マッキに
「さようなら。いろいろとありがと。」
と、別れを告げあたしたちは次の国シリアへと向かった。
この旅に出て、国境越えもすでに3回目。
国境越えって、
日本人的には飛行機での大仕事って感じだけど、
陸続きの国ってのは本当にあっさりとやってくれる(笑)
この日も、簡単にシリア入国だろーなと、
軽い気持ちでセルビス(人数集まり次第出発の5人乗りワゴン)乗り場へ。
あたしたちの他に、韓国人、現地民を乗せたワゴンは無事出国を終え、さらにしばらく走り、シリアへ。
入国手続きのため、書類を記入し、列へ並ぶ。
さて、あたしの前に並んでたともちゃんの番。
そこで事件は発生しました・・・。
ともちゃんが書類を提出するなり、
「GO BACK TO JORDAN!!!!!!!」
と、ものすごい勢いでブチ切れしたシリアの入国審査担当のおやじ。
えっ???
あまりにびっくりして、得意の逆ギレすらできない。
たしかに、
シリアのビザを事前に取っておかなかったのは悪かった。
でも、国境でビザ取れるような話だったからさぁ・・。
今さらそんなことを後悔しても遅い。
おやじは英語もろくにしゃべらず、
ただブチ切れるだけで、ビザを出さない理由も説明しない。
そして、ブチ切れてるのはこのおやじだけじゃない・・・。
・・・・・・・。
おやじと同じ、いやそれ以上に切れてる女。
怖くて話しかけられやしません。
またまたどえらい窮地に立たされたあたし。
こうして2人で旅しながらも、
ときどき1人を感じます(笑)
結論から言うと、
このあと、書類に2週間と書いた滞在予定期間を2日か3日と記入し直したことにより、
あたしたちはMAX4日までしか滞在できないという、
観光旅行するにはありえない短さの
トランジットビザというものを手に入れた。
未だに、このブチ切れ事件に関して
真相ははっきりしないんだけど、
たぶんイスラエルに行ったのがバレたから。
シリアとイスラエルは、仲が悪い。
イスラエルに入国するときには、
スタンプをパスポートではなく、
別紙にわざわざ押してもらって、
イスラエルに入国したことを隠し、
シリアへの入国に備えた。
そのときの理由も、
シリアには行きたくないんだけど、
その先のトルコに行くために、通り抜けるためだけに、
シリア入国が必要なので、
どうか別紙にしてくれ、と理由を作った。
だから、イスラエルに行った事実というのは、
このパスポート上からは完全に消えてるというわけ。
なのに、なぜ?
少し経ってからわかったんだけど、
どうやら、それはパスポートの裏表紙。
そこに、貼ったシールを剥がしたあとのようなネチョっとしたものが。
そのネチョっとしたものがイスラエルへ行った証?とみなされたらしい。
たしかに、アラビア語で何をブチ切れてたのかは全く分からなかったけど、
執拗に、このともちゃんのパスポートについてたネチョにこだわってた。
荷物をまとめられてたせいか、あたしにはついてなかったんだけど・・・。
そりゃ、別紙スタンプ制度をイスラエルがやってることくらい、
このおやじも知ってるだろうしねぇ。
たくさんの旅行者見て、おやじなりに法則を見つけたのかもね・・。
「シリアは、とてもいい所。」
と、ここまでの旅で会った人からの評判はなかなかだった。
だから、ゆっくり滞在して・・・なんて考えてたのに、
あたしたちに与えられた猶予はたった4日・・。
一体どうなるんだろう・・。
不安なまま首都ダマスカスへ。
その夜、対策会議。
とりあえずは、明日朝一番でイミグレーションに行ってみよう、
ということになった。
ビザを延長してもらえるかもしれない。
とりあえずは次のアクションも決まり、
部屋でテイクアウトの夕食。
ともちゃんも機嫌を直して久しぶりのビール。
(のはずが、シリアのビールはクソまずいとのこと。)
そんなことしてると、
ホテルのお兄さんがお茶を持ってきてくれたので、
一緒にいただく。
しかし・・・・。
ホテルで働いていながら、
恐ろしいほど英語が通じない。
2日後に、このホテルをチェックアウトすることになるんだけど、
”チェックアウト”すら通じなかった・・・。
てか、チェックアウトがわかんなくても、
泊まってた人間が、
朝、バックパック背負って受付に来たら、
99%の確率でチェックアウトだと思うんだけど・・・。
違う?
と、まぁ勘も悪いときてるので、
なぜかあたしたちが知る限りのアラビア語をならべて会話。
なんで?
