8/30大阪市ガレキ説明会 1 | テーさんのスミレカフェー

テーさんのスミレカフェー

面白いことが大好きで悪いことは許せない
さういふひとに私はなりたひ

2012・8・30 大阪市 災害廃棄物の広域処理に関する説明会

http://www.ustream.tv/recorded/25058477/highlight/289206


大阪府中ノ島公会堂にて行われた説明会に行ってきました。

ただ僕は市民では無いので入場不可。あえて対象を「市民のみ」に限定した姑息な方法です。


後から動画を確認しましたが、

「モジモジさん」こと下地真樹・阪南大準教授による鋭い質問がありました。


テレビ・新聞では当然採り上げられませんので、質問部分を書き起こします。

(上の動画では02:07:00あたりから)


どれくらい鋭いかと言うと。


橋本市長が答えずに説明会を即終了させた位です。



テーさんのスミレカフェー

この方がモジモジ氏。


まず、ガレキの放射性物質は安全だと繰り返す壇上の面々に対し、モジモジ氏が抗議。

不規則発言の形だった為、正式に質問させるよう指名を要求します。

しかし次の指名は別の女性に。

モジモジ氏に喋らせまいとする運営側。しかしマイクを受け取った女性はここで機転を利かせる。


女性:

このマイクなんですけど、私しか喋ったらダメですか?

私がすごく尊敬してる人に渡したいんですけど、いいですか?


橋本市長:

どなたですか?マイクをどなたかに渡されるんであれば結構ですよ。



テーさんのスミレカフェー


「ダメです」と言える訳もなく、女性からモジモジ氏にマイクが渡る。

会場から万雷の拍手が沸く。


モジモジ氏:

(環境省の役人に向かって)貴方は先ほど100ベクレル以下ならリサイクルしても良いとおっしゃった。

それは不燃ゴミだけですよね?可燃ゴミについては基準値無い筈です。


現在でも1kgあたり100ベクレルを切っていても、原子力発電所の中ではちゃんとドラム缶に詰めて管理してる筈です。

可燃ゴミの基準と不燃ゴミの基準を、いま意図的に混同して、ごまかしの説明をいま貴方したんだよ!

それがまず一つ!


そして。不燃ゴミの基準についても数々の批判があると同時に、

そもそも環境省が不燃ゴミに1kgあたり100ベクレル以下ならリサイクルして良いと言った時、

念頭に置いていたのは原子炉を廃炉にする時に出る、数万トンレベルの不燃ゴミです。


今回のように、その何十倍もの量の可燃ゴミを含む、そのゴミをリサイクルの基準、

それらのゴミを燃やす基準として作ったのではありません。


そしてトレンチ処分の10万ベクレル云々という話も、今回の原発事故で発生したような大量の規模の放射性廃棄物を、

日本中どこでも埋めて良いという基準では無かった筈です。

トレンチ処分は現在まだ日本で一ヶ所か二ヶ所しか実施例も無い。


まず総量の問題を環境省は一言も言わなんです、この問題で。この広域処理の問題が始まって以来、

ただの一度も総量規制のコメントを貴方は言わない、環境省は言わない。

これで環境規制が出来る訳無いでしょう!


だからもう全く説明になってない。

で、今日の説明資料という事なので、この説明資料デタラメだらけなので全部逐一言いますよ。

言い切れない位あるけど。


まず一番目。被災地の廃棄物の安全性について。

1kgあたり100ベクレル、国の基準で8000ベクレルまで埋めていいって言ってる。


テーさんのスミレカフェー


これは今もさっき言ったように、現在でも1kgあたり100ベクレルは厳重に、100ベクレルを切っていても可燃ゴミは管理されてる。

そして不燃ゴミだって、そんなポンポンポンポン、何十万トンもリサイクルしていいという話では無かった筈なんです。

で、これを80倍に緩めて、それを4分の1にして大阪府は安全だと言ってる。(※埋め立て目安の2000ベクレルの事)


根本的におかしいです。


テーさんのスミレカフェー


まず80倍に緩めた事の説明を、ここではしなければならない!


そして、この8000ベクレルで大丈夫だと言った時の基準は、作業員の被曝が1ミリ以下になるという話でした。

大阪市にこの前申し入れに行った時には、その1ミリSvの実効線量の定義式、環境局の担当者は知りませんでしたよ?


つまり、実効線量の定義式を知らないっていう事は、その中のどの係数について批判があるか。つまり内部被曝の、

内部被曝を軽視しているという批判の意味を理解していないという事です!


これは大阪府の資源循環課も同じです。いいですか?違うと言うなら説明して下さい。

そして隣の1ミリSv以下なら、という話。まず食品基準の100ベクレル云々というのがデタラメだというのも、今までの説明でもう繰り返す必要ありません。


そして1ミリSvが被曝限度だと言う時、例えばドイツでは呼吸からの内部被曝・食事からの内部被曝・そして外部被曝の

合計で1ミリになるという時、その内訳で計算してます。

貴方がたは、ガレキの処理で作業員が被曝する量を1ミリ以下に抑える、と言う時に、

他のファクターは全部無視でしょう!


厚生労働省の食品の基準では、新基準ですら食品からの1ミリSv被曝で計算してる。

ガレキと足したら1ミリ超えるじゃないか!お前ら足し算が出来ないのか!


次のページ、大阪府の資料。

大阪府の資料では、積み出しの所で一回だけベクレルについての検査をします。あとは線量検査です。

放射線量の検査では、ガレキの汚染の度合なんか判りません。それは一番最初の質問者が指摘した通りです。


そしてベクレルについての検査。

資源循環課長、あなた先ほどサンプル検査すると言ったけれども、そのサンプルとは100トンに対して何トン検査するの?

