あれが進みながら、これも進む。
おおよそ人生とは。
ひとつだけを進めるわけにはいかなくて、
白を塗りながら、青を語る…というような事が、
日常の中で続いていく。
黒に潜る夜も、
透明が産まれる瞬間も、
赤く溺れる隙間も、
私はいつも私を色付けながら
息をするしか術がない。
すこしだけ止まって、
深い深い呼吸をする。
呼吸が深ければ深いほど、
痛みは全身を駆けめぐる。
悲しいかな、痛みはまるで
「生」の結晶のように、
形容し難い形で瞼の裏を舞う。
悲しいかな、それはとても儚く美しい。
あれを進めながら、これを進める。
深い呼吸に飲み込まれて、
私すら消えてしまえばいいのに、
とも思う時がある。
私を形作り続けるのは、
実はとても困難なことだったことを知る。
それくらい曖昧であることを
大切にできたらいい。
それくらい浮遊する存在であることを
楽しめたらいい。