夫のお菓子箱 | 羊毛フェルトで紡ぐ不思議へんてこなものがたり♠︎アトリエ.バニラ

羊毛フェルトで紡ぐ不思議へんてこなものがたり♠︎アトリエ.バニラ

バニラのつくる、
不思議とヘンテコな世界。
羊毛フェルトや刺繍。
アンティークな素材でつくる、猫や動物、いろんなもの。
其々に
ひとつひとつの、
ものがたり。

毎年、この頃になると

夫の健康診断がやってくる。


さて、今年も夫は悪あがきをしている。


うちの夫のサラメシは

私のお弁当なのだが、


コロナ禍の前、1年

私の調子が悪く(特に朝が)

お弁当作りをやめた時期があった。




今、現在。


「ちゃんと家の弁当をたべているのに

ちっとも痩せない」などとボヤく。

それはあなたが毎日、飲むからである。



「飲む量も減らしているのに」

減らした分の効果は、すぐは出ないよ。

若者じゃないんだから。



「カロリーオフのと併用してるのに…」

それも0キロカロリーではないからね。





「あーー!

ちょっとづつ頑張ってるのに、

ストレスがたまるなあ。」




こんなやり取りが、ひとしきり。


夫は

「すごく太っている」訳ではないが

年々、少しづつ変わっていく中身。

わたしだってねえ、もう。

あー、いやだ。






ランニングして、

シャワーして、

小腹がすいたなあ、と

竹輪や

アーモンドチーズおかきを

ちょこちょこ食べている。

「このおかき

15キロカロリーなんだって。

ナッツも身体にいいんだって。

ちょっとだけ

食べるのにはいいよねえ。」



…ちょっとだけよ。曲者である。


ソファを乗っ取り

スピーカーに音楽を命じ、

本を読む。


時々

「ジャイアンの物真似やって」

などと命じて

『お前のものも俺のもの』などと

返されているのに、笑っている。



(なかなか楽しげじゃないか。)




そして、内臓脂肪だと思われる

腹の内部は


きっと、わたしの弁当のせいでは

ないはずだ。

弁当は冤罪である。





さて、そんな夫。

バニラがつくる、細々としたものを

ただただ見守っているのだが。


以前から

私が空き箱を使って

色々作ったり遊んだりするので


それを学習したらしく。

自分のお菓子の箱を取っておいて

くれるようになった。




但し

バニラの「やる気」がない時には

暫く放って置かれたままになる。



ここ何ヶ月か、

素知らぬフリをしていたその存在。

台所のストック箱の、底。


もう、これ以上増えたら困る。





箱を、塗るぞ。



意気込んだが、黒のアクリル絵具で

塗るだけだ。

但し

2〜3回、

乾かしながら塗り重ねる。



このタイプの箱は

表面がツルッとしていて

ほんの少しだけ絵具をはじくので、


先に「ジェッソ」という

下地材を塗るやり方もあるが、

(その方がちゃんと、つきます)



今回はささっと、手抜き。


(ジェッソには色々種類があり、

粒子の細かな物〜粗い物とでは

塗った後のザラつきが違うのです。

質感も変わります。)




この箱には、

そのままアクリル絵具を

塗っています💦








塗り終えて、乾燥させたら

手持ちとか、自作とかの

ファーマシー風のラベルを

貼るだけ。





こちらは

lamp×paperi

ハイジさんの紙物ラベル。




中とふた裏には

ワックスペーパーを貼ると

それらしくなる。


ワックスペーパーは

自作も可能だが

手持ちの物を使用。

100円ショップ等にもある。




今回の箱のテーマは

『アンティークな紙箱・薬草入れ』風






相変わらず、途中の写真を

撮るのを忘れがち……。

絵具とか塗ってると、特に。




チップスターの箱は、下側の

縁が無いので

黒の厚紙で作ってみた。




約1.3cm幅の所に印を入れてある。

そこをカッターで細長く切り出して。



木工用のボンドを均一に塗り、

下の縁に貼り付ける。




手近の箱にあったピンチで挟むから

こんなことになるが、

しっかり挟めるのは

ダブルクリップが良い。



こんな、クリップね。



継ぎ目。


貼るときは、クリップが

両側の継ぎ目に

かかるように留めるとよい。





しっかり接着出来たら、

クリップを外して、アクリル絵具を塗る。

これは元が黒い厚紙なので、

一度塗りして乾かした。



アクリル絵具を先に塗ると

挟んだ時に

そこが削れて剥がれたりするので

後から塗ったもの。






並べたところ。

出来上がり。





バニラはこの箱が地味にすきで…








途中から切り取って、短くしたもの。




縁にリボンブレードを貼ったり、

黒の細いマステでラインを。




昔、作ったものたち。







ハットボックス風とか。


手持ちのパーツで、バックル的なもの。




幅広のマステ。モリス柄。








バニラの箱作りは

20年前。




この本に出逢ってから。


独自で

カルトナージュの真似事を。


主には

「蓋がふっくらした、

フレンチスタイルの布箱」を

作っておりました。



これらの箱は

あちこちに貰われて行ってしまい、

手元にはありません。



蓋部分に綿をいれるので

蓋がフワッと膨らんでいて

可愛かったのです♡

が………。



「グレー台紙」2mmの厚さの紙を使い


パーツを切出し、一から箱を作るので


酷く肩が凝ったり、首が痛くなったり。

目眩がするようになって。


「布を貼るまでの工程」が大変で、

徐々に作らなくなってしまいまして。



でも

それからも「箱」がすき。


お菓子箱のリメイクは、

そんなバニラに、うってつけでした。






箱は、たのしい。



夫よ、箱の提供ありがとう。

(ダメなものって、美味しくて困るね)






では。