最終話『真実のノート』
・・・そして
・・・・時間は過ぎ
まな…りん…私の3人だけに、なりました。
暫くの沈黙の後…
私は、呼吸を整え…
語りかける様に 静かに 2人に、言いました。
「実は、ママね お腹の病気になっちゃったの…
だからね…病院に入院して治して、こなくちゃいけないの…」
暫く、続く、沈黙…
最初に、口を開いたのは
りんでした。
「病院? びょういんって遠い!?」
りんは、何か怖いものに 怯える様に… そう私に聞くと… 隣のまなの腕に、 (ギュッ)っと しがみつきました。
私は そんなりんに、にっこり笑いかけ…
「う~ん…ちょっとだけね」
と、親指と人差し指で
ちょっとの、間隔を示しました。
「…………」
何も、言わない…まな…
私は そんな、まなに
「病気を直して、直ぐ帰って来るから、りんと お婆ちゃんの家で、待っててくれる?」
そう 聞きました。
すると、まなは こわばらせていた表情を、一気に 泣き顔に変え…
「うん」
と か細い声で言い…深く頷ずいてくれました。
まばたきと同時に まなの円らな瞳から 大粒の涙が零れ落ちます…
やがて…その涙の粒は
正座し その上で固く握られた まなの小さなこぶしを、徐々に濡らしてゆきました。
更に まなは 私に
「ママは 絶対 帰ってくる?」
と 聞き返しました。
(まな…)
私は そんなまなの 濡れたこぶしを 両手で包み
「帰るよ…帰ってくるに 決まってるじゃん!ママ まなに 嘘ついた事あったっけ?」
と おどけた様に…まなの顔を 下から覗き込みました。
まなの こぶしから
微かに…震えが 伝わって来ます…
まなは、私の問いかけに
一瞬、私を真っ直ぐに見詰め!!
「な…いよ…ママが まなに、嘘ついた事なんて一度も無いよ!!!!!」
そう叫んで、私の胸に飛び込んで来ました。
「そうでしょう…!?」
そう言って 力一杯、私は
まなを抱き締めました。
「わぁぁぁぁん~!!」
部屋中に響きわたる、まなの、大泣き…
まなの 泣き声にびっくりしたのか!?
「うっ… うわぁぁぁぁん!!!!」
今度は りんまでもが、大泣きを、始めました。
(りん…)
私は 片腕をりんに伸ばし引き寄せると…
胸の中で 泣きじゃくる
2人を (ギュッ)っと 力強く抱き締めました。
そして、天井を見上げ…
誓いました。
例え…どんな 結果になろうと…
私は、 この娘達の元に帰ろう
いえ!! 絶対に帰って来るんだ!!!!
・・・・時間は過ぎ
まな…りん…私の3人だけに、なりました。
暫くの沈黙の後…
私は、呼吸を整え…
語りかける様に 静かに 2人に、言いました。
「実は、ママね お腹の病気になっちゃったの…
だからね…病院に入院して治して、こなくちゃいけないの…」
暫く、続く、沈黙…
最初に、口を開いたのは
りんでした。
「病院? びょういんって遠い!?」
りんは、何か怖いものに 怯える様に… そう私に聞くと… 隣のまなの腕に、 (ギュッ)っと しがみつきました。
私は そんなりんに、にっこり笑いかけ…
「う~ん…ちょっとだけね」
と、親指と人差し指で
ちょっとの、間隔を示しました。
「…………」
何も、言わない…まな…
私は そんな、まなに
「病気を直して、直ぐ帰って来るから、りんと お婆ちゃんの家で、待っててくれる?」
そう 聞きました。
すると、まなは こわばらせていた表情を、一気に 泣き顔に変え…
「うん」
と か細い声で言い…深く頷ずいてくれました。
まばたきと同時に まなの円らな瞳から 大粒の涙が零れ落ちます…
やがて…その涙の粒は
正座し その上で固く握られた まなの小さなこぶしを、徐々に濡らしてゆきました。
更に まなは 私に
「ママは 絶対 帰ってくる?」
と 聞き返しました。
(まな…)
私は そんなまなの 濡れたこぶしを 両手で包み
「帰るよ…帰ってくるに 決まってるじゃん!ママ まなに 嘘ついた事あったっけ?」
と おどけた様に…まなの顔を 下から覗き込みました。
まなの こぶしから
微かに…震えが 伝わって来ます…
まなは、私の問いかけに
一瞬、私を真っ直ぐに見詰め!!