ただ、そんなんであたしたちとコミュニケーションをとろうとする勇気だけは認める・・。
ハンパなく、勇敢。
このホテルへたどり着く前、
あたしたちが訪れたホテルはどこも予算オーバーだった。
そこで、3件目に訪れたホテルのおやじに
「高すぎるよ・・・。」
と言うと、予算を聞かれた。
予算を伝えると、
「わかった、ちょっと待ってろ。」
そう言ってどこかへ電話をかけた。
そうしてこのホテルを紹介してくれたというわけ。
自分の稼ぎになるわけでもないのに・・、
なかなか親切な人だった。
このホテルは600SP(シリアンポンド、約1200円)。
安くはないけど、
まぁ他より安い分、足りないとこがある・・・?
そういうことで納得し、
少しの不安を抱えながら眠りについた。
そして翌朝。
あたしたちはオープンと同時にイミグレーションへ飛び込んだ。
イミグレーションってのは、
なんでいつもこんなに混んでるんだろう?
人ごみをかき分け、
やっとのことで1人の役人の前にたどり着いた。
もちろん、この国にも列を成すという習慣などない。
とりあえず、役人に事情を説明。
すると、パスポートのコピーをとり、
スタンプを買ってこいと言われる。
おとなしく言われたようにして、
書類提出。
そして。
出された答えは・・・。
「あんたたち、何もしなくてもこのままで15日滞在できますけど何か?」
きたきた、意味わかんね-し。
んじゃ、パスポートに押されたスタンプだか、
なんかの書類に書かれたあの4日後の日付は何だ?
だめだ、この国。
もうこれ以上戦っても仕方ないと判断。
結局、何ひとつ解決しなかった。
こうなったらどうしようもない。
あたしたちなりに腹をくくることを決めた。
よし。
もめるとなったら出国のときにもめよう。
不法滞在ではないと信じて滞在しよう、と。
こうして、改めてシリアの旅をはじめることにした。
旧市街を訪れる。
スークはお土産屋さんがいっぱいで
ツーリスティックかと思いきや、
服、スパイス、女の人のほっかんむりスカーフ・・・etc
完全に現地民のためのショッピングゾーン。
あたしも負けじと買い物してみる。
選んだのは、
バービーの腕時計。
このバービーがアラブの国らしくて。
なんと、ムスリムの女性らしく
あの、黒いマントのような服を着てるの。
たしかに、ムスリムの国の女の子からしたら、
憧れの女の子もこうでなくっちゃねー。
これ、20SP(40円くらい)。
次は、
へんてこな雨合羽みたいなのを着せられて、
モスクの見学。
そして、
お菓子を食べながら旧市街の住宅街をふらふら。
疲れて、かわいらしいカフェに入ると、
カップルがいちゃいちゃしてたり、
パソコンをにらんでる人がいたり、
なんだか今までのアラブの国とはちょっと様子が違う。
そんなこと思いながらイチゴのフレッシュジュースを飲み、
これまたアラブっぽくないうまさだ、と思い、
いつの間にか、寝てしまった。
目が覚めると、
ともちゃんに、”本気で寝てたね・・・”、
とあきれたように言われ、
ウエイターにも”Good Morning"
と微笑まれる・・・。
だから、疲れてたんだって!
こうやって、毎日だらだらしてそうで、
でも毎日新しい何かを見たり感じたりしながら、
過ごしてた。
夜には新市街へ。
町にはまだたくさんの人。
子供も、家族連れもいた。
基本、お酒が飲めないんだから
治安も悪くなりようがない・・。
シリアっていうと、
ちょっと危険な印象受ける人もいると思うけど・・。
旅してるくらいだと、まったくそんな雰囲気、ない。
スークにあった、スカーフ屋さん。
ともちゃん、しっかりおさえてました。
ちょっと怖いけど(笑)、シリアの女性にとってはかかせないおしゃれアイテム。
こんな感じで、スークには高いアーケードがあった。
他の国のスークと比べると、重厚感がある。
2000年前に作られたというからすごい。
今もふつうに現役だし・・・。
バービーの腕時計を選んでるとこ。
いろんな色を試しに着けてみましたが、
黒いマントが映える白に決めました。
スークのスパイス売り場。
もう、何を買っていいのかわかんなくなると思うんだけど・・。
日本人も、いろんな調味料を料理に使うけど、
この国の人がこのスパイスを本当に使い分けてるんだとしたら、
完全に負けてると思う。
ウマイヤド・モスクにて。
こんなおかしな格好させられて見学します。
足のにおいがすごい。
ウマイヤド・モスク中庭。
現地の子供は無料、だろうね、モスクだもん。
ふつうに遊んでた。
モスクは、どの国でも憩いの場になってる。
ダマスカスの町の風景。
ダマスカスの住宅街。
ちょと人が並んでたりして、人気のパン屋なのかもしれない。
シリアのパンはおいしい。
チーズをはさんだだけでどんどんすすむ、
めちゃうまフランスパンにも出会ったし。
粉好きとしては、パンや焼き菓子のおいしい国は天国!








