なんだかんだ、もうそろそろ終わりが見えてきた転職活動。
しかし、この転職活動。
私はインドから帰国して、調停の事もあり、最初は就職しようとは思っていなかった。
実際に、私は学校へ戻りたいと思っていた事もあり、何をやるかははっきり決めていなかったが、
学校へ戻る事を検討していた。
分野はいくつか候補があった。
しかし、周りに反対されて、「まずは就職しろ」と言われた事もあり、まずは内定を取ってやろうと思った。
転職活動をする中で、どんどんそんな事は忘れて、内定を取る事が目的になっていく。
やり始めたことで、ゴールに辿り着かなければ、その先にやる事も上手くいかないような気がする・・・。
そうやって、大学の時も留学するか、悩みながら就活をして、内定をとって、流れに乗って働いた・・・。
今になってみると、社会人になってから、就職したいと思っていないのに、そんな時間の使い方はただの無駄でしかない。
物事をやっているうちに目の前しか見えなくなるけれども、一旦、これまでの事を振り返ってみようと思った。
という、このきっかけを与えてくれたのは、妹の借りてきたDVD
「岳」
山岳救助隊の話だった。
命を懸けるほど一生懸命になれる仕事があることに、羨ましく思った時に、ふと思い出した。
そもそも、私が仕事を変えたいと思ったのは、事故の事もあったが、震災が起こった時に、
人を助けられる人になりたいと思ったからだった。
あんなに悲惨で辛い思いをしている人が沢山いるのを目の当たりにしながら、
いつもの日常を送って、平和に銀行業務を行っている、、、なんなんだろう?これは?おかしい・・・と思った。
自衛官の父を持ち、看護師の母を持つ私にとって、人を助けたいと思う気持ちを強くもつのは、当たり前の事だったのだと思う。
両親が身をもって教えてくれたことは、「人を助けるために生きる」。それが、我が家そして、私の大事な価値観なのだと思う。
そして、信憑性はハテナだが、震災の一年前に行ったインドでの占いでは、
「あなたは人のためになるような、人を助ける仕事をする」という結果だった。
震災後、私は、医療関係の職種について色々と調べた。
理学療法士、医学部の学士編入、臨床心理士。
医学部の学士編入も理系では無い私には、かなり難しいし、
理学療法士、臨床心理士は、卒業しても仕事がないことも多い。
医療関係は全てなかなか難しいようだということは、ハッキリとわかった。
その後、インドへ行き、もうひとつ私にとって重大なことがわかった。
「世界の貧困をなくすためには、教育が必要なのだ」ということ。
これは、よく言われている事だが、物乞いをしている人、犯罪を犯す人を見ながら、私なりに辿り着いた結果だった。
同僚と観光地へ行った時、彼に群がる物乞いの子供たちに、彼は冷静に「学校へ行ってください」と言った。
インドでは物乞いもビジネス。物乞いで生計を立てている人々がいる。
学校も行かずに物乞いをする子供。
そんな子供が大人になり、その子供も物乞いをし、生計を立てる。物乞い無限ループ。
教育を全く受けていない彼らには、善悪の判断基準が無い。
お金が無ければ、犯罪を犯し、特に犯罪意識もあまりない。
基本的な読み書き計算が出来ないこともあるが、それに加えて、人としての基礎を全く教わらなければ、物事の考え方もわからない。
日本では全く気が付かなかったけれども、私たちがそれなりに物事を考えられるのは、そこまで導いてくれた親や先生がいたから。
彼らにも、人として生きる力を与えてくれる道しるべが必要なのだと思う。
そんな事を考えていた時、
インドでその様な子供たちに教育の機会を与える活動をしている女性の記事を見た。
すごいなーと思った。すごいというのは、、、あれだけ、人口が多いインドの状況に立ち向かおうとする、真っ直ぐな心、その覚悟について。
インドはとにかく人口が多い。人、人、人、人。
その時、私も何かしたいけど・・・残念ながら、教育者じゃない・・・と思った。