「な…いよ…ママが まなに、嘘ついた事なんて一度も無いよ!!!!!」
そう叫んで、私の胸に飛び込んで来ました。
「そうでしょう…!?」
そう言って 力一杯、私は
まなを抱き締めました。
「わぁぁぁぁん~!!」
部屋中に響きわたる、まなの、大泣き…
まなの 泣き声にびっくりしたのか!?
「うっ… うわぁぁぁぁん!!!!」
今度は りんまでもが、大泣きを、始めました。
(りん…)
私は 片腕をりんに伸ばし引き寄せると…
胸の中で 泣きじゃくる
2人を (ギュッ)っと 力強く抱き締めました。
そして、天井を見上げ…
誓いました。
例え…どんな 結果になろうと…
私は、 この娘達の元に帰ろう
いえ!! 絶対に帰って来るんだ!!!!
最終話『真実のノート』
そのまま、アパートに戻り
ドアノブを 回すと!?
朝、かけたはずの 鍵が開けられていました。
(母が来ている…)
そう思い…扉を、開けると
目頭を ハンカチで押さえながら…母が立って居ました。
私の姿を見ると…母は
「ともえ…何でこんな事に…」
と 言いながら、私に抱きついて来ました。
そして 私の胸の中で
声にならない声を漏らし 母は 泣き崩れました。
「母さん…私は 大丈夫よそれに、まだ 癌だと 決まった訳じゃ無い!って さっき電話で、言ったでしょ?」
余りに 泣く母の姿が
可哀想になり、私は そう言って 母を慰めました。
離婚の時も そうだったけど…私は いつも 母に心配ばかりかけている…
自分の親不孝さに、改めて涙が出ました。
その時!?
(ガタッ)
背後からの物音に 振り返ると
「はぁ…はぁ」
アパートの階段を 一気に駆け上がって来たのでしょうか?
そこには…
肩で 大きく息をする 宏樹の姿が有りました。
後、もう少しで まなとりんが、学校から帰って来ます。
(しっかりしなければ! 泣いている暇などない!)
私は 母と宏樹を 居間に 座らせると
まず、もうすぐ 帰って来る まなとりんには 私から事情を説明する…と言う事と…
2人が…不安になってしまうので…決して、涙は、見せない様にと お願いをしました。
そして、母に 私が入院している間の まなとりんの世話をお願いしました。
「分かったよ…」
そう言って、頷く母に
私は 深く 頭を下げました。 続いて 宏樹も頭を下げます。
なんと言っても、まだ幼い あの娘達の事が 一番
気がかりで、心配でたまりません…
そして、私は 最後に 母に携帯を渡しました。
病院には 必要無い物だし
なんとなく…携帯を今は
持っていたくない…
そんな、気持ちでした。
やがて…深刻な話も済み
重苦しい暫くの 沈黙が 私達3人の間に流れる頃
(バタンッ)
元気よく 玄関の扉が開き
「ただいまぁ~!!」
まなとりんが、帰って来ました。
まなとりんは、真っ先に
宏樹の姿を見つけると
「パパ!!来てたの~!!」
と 言って 宏樹に抱きついて、来ました。
まなとりんを、力一杯 抱き締める宏樹…
私が、お願いした通り…
母の目にも、宏樹の目にも
涙は 有りませんでした。
ドアノブを 回すと!?
朝、かけたはずの 鍵が開けられていました。
(母が来ている…)
そう思い…扉を、開けると
目頭を ハンカチで押さえながら…母が立って居ました。
私の姿を見ると…母は
「ともえ…何でこんな事に…」
と 言いながら、私に抱きついて来ました。
そして 私の胸の中で
声にならない声を漏らし 母は 泣き崩れました。
「母さん…私は 大丈夫よそれに、まだ 癌だと 決まった訳じゃ無い!って さっき電話で、言ったでしょ?」
余りに 泣く母の姿が
可哀想になり、私は そう言って 母を慰めました。
離婚の時も そうだったけど…私は いつも 母に心配ばかりかけている…
自分の親不孝さに、改めて涙が出ました。
その時!?
(ガタッ)
背後からの物音に 振り返ると
「はぁ…はぁ」
アパートの階段を 一気に駆け上がって来たのでしょうか?
