エジプトにはチップ文化がある。
たぶん、旅行者が観光地でガイドなんかを雇ったときには、
もう、これは当たり前の請求になってくる。
まぁ、あたしたちも郷に入れば郷に従えで、
七転びにもチップを渡したわけです。
サービスに見合った額のチップを。
エジプトに来てから、何度かこのチップ制度に則って、
支払いをしてきたわけですが、
これまでその額に対して苦情を言われたことも、
不満足な顔をされたこともありませんでした。
あたしたちは、常に適当である金額を払ってきたのです。
がーーーっ、ここにきて初の事件発生・・・。
チップを渡すと、七転びが「少ない」という内容の話をしはじめたのです!
きたきた、という感じはあった。
逆に今まで、このチップに関するトラブルがなかったことのほうが不自然なのかもしれない。
だって、お金のことって、まあわりとデリケートなお話じゃん?
あたしたちとしては、それなりに気を使ってるわけだけど、
国によっては、人によっては、ズカズカ、堂々と踏み込んできたりするわけです。
まぁ、生活かかってる人もいるしね・・・。
それで、揉めるなんてのも珍しい話ではないと思うんです。
そもそも、チップの文化を持たない国の人たちにとって、
とっても悩むところ。
でも、何度かチップを支払い、
ここまで円満にやってきたのです。
そして、今回だって十分なはず。
文句言われたって、2人して「はっ??」となるわけです。
そうくるならこう出ます、ということでこちらも反撃。
七転びも負けじと意味不明な不足理由を並べてきます。
そして・・・・。
呆れて物も言えないあたしの隣で、
ともちゃんが本格的な説教をはじめたのです・・・。
「おめえ、チップの意味知っとんの?」
この一言から本題へと突入されていきました・・。
「チップとは客がどれだけそのサービスに満足したかによって、客が判断し、その金額を決めるものであって、てめーがどうこう口出してガタガタいうことじゃねーんだよ、いるのか、いらないのか、わかってんのか、こうなったら満足なんてしてねーから1円も出さねーし・・・・」と、まだまだ続くわけですが、ざっくりとこんな感じです。
あたしは、ただただ隣で教祖様のお話を聞く信者のように、頷いておりました。
まぁ、普段はすらすらと出てこない英語も、
こんなときは口をついてでてくるものなんですね(笑)
この説教が効いたのか、
七転びはこれ以上チップを請求することを諦め、
"sorry"を連発。
びっくりしたんでしょう、
日本式?説教スタイルに・・・。
結局、それ以上のチップを支払うことなく終了となったわけですが、
こんなにケンカしても、彼のポリシーなのか気まずいまま分かれるのはイヤらしく、
「happy??」なんて何度も聞いてくる。
今思えば、まぁかわいいんだけど、
あの時はほんとに腹立ってたから、
最上級の不機嫌な顔で
「Noooooo!!!!!」っと叫んでやりました。
結局、彼とはキレて始まり、キレて終わった。
こんな人との出会いも、
今となれば印象深い思い出のひとつ。
でも、ともちゃんは旅の最後まで
「アイツがこの旅で1番キライ!」って言ってました。
この国の文化、そこに住む人。
理解に努めようとはしても限界はあります。
そんな思い出をぶら下げて、
ルクソールへと戻っていきました。
エアコンも効かない車には、
開け放した窓から熱風がなだれ込み、
あまりの暑さでチャーター(って貸切って意味だよね?)したはずの車に何故か同乗してた子供が死ぬんじゃないかと不安だったけど、なんのその。
そんな不安をよそに、汗かきながら眠ってた。
こんなに小さいのに、暑さのセンサーが完全イカれちゃってるよ・・・。
なんて思ってるうちにあたしは意識を失って?しまい、
気づけばルクソール。
気を失わなかったともちゃんの話によると、
車は時速150~160kmで飛ばし続け、
死ぬほど恐ろしかったという。
気、失っててよかったわー、あたし