『 十二単衣を着た悪魔 』
(2020年・日本・113分・ファンタジー/ココメディ/恋愛)
監督:黒木瞳 脚本:多和田久美 原作:内館牧子
音楽:山下康介 雅楽監修:東儀秀樹
主題歌:OKAMOTO'S「History」
出演:伊藤健太郎、三吉彩花、伊藤沙莉、戸田菜穂
伊藤雷は目下就職活動中。
しかし連敗続きで59社落ち続けていた。
そんな中
「『源氏物語』と疾患展」という設営のバイトに行っていた。
モニターからは
出来の良い弟と出来の悪い兄という
二宮と一宮の話が雷のこころに響いた。
バイト終了後
彼女と会うと別れを切り出され
帰宅途中には弟が京大医学部に合格したと
ご近所さんから聞かされた。
とその時
激しい雷雨が襲ってきたと思うと
雷は『源氏物語』の中にさまよい込んでいた。
原作は読んでいません。
でも 原作者が内館牧子さん知り
買っちゃおうかなぁ。
って思っています。
(※20代の頃 内館さんの本を好んで読んでいました。)
お話は面白かったです。
昔にタイムスリップというより
『 源氏物語 』 の世界に入っちゃうんですよねぇ。
最近でいうと
千葉雄大くんが光源氏を演じていた
『 いいね!光源氏くん 』 の逆パターンです。
(※知らない人には ごめんなさいの説明です。)
伊藤雷は結構な時間 物語の中で生活します。
でも
なんとか乗り切れるんですね。
それは
「『源氏物語』と疾患展」のバイトで貰った小冊子と
一緒に入っていた お薬セットのおかげ。
物語の先を知ってるし 病気を治すし
陰陽師として大切にもてなしてくれるんです。
えッ そんな事ってある?
って思っちゃうんだけど
観てると まッいっかぁ。 って思えて来るんです。
『 源氏物語 』 と言えば
源氏の君が主役で
桐壺更衣 と 葵の上 を すぐ思い浮かべるんだけど
この映画は そこではなく
桐壺帝の正室 弘徽殿女御にスポットをあて
その後ろ盾となるのが 雷なんです。
なるほどねぇ。
見方をかえれば そうだよねぇ。
って 思いながら観ていると
とても楽しかったです。
弘徽殿女御は すごい。
って思える 展開でした。
時代が時代なら
確かに 女性総理大臣だ。
声の出演:石田ゆり子
と 書かれていて いつの声だろう?
って考え 気になる箇所を見直して観ると
雷が設営のバイトの時
「『源氏物語』と疾患展」で
源氏物語のあらすじを説明している声でした。
あと LiLiCoさんが出演されていて
あッ って思いました。
映画の中で印象に残っている箇所を2つ書きます。
弘徽殿女御が
雷から怖い女だと言われていると聞いた時
「 怖い女 可愛い女には馬鹿でもなれる
しかし 怖い女になるには能力がいる
無能な人間になど
わたしは馬や牛と見られても構わぬわ 」
と言い放ったところが カッコよかったぁ。
(※本編 37分あたりの台詞より)
竹林で(※蛍がいっぱい飛んでいる中)の
雷と倫子(りんし)の会話より
(↑本編58分あたりの台詞より)
倫子が泣いている
雷 「 どうしたの倫子 」
倫子 「 らいめい様と出会って
倫子は弱くなりました 」
雷 「 弱くなったんじゃないよ
幸せになったんだよ 」
なにぃ これ 最高なんですけどぉ。
『 源氏物語 』 を知らなくても
楽しめるように作られているので
観やすいと思います。
黒木瞳さん監督の映画を観るのは2本目です。
こちら以前に観た映画です。
『 嫌な女 』(2016年・日本・106分・ドラマ)
2018年11月01日(木)
~ 登場人物 ~
(※公式HPより)
伊藤雷:伊藤健太郎
弘徽殿女御:三吉彩花
倫子:伊藤沙莉
伊藤明子:戸田菜穂
右大臣:ラサール石井
梅命婦:山村紅葉
良喬:佐野高史
春宮:田中偉登
光源氏:沖門和玖
藤壺女御:MIO
桐壺更衣:YAE
六条御息所:手塚真生
伊藤水:細田佳央太
山下元子:LiLiCo
木村:村井良大
責任者:兼近大樹(EXIT)
では ごきげんよう。