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‐韓国に進出した日本の独占企業の話 その3(植民地支配の「お詫び」ではなく軍事支配の経済援助)‐

 

 

日本独占資本の韓国(南朝鮮)進出は、1960年になってから急速に増大し続けています。

 

日本商社の出張所の数は、「貿易協会さえもどれほどの日本業者が韓国で活動しているかわからない」ほどであり、「南朝鮮で一、二を争う、ホテル、ビルディングに堂々たる事務所を持ち、公然と窓口を開き輸出入のみならず経済五ヵ年計画事業に直接、間接に関与し、アメリカ商社に負けず、劣らず、AID(ODA=政府開発援助)、およびアメリカ余剰農産物購買入への参与、仲継、斡旋に重大な役割を演じており、南朝鮮全交易料の実に¼(25%)以上に関与している」(『ソウル経済新聞』64年1月10日)という状態です。

 

表3 我が国の大韓民国への輸出(単位 千ドル) 通商白書 64.239P 『アジア・アフリカ講座 日本と朝鮮』勁草書房 一三八頁より

 

日本独占の対南朝鮮(韓国)輸出は1960年以後、増大し続けています。

 

表3にみられるように、63年に16000万ドル前年度の14000万ドルに比して、約16%増加しています。

 

これらに見られるように、韓国は日本独占の過剰商品のはけ口となっています。

 

表4 大韓民国の貿易(単位 千ドル) 通商白書64.240P 『同』 一三九頁より

 

表4においては、韓国経済の「植民地的性格」アメリカ産小麦の輸入、日本からの機械・輸送機械の輸入(いずれも日本では古くなり使用できなくなったものが多い)が明確に示されています。

 

さらに輸出入国に見られるように、「輸出」は日本が第一位輸入は第二位対日依存度は非常に高くなっています。よく昔の韓国は、経済的に日本の強い影響下にあったとされていますが、表を見ればたしかにそうです。問題はそうなった理由です。

 

この結果、ごくわずかにあった南朝鮮の民族産業を破壊してしまっています。

 

表5 日本独占資本の対南朝鮮進出(単位 千ドル) 朝鮮資料 1964,2月号より抜粋 『同』 一四〇頁より

 

先にも述べたように、「日本の一流商社で南朝鮮に進出していない商社はない」と言われていますが、上記の表5にある通り、その進出業種は多種多様です。

 

表6 訪韓人名各社(人名 会社名および役職) 韓国経済 No.20~21 『同』 一四一頁より

 

同 『同』 一四二頁より

 

さらに表6二つで、韓国経済No20~21号によれば、64年5月~6月の期間で、すでに錚々たる日本企業の技術者重役そのトップ162名(期間延期を含む)が韓国を訪問しています。

 

 

<参考資料>

 

・『アジア・アフリカ講座 日本と朝鮮』第3巻 勁草書房

 

 

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