・トランプ氏よりタカ派な ヒモ付き政治家
２０２０年１１月２２日号 『サンデー毎日』記事より
そもそも、トランプ氏が歴代大統領の中で、ケネディ氏と並んで「既得権益」に紐づいていない政治家であるがゆえ、ロシア講和(中東の安定)や駐留米軍撤退(日韓の独立)を２０１６年の公約に掲げ、それがエスタブリッシュメントの逆鱗に触れ、あらゆるメディア弾圧と迫害を受けた結果、「大統領落選」への崖っぷちに追い込まれる経緯がありました。
さすがは孫崎氏、日本で数少ないアメリカ政治を語れる識者で、バイデン氏(米民主党)のバックにいる金融資本や軍産複合体についてご見解を述べ、日本リベラルが妄想し続ける“リベラル像”を木っ端みじんに破壊して下さった。
トランプ氏は良い意味で「自国第一主義」で、世界に対する理不尽な干渉を取りやめ、アメリカを「戦争国家から卒業」しようとした“平和の大統領”であり、これがマスコミ攻撃によって歪められ、中国との過剰な軋轢を生み、あらゆる無力とグダグダの末に、「傍若無人な支配者」として振舞うことを余儀なくされた。
しかし、バイデン氏の場合は、文字通り『１％の金持ちのためのアメリカ政治』であり、世界を私物化して、どんどん新しい戦争やイスラエル(現代のナチス)への屈従を重ねる傍ら、自国にまつろわぬ国々への圧迫や内政干渉を強め、常に収奪可能な植民地を探し求める獰猛な帝国主義国家を描き続けるのです。
金融資本主義の名のもと、世界上位５０人の持つ資産は計２兆ドル(約２０８兆円)であり、世界下位人口１億５０００万人が持つ富に匹敵する。この格差拡大マシーンが、さらに先鋭化すれば、彼ら金融貴族の権限はますます拡大し、それにまつわる私たち一般市民の権利剥奪は着実に進むでしょう。
・「正しい単純化」は必要
『分断させない政治をどうやるか（Live配信2020/11/10）』
最近この人の登録者や再生数が激減しているのは、あながち不思議なことではない。
動画１６分以後で、米大統領選挙を議題に親バイデンや反バイデンの両方にケチをつけ、たしかに物事は単純ではないが、結局大西氏の場合は「複雑だから何も言わない」という“白紙提出(思考放棄)”に、僭越ながら政治家を目指す姿勢としていかがなものかと思ってしまう。
これって『絵』も同じなんですよ(もちろん他の芸事にも通底する)。
歴代の在日コリアン友人のイラスト解説でもそうですが、難しい事物を「そのまま難しく捉えようとする」と、かえって世界(万物)を描写することが出来ず、常に全体を単純化させ、正しく比率を取った先に、はじめて細かな描写に移ることができる。
つまり、前提として「その認識自体、大体あっていること(１００％正しい理解など不可能)」が、物事を論ずる上で必ず要求され、友人が昔から見ている『アニメ私塾』の室井先生が、いつもおっしゃられていることでした。
とりわけ大西氏の場合は、個人の自立や自由を説く哲学(思想)や、自らが大資本J.P.モルガンに在籍され、浩瀚な金融資本主義の矛盾をお話されたときは、とても深い感銘を受けましたが、アメリカ政治の認識については「トランプ氏にインテリジェンスを感じられない」発言をはじめ、正直、あまり詳しい認識を持っておられない印象でした。
この点に関しては、ハッキリ言って、一ミリも同意しておりません。
ましてや、資本主義システムによって時間を奪われる人々に「語りかける姿勢」についても、冗長な語り口調(あのー、えー、要するに、チャッ)によって「で、結局何が言いたいのさ？」というツッコみだとか、ひどい場合には『時間ドロボー』と揶揄されてしまえば、泡沫候補としてフェードアウトする憂い目は避けられないでしょう。
そのあたり参考としては、現在私自身はご視聴しておりませんが、哲学系Youruberのじゅんちゃん氏のように、１０分程度に言いたいことをギュッとまとめて、テキパキとした口調だったり、友人ともども支持者から離脱した『れいわ新選組』の山本太郎代表の弁舌力は、やはり人を惹きつける意味でピカイチでしょう。
今回は、大西氏に対して非常に厳しい苦言を呈させて頂きましたが、難しい物事について「ふわっとした印象」ばかり語っていると、新参者はおろか、現在の登録者からも見放される始末で、本来の背骨がしっかりとされておられる金融資本主義と私たちの生活に関係する話を主題に、既存のものでなく、新規で短い動画で編集作業を行ない発信を続けていかなければ、ご自身の発信力は衰えていくばかりだと思います。
<参考資料>
・２０２０年１１月２２日号 『サンデー毎日』記事
・Cluttered talk blab blab blab 『民主主義は容易に身分制度に変容する』記事
・同 『若い中国人「日本は主権国家に戻ってもらいたい」』記事
・Youtube動画 『分断させない政治をどうやるか（Live配信2020/11/10）』
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