小学6年まで住んでいた千葉県柏市の家の近くにヨーロッパ調のお城があった。住宅街になぜお城があるのかずっと気になっていたが当時は自ら調べる術もなく。その後大人になってからアド街とかで紹介されているのを見て個人経営のカフェらしいということは理解したのだが、既に所縁のある人も現地にいないし他に観光できるところでもないので行く機会がないまま数十年経過してしまった。
それがコロナ禍で「豪邸」への興味が顕在化してたのを機に行ってみたいという気持ちが強くなり、7月の最初の土曜についに決行に移した。本来はお隣松戸市の「あじさい寺」として有名な本土寺にも寄って日帰り旅行ぽくしたかったのだが、予想外の早すぎる梅雨明けでシーズンが終わってしまった。残念。
当時の記憶を頼りに柏駅からお城へ向かってみた。我が家は車がなかったので子供のわりにはかなりの長距離を自転車で移動していて、家と駅もけっこう離れていた気がする。雨の日になるとバスを使っていたので、今回も時間短縮のために行きはバスに乗ることにした。
柏駅から5つ目のバス停、刈込で下車する。少し歩くと見覚えのあるペットショップがあった。この右の道が出身小学校に続いている。学校帰り、このお店の入り口すぐのケージにいたアメショの仔猫とガラス越しに戯れ合うのが楽しみだった。
お城に向かう途中に生家のある路地がある。子供心にボロいと思っていた我が家、とっくに建て替えられてると思ったらまだ健在だったな(中はリノベーションしてるのかもしれないけど)。表札は出ていないが人が住んでいる形跡はあった。一番手前はクリーニング屋さんだったけど、なくなってた。
それから住宅街のどん詰まりの方まで歩いて行くとお城がある…はずなんだけど、最後の最後で迷ってしまった。というのも、お城の先は「文京区のグラウンド」(というワードで覚えていたがなぜ文京区のものがそこにあったのかは不明)と田んぼしかなかったはずなのに、住宅街が拡張していたからだ。
最後だけ地図アプリを頼りに歩くと、唐突にお城が現れた。やっぱり日本の住宅街にあるのめちゃ違和感ある外観だな。
このお城、シャトー・ド・コーマルは城主で建築士の高丸氏が自宅として設計・建設したもので、フランス城主協会から正式にシャトーとして認定されているらしい。
いざ、中へ。覚えている限りは初潜入だと思うけど、もしかしたら小さい頃に親と入ったことあるのかな。
茶室で特許を取得している抹茶風コーヒー、珈琲利休をいただく。奥様に子供の頃近くに住んでいたと伝えると、懐かしいご近所さんの名前がたくさん出てきた。同級生たちの実家もみな残ってるようだった。
城内を案内していただいた。コロナ禍以降は少人数に絞っているようだけど、サロン文化の継承ということで様々なイベントを行ったり、芸能人やコスプレイヤーの撮影に貸し出したりしていらっしゃるそうだ。
密室なので現在は営業していないけれど、地下のワイナリーでフルコースのディナーも行っていたらしい。これはいつか行きたいな。
帰りは駅まで歩いてみることにした。近所を少し歩き回ってみる。小学校に入学して最初に席が隣だった男の子、後に結構有名な読者モデルになった幼馴染、お習字教室で半紙を真っ黒に塗って遊んでた1学年下のお調子者くん、それぞれの家には当時と同じ苗字の表札が付いていた。みんなここで大人になっていったんだなあ。中学生になる時に引っ越した私のことは覚えてないだろな。
帰りがけにアド街で毎回取り上げられてるホワイト餃子で夕食。ここは当時は行ったことなかったと思う。飲み屋街にあるから通る機会がなかったもんな。
なんだかんだ社会人1年目くらいまで通ってた(引っ越し先も一駅隣の市内だったので)ヤマハ音楽教室柏センターは居酒屋になっていた!これは衝撃。現役で活躍してる音楽家けっこう輩出してたんだけどなあ。
その近くにあり、これも大人になってからテレビとかでよく取り上げられてるのを見た複数体のカーネルおじさんが名物だったケンタッキーも居酒屋になっていた。これもびっくりだ。この2階のバルコニーにカーネルおじさんたち並んでたのに…。
家から駅までは当時の記憶の通り寄り道を差し引いても歩いて30分近くかかった。変わらないところと変わったところ、懐かしさと寂しさを感じながら帰宅した。本土寺リベンジのために来年また行けたらいいな。