻美を、後ろから抱きしめた。
「 また逢ってくれるかな?」
「 ・・・・・ 」
「 だめかな・・・」
「 いいんですよね・・・」
「 当たり前だろ、麻美の事もっと抱きしめたいんだ・・・」
俺は麻美を抱きしめながら、白く細いうなじにキスをした。
麻美の匂いが、昨夜を思い出させる。
「 じゃ早く誘って下さいね、待ってます」
麻美はこちらに向きなおしてそう言いながら、
ズボンの上から俺の股間チョんと叩いて出て行った。
俺は、椅子に腰を下ろしPCで編集中の画像を見ながら、( やった、よかった !) そう思って、ホッとしていた。
なんだ、俺、自分がガキのように思えてきた。
麻美の匂いを嗅いだだけで、勃起してきている。
まるで初めてセックスしたあとの若造だ。
夕方、会議のあと麻美が早退していった。
なにやら合コンらしい。
苛立ち、胸が切なくなるような、やきもちのような状態の自分に腹立つ。
俺はまったく青春の真っ只中のようだった。