本日再診日 | えりっき脳内議事録(えり丸)

えりっき脳内議事録(えり丸)

Diary and memo written by a pathologist.

#1 不明熱 (周期性発熱、自己炎症疾患)
#2 ステロイド骨粗鬆症のリスク
#3 薬剤性腎障害
#4 #3による二次性高血圧

さぁて。本日再診日だよー。今日は、想定通り検査の結果は悪かったけど、
治療方針に進展がありそうな予感だったので、良しとします♪
では早速、内容いってみましょー☆

<S>

今回も、診療について問答が繰り広げられました。S先生「どうですか、調子は?」私「前も言いましたがね、どうですかって、何なのw こっちが聞きたいよ!」「いやね、医者としては、まずは患者さんの状態を知りたいじゃないですか?」「ん?そりゃ医者のエゴですわ。患者さんは皆がみんな、愚痴を聴いてほしくて病院に来ているんじゃないよ。先生が検査結果を見せてくれたら、私も自分の健康状態をお伝えしますよ。」我ながら、やや不良っぷりは健在である(笑)

検査結果を見せてもらったら、予想通り、腎障害が進行していました。この2週間の無熱時の状態は、腎臓悪いんだろうなって体感できる2週間で、以下のような症状がでました。前回も腎障害がみられ、減薬しましたが、それを上回る症状が出ていたので、免疫抑制剤中止は覚悟していました。

 ① 嘔気が強い
 ② 乏尿ぎみかな?
 ③ 睡眠剤が効き過ぎる → アモバン®とロゼレムや、自己裁量の減薬で対応
 ④ 下腿浮腫も出てきた。(腓骨上に圧痕が残る)
 ⑤ 二次性収縮期高血圧(140/85mmHg, 74bpm)に!ちなみに、平時は100/70程度。

一方、発熱の方は、結婚式やら何やらで、遠出することが多かったのを考慮すると、1ヶ月に1回しか発熱していないので、発作の頻度は少なかったのかもしれません。それに、発熱時も、体温が38℃を超えることはなかったので、それなりに効果はあったのかもね。でも、これだけ腎臓に影響が出ると、中止だよね(笑) 3ヶ月みっちり試してみたことだし、悔いなし。

で、次なる方針についてです。現在使用している免疫抑制剤で腎障害がでると、次の候補の免疫抑制剤も、使えない可能性が高いだろうから、例の自己負担の治療をやってみるかという話が浮上しました。私は言いました。「少なくとも1年間は、治療費の準備はしてあるので、治療が出来るのか、出来ないのか、はっきりしてほしい。治療が出来ないのなら、マッチングのこともあるので、私が第一志望で受験する病院にセカンドオピニオン&転院したい」と。先生も、分かったとのこと。ようやく、ここまで話が進んだよぉ。あー疲れた。長い旅路じゃの。

<O>

採血(2012/7/4): PSL 10mg内服
 TP 7.7、Alb 4.4、Glu 123、CRP 1.10(↑)
 腎機能: BUN 36(↑)Cre 1.31(↑)
 肝機能: 正常
 血算: WBC 7.7、Lymp 31.7%、Seg 64.5%、Hb 12.6

【ベースPSLを3mg/day、免疫抑制剤を3ヶ月使ってみての、検査値の推移】
えりっき脳内議事録(えり丸)-経過
こうやってみると、プレドニンの力って偉大。baselineの状態はめっちゃ良いね。
ステロイドは、長期投与で副作用さえ出なければ、最強の薬だと思いますな。

<A>

 ・ 低アルブミンは、何故か回復。
 ・ CRPは発熱時・発熱後数日は陽性となり、無熱時は正常。→やはり自己炎症疾患ぽい
 ・ 免疫抑制剤は、それなりの効果があるのかもしれないが、腎障害は容認できない。
 ・ 腎性貧血ではなさそう。

<P>

 ・ 免疫抑制剤は中止し、2週間後に腎機能再評価。
 ・ 8月いっぱいを目途に、方針を決定する。

内服薬:
 1. プレドニゾロン(プレドニン®) 3mg/day, 頓服
 2. ロキソプロフェン(ロキソニン®) 解熱後の関節痛に頓服
 3. アルファカシドール(アルファロール®) 0.25ug 2T /day
 4. L-アスパラギン酸カルシウム(アスパラ-CA200®) 200mg 2C /day