春、はる、ハル、スプリングである。
私は春を告げる沈丁花の香りが大好きで、暖かい風に乗ってその香りが漂うと、フガフガと鼻を鳴らす。
四季はそれぞれ美しいけれど、やはり春がいい。
もともと春が好きだったけれど、今年ほど春を待ちわびた年はなかった。
私は米国の中西部、カナダの下の州に住んでいる。
カナダの下。つまり北米。
冬が半端なく寒かった。
レストランでバイトしていて、冷凍庫に在庫を取りに行くことがあるのだが、
令凍庫の方が外の気温より暖かかった。
外に出ると髪の毛が凍った。
鼻水ももちろん凍った。
零下30度を超えると
1時間以上外にでないように警告される。
メキシコ出身のじゃりんこ犬、チワワのミニーを外にトイレに連れて行くと
彼女は電気イスに座らされているかのような恨みがましい目で私を見上げた。
冬が寒いとは言えそこは
怠惰に命をかける国アメリカ。
家中アホのように暖かいので、中はTシャツ一丁でいられたのだが、
やはり冬が半年以上続くと気持ちがへこみます。
しかし!ここにもやってきましたよ。春が!!!!!!!
気分はまさに
ヒヤッホウ!
家の庭にはつがいのアヒルがなかよく歩き回る姿が見受けられる。
きっともうすぐちっちゃな子アヒルと行進するようになるのであろう。
本日日曜日は快晴で、何ヶ月も閉じられた家中の窓を開け放ち、掃除機をかけまくった。
ついでに午前中のうちに夫バニーの愛するボートの処女航海を済ませる。
近くの川を時速120キロで走り抜ける。
まだ木々に新緑が芽生えていないのだけれど、もう少したてば川からみた水辺の緑が大変美しいだろう。
午後にレストランの仕事仲間、気さくなジャイアン、寿司シェフのHさんと、イケ面ハーフなのにおやじギャグを飛ばすバーテンダーのM君が家に遊びに来る。
昨日おしゃれで安い家具を売ることで有名な家具屋で屋外用ガーデンチェア、テーブルセットを買っていたので、春を満喫すべくデッキでビールを開ける。
気さくなジャイアンシェフHさんが日本のみたらしだんごと梅酒を差し入れにもってきてくれたので、春の日差しの中おいしくごはんをいただく。
夕闇が訪れ寒くなってきたので
家の中に移動しワインを開け、とりとめのないバカ話でもりあがりつつ夜がとっぷりとふけていった。
幸せな日曜日だった。