ポリクリ日記 | えりっき脳内議事録(えり丸)

えりっき脳内議事録(えり丸)

Diary and memo written by a pathologist.

そういえば昨日のポリクリ日記を書き忘れていました.
昨日は,久方ぶりに名言(迷言?)っぽいのを聞いたので,それをブログにメモっておこう♪
名言の主は,なんかグルメそうなH先生である.

日本人は安全より安心を求める.
中国の農薬検査済野菜より,日本の農薬未検査野菜を好む.
狂牛病の例然りで,アメリカの検査済牛肉よりも未検査国産牛を好む.
中国産の野菜に安心を与えるには,日系企業とか日本人農家特別契約等のお墨付きが必要である.

肝炎ウイルスはABCDE...とあるが,中国ではアルファベット表記は絶対に認めません.
甲乙丙丁戊己庚辛壬癸・・・で呼ぶのである.
F型肝炎はFranceが見つけましたが,その後ウイルスの存在は確認されず,Forgetです.
G型肝炎はC型に類似しています. ←アルファベットの形が似ていると言いたかったのだろうか?

アンジェリーナジョリーとアメリカの移民問題

731部隊からミドリ十字ができました.(以下中略)必要悪だったのです.

何とも不思議な感じの先生でした.
これが,この科のカラーなんだろなーって思いつつ話を聞いていました.


今日は,ポリクリらしいポリクリでした.

担当患者さんの治療がありましてね.
「ここはOpe室か?ここは内科なのか?」って,ふと疑問に思いつつの3時間立ちっぱなしでした.
放射線防護のために,鉛の防護服を着て,その上にガウンを羽織るのです.
これ,相当重い・・・5kgはあるんじゃないでしょうか.そして熱い・・・めっちゃ汗かいてました.
何の拷問だゴルァ!って感じですが,内臓の放射線被曝を95%は遮蔽できるなら,
重かろうが熱かろうが着用します.ちと心配なのは,患者さんのほう.
思うのだが,患者さん(遮蔽なし)と我々(遮蔽あり)は,一体どれほどの放射線を浴びるのだろうか??
3時間のうちに,CTを何度もとりまくって,透視し続けて・・・ 
放射線恐怖症候群の私は,そこのところが凄く気になります.

術中,これからの医学界のトレンドについて思いを巡らせておりました.
個人的な意見では,外科は消滅する事はないだろうけれど,規模縮小傾向になるでしょうなぁ.
今や,体に存在するありとあらゆる管(腸管・血管・尿道・腹腔など)から,
カテーテルを挿入してのアプローチが可能になってます.
もしかすると毛穴からのアプローチなんて夢じゃないかも知れません.
内科の中でも外科的手技っぽい事を行う機会が増えており,この印象は益々強まります.
循環器内科なら心カテやってなんぼ,消化器なら内視鏡やってなんぼ,と多くの人が言いますし.
消化管ならまだしも,骨盤内臓器の摘出でさえ,腹腔鏡でやってしまうこのご時世ですし.
経皮的とか経尿道的とかいう単語や,内視鏡・気管支鏡・膀胱鏡・腹腔鏡という手技が普及してますし.

なので,クラシックな外科で一番花がありそうなのは,心臓外科かなって個人的には思います.
弁膜症とか先天奇形とかを手術出来たら,内科派一味の私でも,凄いなと思うかな.
ただ需要が少ないし,執刀できるチャンスが少ないのを考えると,自分なら選ばないかな.
見ていて凄いって思う,話を聞いて凄いって思う,それだけで十分お腹いっぱいです☆