そこには…
肩で 大きく息をする 宏樹の姿が有りました。
後、もう少しで まなとりんが、学校から帰って来ます。
(しっかりしなければ! 泣いている暇などない!)
私は 母と宏樹を 居間に 座らせると
まず、もうすぐ 帰って来る まなとりんには 私から事情を説明する…と言う事と…
2人が…不安になってしまうので…決して、涙は、見せない様にと お願いをしました。
そして、母に 私が入院している間の まなとりんの世話をお願いしました。
「分かったよ…」
そう言って、頷く母に
私は 深く 頭を下げました。 続いて 宏樹も頭を下げます。
なんと言っても、まだ幼い あの娘達の事が 一番
気がかりで、心配でたまりません…
そして、私は 最後に 母に携帯を渡しました。
病院には 必要無い物だし
なんとなく…携帯を今は
持っていたくない…
そんな、気持ちでした。
やがて…深刻な話も済み
重苦しい暫くの 沈黙が 私達3人の間に流れる頃
(バタンッ)
元気よく 玄関の扉が開き
「ただいまぁ~!!」
まなとりんが、帰って来ました。
まなとりんは、真っ先に
宏樹の姿を見つけると
「パパ!!来てたの~!!」
と 言って 宏樹に抱きついて、来ました。
まなとりんを、力一杯 抱き締める宏樹…
私が、お願いした通り…
母の目にも、宏樹の目にも
涙は 有りませんでした。
最終話『真実のノート』
大… 私は 松下ともえ40才です。
離婚して…子供2人居ます
こんな、おばちゃんだけど
貴方の事が、好きでした。
騙してごめんなさい。
彩香は、私です…
貴方に嫌われたく無くて
一生懸命、演じて居ました
本当は、パスタも好きじゃないし…
友達も居ない…寂しい女です…
だけど…貴方が、こんな私
に、幸せをくれました。
叶わない夢を見て…
貴方を想いました。
貴方の…ちょっとぶっきら
ぼうな、関西弁が好きでした。
貴方と、朝5時に起きるの
が、好きでした。
貴方の、ほな…行ってきま
す! が 好きでした。
貴方に、行ってらっしゃい
すると…ときめきました。
大阪空想デートが、幸せで
した。
貴方と、本当に大阪デート
するのが、夢でした。
こんな、おばちゃんで
本当にごめんなさい…
騙して…ごめんなさい…
だけど…
だけど…
貴方の事が…
貴方が…
あ…なた…が…
ただ…
た…だ…
「ひっく!!」
私は 大きく しゃくりあげながら…
最後の文字を 書き入れました。
(大好き…でした…)
涙が 零れ落ち…インクが 滲んでゆきます…
(だ…い…)
噛みしめた 唇から 思わず漏れてしまいそうな…
愛しい 彼の名前…
いたたまれず、私は ペンとノートを、テーブルの上に置き…
溢れる涙を 隠しながら…
「すみません…」と 言い残し…
駆け足で 店を後にしました。
離婚して…子供2人居ます
こんな、おばちゃんだけど
貴方の事が、好きでした。
騙してごめんなさい。
彩香は、私です…
貴方に嫌われたく無くて
一生懸命、演じて居ました
本当は、パスタも好きじゃないし…
友達も居ない…寂しい女です…
だけど…貴方が、こんな私
に、幸せをくれました。
叶わない夢を見て…
貴方を想いました。
貴方の…ちょっとぶっきら
ぼうな、関西弁が好きでした。
貴方と、朝5時に起きるの
が、好きでした。
貴方の、ほな…行ってきま
す! が 好きでした。
貴方に、行ってらっしゃい
すると…ときめきました。
大阪空想デートが、幸せで
した。
貴方と、本当に大阪デート
するのが、夢でした。
こんな、おばちゃんで
本当にごめんなさい…
騙して…ごめんなさい…
だけど…
だけど…
貴方の事が…
貴方が…
あ…なた…が…
ただ…
た…だ…
「ひっく!!」
私は 大きく しゃくりあげながら…
最後の文字を 書き入れました。
(大好き…でした…)
涙が 零れ落ち…インクが 滲んでゆきます…
(だ…い…)
噛みしめた 唇から 思わず漏れてしまいそうな…
愛しい 彼の名前…
いたたまれず、私は ペンとノートを、テーブルの上に置き…
溢れる涙を 隠しながら…
「すみません…」と 言い残し…
駆け足で 店を後にしました。