サンプルなら当然誤差があります。誤差の上限が100ベクレル以下になるという風にしなければ、

少なくとも貴方がたが言っている基準にすら合致しない!


テーさんのスミレカフェー


いいか?100トン搬出する時に、僕の聞いてる話では1トンも計測しないぞ。サンプルされるのは100kg程度だぞ。

160トンのガレキから100トン(※キロか)サンプル採ったら誤差どの位出るのか推計したのか?してないだろう!

サンプルで、サンプルの値そのままの汚染度だ、ってそのまま横滑りさせるんだろう!

それは統計学の使い方として誤用です。誤差はちゃんと考慮に入れて下さい。


次のページの環境省の説明。

岩手がガレキ処理、広域処理が必要だと言ってるって言ったな?


僕は7月の頭に、ちょうど忘れもしない、その後であの、そこのリサイクル対策課長、

馬場さんの所に僕は面会に行きました。その日6月の27日、僕は覚えてます。

岩手県に電話して確認した時に、そもそもどこのガレキに広域処理の必要があるのかと。

岩手県の担当者は「それは決まっていない」と言っていた。


つまり、普通こんな問題が立ち上がったら、

市町村でどれだけ必要か何トン必要か、市町村ごとに話があって、それを足し算したら何万トン必要です、という話になるのが普通です。


だけど岩手県そうじゃないんだよ!

6月27日の時点で岩手県は、どこの市町村のガレキを外に出すか決まっていません。

「元々総量から概算してるんです」って言ったんだぞ!今、宮古から来るみたいな話になってるけど、それは後付けです。


一事が万事、この状態です。

そして、僕が今言ったような事を大阪府では、大阪府の検討会、貴方がた自慢の山本孝夫座長の大阪府の検討会議、

一つも検討してない。


検討会議の事も言っておきます。

彼らは僕が今言ったような、被曝は足し算で考えるという時に、その足し算すらしない。

そして環境省から出てきたデータを、何一つ批判しない。


一つだけ言いましょう。貴方がたがバグフィルターでほとんど取れると言っているデータ。

昨年の秋の時点ではありませんでした。

発表したのは今年の秋になってからですよね?バグフィルターの前後の濃度を測って、99・9%取れますというデータが出たのは、今年になってからですよね。


昨年の段階では、東北や関東各地の焼却炉の、「排気のデータ」しか出してない筈です。

で、大阪府の検討会議ではその排気のデータだけで、環境省が当時は99・99%と言ってましたよ、それだけ取れるって話を鵜呑みにしておりました。


で、時系列おかしいでしょ?

大阪府の検討会議は去年12月の暮れに指針出してるのに。


バグフィルターについて。

今年になって東京新聞が、バグフィルターについて実証データは無いと環境省が認めたという記事が、

1月の21日だか20日だかに出てる。(※2012年1月21日の記事「こちら特報部」の事)

その直前位にね、やっと出始めた位よ?


だから大阪府の検討会議は、少なくともバグフィルターの性能についてまともに検討してません。


で、先程の海面埋め立ての話。

北港処分地の評価書が発表されたのは6月5日です。その検討会議を大阪府が開いたのは6月10日です。


6月10日行きました。相変わらず環境省が出す物の批判はしておりません。

シミュレーションの正当性、そこに放り込むパラメータの正当性。

僕はそこに座ってる資源循環課長と隣の室長に、質問しました直接。


テーさんのスミレカフェー


資源循環課長は、「ちゃんと読めてません」とまで言ってたよな!あの時!

何で環境省の評価書を読めてない人間が、指針を作る !?

その指針の責任者なの !?


そして一週間、わずか一週間でだな、わずか一週間で指針の改訂をし、

二日後には橋本市長が再度受け入れ表明をすると。

6月5日に始まって、十日でどれだけ進んだんだ!全部政治日程じゃないか!

こんなの信用する奴がどこにいるよ !?


信用して欲しいなら、信用して欲しい要請の進め方をして下さい。


最後に一個だけ言っときます。

環境省、広域処理の宣伝に40億円かけたくせに、貴方がたは3月、安全評価検討会の議事録、

「カネがかかるから作成しなかった」って答弁してたよね?


今あなたは作成されてる筈ですけども、今は発表されてる、公開されてる筈ですけども、

公開すりゃいいってもんじゃないんだよ!

去年、法律を作った時点では、国会議員のセンセイ方はそれを知らない状態で議論してたって事です。

それは隣に座ってる馬場さんも、4月19日貝塚の説明会で、貴方認めたでしょう。


風評被害の基準も決まってない!

実害が出た時の基準も決まってない!

その時にどんな風に補償するのかの根拠の法律も無い!

全部、そこに座ってる馬場さんは認めたでしょう!


以上!いい加減に止めて下さい!



ここまでがモジモジ氏の質問でした。

この後、環境省の馬場氏が基準の件に答えます(02:17:30あたりから)


テーさんのスミレカフェー


なのですが字数の関係で省略します。出来れば次回に。


とりあえず、この方が言うには「内部被曝も外部被曝も同じ」だそうです。

その立場に立てば、全部問題は無くなる事になりますね。


橋本さんは結局答えませんでした。答える代わりに、そのまま閉会の辞へ。


会場の怒声が激しい事に驚かれた人も多いと思いますが。

それだけ切実に捉えている人が多い、という事でもあります。


また、そうさせる対応を今まで続けてきたのも、残念ながら橋本さん自身なんですよ。

経緯を見れば。今回も同じでした。


でもやはり、辛い光景ではあります。