前回の記事

 

‐シリーズ・『図上作戦計画』に迫る その3(自衛隊が画策した米日韓軍事同盟の結成と能力強化)‐

 

三矢研究資料その1(『教育技術課程受講記念。』より)

http://www.warbirds.jp/senri/jasdf/08asiya/1mituya.html

 

三矢研究資料その2(『朝鮮動乱の再発に備えての研究。』より)

※ハングルで『UN<アメリカ>軍 また 國軍<韓国> 北韓<北朝鮮>進撃路(1950年10月26日~11月25日)』と書かれている【韓国側資料】

https://blogs.yahoo.co.jp/senri0220/26389092.html

 

 

『アジア・アフリカ講座 日本と朝鮮』第3巻 勁草書房(二七四~二七五頁より)

 

 

別紙第七

 

国防中央機構等の整備に関する事項

 

一、国防中央機構などの整備は、情勢の推移を勘案して、法令の整備と相まって、逐次段階的にかつ機能発揮の均衡性を配慮しつつ実施する。

 

 

二、整備を必要とする機構等を次のとおりとする。

 

(一)戦争指導機構

 

基研No.1に準ずるもの、ただし国家情報委員会は設置ずみ

 

(二)民防衛機構(郷土防衛隊)

 

(三)国土防空機構

 

(四)交通統制機構(航空をふくむ)

 

(五)運輸統制機構

 

海運 陸運 空輸

 

(六)通信統制機構

 

(七)放送、報道統制機構

 

(八)経済統制機構

 

 

別紙B

 

経済及び動員等に関する施策(要旨)

 

一、有事における民生安定をはかるとともに、軍需に応ずることを主眼とし、逐次必要最小限度の経済の統制及び動員を行うとともに、なしうる限りの産業防衛施策を実現するものとし、当面次の施策を準備し、情勢に応じ実施する。

 

 

(一)経済の統制

 

イ、生活必要物資の規制

 

最低生活の確保を目途し、主食および大分部分を輸入に依存している物資を規制する。

 

ロ、戦略物資の統制

 

軍需を優先し、石油、鉄、稀少非鉄金属等を統制する。

 

ハ、物価統制

 

インフレ防止のために主要品目について実施する。

 

ニ、金融統制

 

軍需産業に優先投資する。

 

ホ、輸送統制

 

(イ)外航海運の統制(略)

 

(ロ)その他の輸送の統制

 

 

(ニ)経済の動員

 

イ、軍用物件の収用及び利用

 

(イ)軍用資材

 

(ロ)医療機関

 

(ハ)輸送機関

 

(ニ)土地、建造物

 

(ホ)その他

 

ロ、生活必需物資及び軍需品増産諸施策の実施

 

ハ、重要戦略物資の備蓄、試作の実施

 

 

(三)産業防衛

 

防空措置、治安対策に関連し、産業防衛の諸施策を実施する。重要軍需産業については分散疎開及びできるだけ地下移行をはかる。

 

 

二、重要戦略物資の繰上げ輸入及び新規輸入を実施する。

 

(一)石油

 

(二)鉄、稀少非鉄金属

 

(三)主食

 

(四)その他

 

 

三、国策遂行を必要とする要員を確保するため必要な施策を推進するが、要員確保のための強制措置については当面これを保留し、情勢の推移に応じて決定する。なお、要員確保のための施策の優先順位を自衛隊、治安機関民防衛関係その他とする。

 

 

ざっとこんな感じですが、これが過去の自衛隊内部(当時・防衛庁発)で画策されていたことには驚きです。しかし現代情勢を見ていると、あながち「過去の話」として、容易に処理できないものがあります。

 

朝鮮半島で戦争が起きてほしくて仕方ない人たちや、中国を敵視する人、国内外にそのような連中がいる限り、こうした問題は二度三度、起こりえる問題だと思います。

 

そうした事態に陥るとき、私たちはどれだけ冷静でいられるか、過去の轍通りに、戦争扇動に翻弄されるか、今一度、自分たちを「客観視」した上で、過去の歴史と対話しながら、未来を見据えなくてはなりません。

 

 

<参考資料>

 

・自衛隊こぼれ話 『「三矢研究」の後遺症』記事

http://www.warbirds.jp/senri/jasdf/08asiya/1mituya.html

 

・老兵の繰り言 『5-122、「三矢研究」の後遺症』記事

https://blogs.yahoo.co.jp/senri0220/26389092.html

 

・『アジア・アフリカ講座 日本と朝鮮』第三巻 勁草書房

 

 

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