混元丹@金沢 | えりっき脳内議事録(えり丸)

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Diary and memo written by a pathologist.

ご無沙汰しております。11/10-11/12の3日間のスケジュールで、学会のため金沢に行きまして。私もちゃんと膠原病の1例について演題を発表し、講演を聴いて勉強してまいりました。

 

さて、学会といえば時間の合間のちょっとした観光も醍醐味の1つです。今回は長町武家屋敷通をぶらぶらしました。金沢市老舗記念館というのがありまして、とりあえず入場しました。こちらは薬屋さん中屋薬舗を復元し、内部は加賀手毬、加賀水引細工、工芸菓子などを展示した施設になっておりました。

 

私は伊勢の出身で、祖母の家の近くにも資料館のような立派な日本家屋があります。子供の頃、店の前をよく通っていました。間口を広く開けて、立派な漆塗りの看板に金字で「萬金丹」と書いた立派な看板が置いてあります。また、これまた立派な屏風があります。古くからのお店なんだと思いますが、お客も店の人も見たことがありません。不思議に思って親にきいたら、正露丸みたいな漢方薬を売っているお店なんだよと教えてもらった記憶があります。

 

私は疑問に思いました。「肝腎の薬屋さんはどうなったの?潰れた?」受付の人に聞いてみると、薬屋さんは片町へ移転したのです、と。地図を貰い、結構近かったので行ってみることにしました。

 

新店舗は中屋彦十郎薬局といい、繁華街のビルの1Fにありました。ずいぶん現代的な老舗薬屋になったものだと複雑な気持ちになりました。店内をのぞくと、お客はおらず。「すいませーん」、声をかけると奥から男性が顔をのぞかせました。資料館に行って、興味をもったのですがと話しました。来店されるお客さんは少ないけれど、実は石川県中に今でもこの薬を愛用する年配の方が多く、通販などで買っていくのだそうです。地元の愛好家によって支えられているのだそうです。ちなみに、お店の方は萬金丹のことをご存知でした。かなり有名な薬のようで、この薬を揶揄した「越中富山の 反魂丹(はんごんたん)、 鼻くそ丸めて 萬金丹(まんきんたん)、 それをのむ奴ぁ あんぽんたん」という歌もあると教えてもらいました。なるほど、そんなに有名なお店だったのね。

 

こちらのお店では、混元丹(こんげんたん)というのが売りだそうです。ブタのプラセンタが入っていて滋養強壮のほか、風邪にも使う万能薬だそうです。昔はヒトのプラセンタを使っていたのだそうです。他に、16種類の生薬も入っているそうな。で、この漢方は味はまあ漢方らしい味なのですが、なんと、ペースト状なんです。一歩間違えば、う〇このようです。これはちょっと強烈でしたので、丸薬にしたものを小袋で少々購入しました。また、お土産に混元丹喉飴を購入しました。

 

 

資料館に加えて、前田土佐守家資料館と金沢能楽美術館にも行き、スタンプラリーで3つのスタンプを集めたので、景品としてハガキを1枚頂きました。石川県の伝統工芸の二俣和紙に、友禅作家が一枚いちまい手書きで絵を描かれたのだそうです。色々なデザインの中から1枚選べるのですが、秋といえば大文字草かなと思い、こちらを選びました。

 

 

さらにさらに!私はプチホテル アイビーさんに宿泊しました。以前、観光で金沢に来た時に利用させていただいたホテルです(過去記事参照)。夕飯と朝食付きで、そのごはんが超絶おいしかったのを覚えていたのです(しかもめっちゃお値打ち)。魚をふんだんに使った料理は、相変わらずおいしい!かなりのボリュームなのですが、今回ももちろん完食です。で、こちらのマダムさんが「また来ていただきありがとうございます。これは些細なものですが、加賀友禅の箸置きです。よかったらどうぞ。」とご厚意で頂いたのがコチラ!めっちゃきれいですので、これは普段使いにせずに、食器棚か飾り棚にディスプレイしようと思います。どうもありがとうございました☆