8/30大阪市ガレキ説明会 2 | テーさんのスミレカフェー

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2012・8・30 大阪市 災害廃棄物の広域処理に関する説明会

http://www.ustream.tv/recorded/25058477/highlight/289206


前回の続き。


「モジモジさん」こと下地真樹・阪南大準教授の質問に対する、

環境省職員・馬場氏による返答の部分を書き出します。(02:17:30あたりから)



テーさんのスミレカフェー


馬場氏:

ありがとうございます、ご説明致します。

まず先ほど確かに、不燃物の基準が原子炉等規正法で、

トレンチに埋めていいのは、まあ不燃物の基準となっております。

それから、先ほどのクリアランスレベルについても不燃物。

それは確かにその通りであります。


ただ一方で、100ベクレル/kgについて、えー、まあ、再生利用して良いという基準でありますとか、

それからあのー、今回新たに作りました、8000ベクレル/kg。

これにつきましては、まず8000ベクレル/kgというのは、

再生利用していいという100ベクレル/kgの基準とは、そもそも中身が全く違います。


えー、あくまでも、最終処分場に入れて管理をして、その結果、周りの方々に、

放射線の被曝が、えー十分少なくなっ…管理出来ると、まあそういったレベルで定めておりまして、

これについては、従前からの原子力規制をやっております、原子力安全委員会等々にあたって、

…(聞き取れず)…して、従前から特に扱いは変わっておりません。

そこについてはご説明しておきます。


それから、えー内部被曝の件。えー、軽視しているのではないかといったお話ですけれども、

あのー、まずこれ、シーベルトという単位になっている以上、これは内部被曝の、

えー、実効線量で被曝しますと、内部被曝でも外部被曝でも、実効線量1ミリSvというのは、

影響は同じです。人の影響を見るのが、え、シーベルトという単位ですので。

(怒号の嵐)

その点、あの、ご理解頂ければとおもいます。

(また怒号の嵐)


司会:お静かにお願いします。


馬場氏:

それから、えー。

被曝線量1ミリSv/年以下、これについては、あのー確かに、えー、作業員の方が1ミリSvというのを、

基準にはしておりますけれども、さらに、その周辺におられます住民の方々にはですね、

特に埋め立っ…埋め立て処分場の場合、覆土をしてしまえば、えー、そこから先、

0・01ミリSv/年に抑えられるという事になっております。

(さらに怒号)

作業員についても1ミリSv以下に抑え…抑えられると考えております。

(またまた怒号)


司会:お静かにお願いします。


馬場氏:

それから、えー岩手…岩手県の災害廃棄物。ま、どこまで必要か決まっていないと言った、

と言われた、との件でございますけども。

岩手県は、各市町村で個別に処理をしている分、これはあの、収集の所はそうしておりますけれども、

そこから先の処理・処分については、かなりの所、県が代表と言いますか、受託しております。

その中で、県の中で、どこでどのように処理をするのかという、調整をかなり綿密にやっておりまして、

その関係上、市町村別の物が…(聞き取れず)…という事になったのではないかと思います。


あと、バグフィルターの件ですけれども、バグフィルターで…

(怒号鳴り止まず)


司会:静かにお願いします。


馬場氏:

これはですね、昨年の、えー12月の段階で、実証のデータ。

これはあの、福島県の焼却施設におきまして、バグフィルターの前と後のデータを取りまして、

そこで公表しております。

えー、1月末に東京新聞の方で、そういった御指摘があったという事は理解しておりますけれども、

実際に、あの、実証データはその時点ではあったという事でございます。


えー、安全評価検討会の議事録を作成していなかったという点については、

あのー、ま、あの、これは私どもの、あのー、

怠慢と言いますか不徳の致す所でございますけれども、


ただ、あのー、議事録ではなく議事の概要。それからあの、

説明資料については全て公開をしておりました。


あの、この点について

理解が得られると思っていた所が、あの、私どもの間違いだったんだと思いますけれども、

(怒号鳴り止まず)


司会:ご静粛にお願いします。


馬場氏:以上です。



ここまでが馬場氏による答え。


ちなみに、最後の「以上です」の「す」が終わるか終わらないか位に、

橋本さんは閉会の挨拶を始めました。打ち切る気が満々です。


最後、橋本さんの横からスッと出て来た黒スーツの人達が怖すぎ。


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多分、真面目に仕事で来てるSPの人なので顔は隠しました。

