浅田真央アイスショー「BEYOND」滋賀公演 | Dombyra-dee-dee〜中央アジアの無駄話とスケートとたまに旅行記〜

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コロナ禍以降はもっぱら国内旅行の話。最近は自分でも滑るのでその合宿関連多め。

浅田真央ちゃんの新しいアイスショー「BEYOND」、今回は長年全日本見てきた身にとってはキャストが相当興味深いのでどこか1回は行きたいと思っており、金カムスタンプラリーに合わせる形で帯広公演のチケットを抽選申し込みしていた。が、その結果を待たずして、田村岳斗氏のファンの方が取り過ぎてしまったチケットが回ってくることになり、ツアー第一弾の滋賀公演を観に行くことになった。前週と翌週に金カムスタンプラリーで北海道行くというクレイジーな日程なので節約のため行き帰り京都発着夜行バスの03日旅。こっちの方がクレイジーだという声が聞こえてきそうだが。





今回のショーも、前回のサンクスツアーと同じく整氷休憩なしで約90分間ノンストップで駆け抜ける。曲目はサンクスツアーのように真央ちゃんが現役時代に使っていたものだが、アレンジが全く違うものもあるし、プログラムも前回は「サンクス」ツアーというだけあって応援していた方々に当時を思い出していただくような作りだったのに対して今回は全く違うものを作り上げて来た印象。MCなし、プログラムの合間にスケーターの紹介なし。バレエのガラに近い感じかな。


そしてその、ショーの間では名前を紹介されることのないキャストたちの個性がすごい。現役時代の実績に違いはあれ、皆が皆ソロを張れる華を持っている。西日本エリアのスケーターは全日本まで出てこないとどうしても知るチャンスが少なくなってしまうのだが、今回(たぶん)初めて見た小山渚沙さん、あまりの可憐さに目が釘付けになってしまった。


特筆すべきはやはり今回の目玉のひとり、柴田嶺くんだなぁ。シングル選手時代から当時の日本男子には珍しく中性的で独特な雰囲気を持っていたし、その雰囲気を纏ったままパワーをつけて成美ちゃんとのペアを結成した時はほんと、こんなペア世界中のどこにもいない!と強烈な印象を残したのだが、今回のショーでも遺憾無くその個性を発揮。ソロでも女性とのペアでも彼が出てくるとまた一段と幻想的なプログラムになって夢と現実の区別がつかなくなるというか


そしてキャスト発表最終日にとんでもないビッグサプライズをかましてくれた田村岳斗氏、いやあ43歳すごい。コーチとして帯同してるお姿拝見してもこの方ほんと老けないなとは思ってたけど、滑りも現役時代と変わらないしほぼ20代が中心のキャストに混じっても全く違和感なく溶け込んでいる。キャストのほとんどがたぶんスケートの先生としての彼しか知らなかっただろうから、コミュニケーションとかどんな感じなんだろうな。髙橋大輔氏にしろ彼にしろ、こんな風に思いがけないカムバックしてくれて彼らのファンが羨ましい限りだ。




それからもちろん、座長真央ちゃん。相変わらず「真央ちゃん」と呼びたくなる可愛らしさもあり、一方で年を重ねた大人の表現も存分に発揮している。嶺くんとのシェヘラザードがかつてないくらいの露出した衣装で艶かしくて、それでいて高潔さもあってとにかくすごい。ステップも現役時代以上に鬼で、同じ曲で同じような衣装・小道具で演じたパガニーニも当時の軽やかさに加えて力強さや大人の余裕も感じるし、白鳥で見せた氷上のフェッテが圧巻すぎた


今回残念だったのがサンクスツアーでの私的掘り出しものだったエルニくんがケガのため欠場になってしまったこと。彼がどの段階で抜けたのかは知らないけど(プログラムの集合写真で彼だけスニーカーだったし、映像演出もオープニングしか登場しなかったから、けっこう抜けてから長いのかな)、おそらくそのために構成を変えたのだろうからそれを補う男性キャストも大変だったろうな。一人足りない違和感は見ててほぼなかったけど、彼が復帰したらどこに入ってくるのかも気になる。出発前日に帯広公演のチケットも当確したので、それまでに復帰してくれると嬉しい。