こういう人達が説明会で必要になる広域処理って、明らかに異常です。


では馬場氏の答えを見てみましょうか。

まず、モジモジ氏の質問に対する答えになってません。全部が全部です。


●基準値の件

モジモジ氏が指摘したように、まず「80倍に緩めた事の説明」が必要です。

また原発における処分の仕方との違いもスルー。総量規制についてもスルー。

ついでに不燃物と可燃物の基準を「意図的に混同してごまかした」という部分もスルー。


●内部被曝の件

「批判の意味を理解していない」というモジモジ氏の指摘の意味が判っていない。

あるいはこれも意図的にごまかしている。

馬場氏が答えた内容こそ、モジモジ氏が批判している事です。なので答えた事になってません。


●1ミリSvの件

モジモジ氏は「ドイツでは全ての被曝合計で1ミリなのに、なぜ日本では違うのか」を問うています。

住民が0・01ミリだろうが、今の基準は「被曝の足し算」を無視している。

また、馬場氏の言い方では作業員は被曝して良い、と受け取られ兼ねません。


●ガレキのベクレル検査の件

これには触れてすらいません。まさに答えず。


●岩手県の件

モジモジ氏が聞いているのは「普通この段階なら決まっていないとおかしい」という事です。

岩手県の事情ではありません。


●バグフィルターの件

これは実は僕もそんなに詳しくないのですが。

少なくとも馬場氏はここで「フィルターの前と後ろの実証データはあった」と言ってます。

しかしモジモジ氏は、それは「排気のデータ」だけであると指摘してました。

東京新聞の記事を見る限り、フィルターの前のデータは無かったという事です。

http://ameblo.jp/datsugenpatsu1208/entry-11142095881.html

どちらにせよ質問に対する答えとしては不十分です。


●検討会議から受け入れ決定までの日程の件

これも全く触れず。


●議事録の件

不徳でも怠慢でも、どうでもいい事です。

問題は、不十分な情報に基づいて国会で議論され、法律が作られた事。

概要だけでは不十分、また説明資料だけでは、検討会議でそれらの資料がどう解釈され

どんな議論を経て結論に至ったのか判りません。

議事録があってこそ、それらの確認が可能になります。

馬場氏の言い方では議事録は必要無い、と言っているのに等しい。




以上のような答えを、何度耳にした事でしょうか。

僕は勝手に「不思議スイッチが入る」と言ってますが、

都合が悪くなると、急に人の話の意味が理解出来なくなる傾向が、この人達にはあります。


この人達は市民が申し入れに行く度に、同じ答えをしました。とても答えと言えない答えを。

怒号の嵐は、彼らが自ら招いた事です。

動画を観て引いてしまった人は、どうかその辺を考えてみて下さい。


馬場氏が触れなかった二つの部分は、本来橋本さんが答えるべき部分でもありました。

いま現在、この部分は形だけの答えすら得られずに浮いてしまってます。


僕の中では橋本さんはとうに切ってます。

動画での態度を見ても、もう市長に値しない人だと思いますが。

それでも答えは必要だと思います。



説明会の間ずっと僕は会場の外に居ましたが、ヒートアップする周囲を見て色々思いました。

興奮する人を止めようとして口論にもなりました。


それでも心に残ったのは、皆の怒りの中にある「公共心」です。


橋本さんが言うような「常識の無い人達」なんかじゃない。

とても優しい、穏やかな、ユーモア溢れる人達です。


「社会」も「家族」も大事に思うから、それが壊されようとすれば人は阿修羅にだってなります。

それを「公共心」と言わずして何でしょうか。


動画の最後を見ればよく判ります。

誰かが落としたデジカメ、皆で持ち主探してましたもんね(^-^)。


こういう人達が大好きです。






★追加


今回の説明会、ちょっと気になったのが壇上の出席者達の名前。

名前出してないんですよ。


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役職だけ。


そりゃポジショントークだけなら、個人名は必要無いですもんね。

人間としてそれで良いのか知りませんが。