前回の記事

 

-世界で一番迷惑な民族-

 

 

Hatena blog 『No risk, no say』英語ブロガーMichikoさんの記事より

 

"America is an exceptional country, we have done more good in the world"

 

以下のスレッドは、5月下旬に投稿したものである。

 

※こちらが原文サイト(すべて英語です)

 

Disqus - What do you expect the US-NK summit of

 

 

質問内容は以下です。

 

前から言っているように、私は、アメリカの人たちに、彼らの軍隊を私の国から取り除くことを要求しています。

 

これは、「軍事同盟」などというものではなく、われわれ一般の日本国民が、一度も選ぶ権利を与えられたことのない、植民地支配です。

 

そんな中、トランプが北朝鮮のリーダーと会談をするということは、われわれがこの卑劣で欲深いアメリカの植民地支配から自由になって、独立するためのチャンスであると、私は思っています。

 

あなたがたアメリカ人は、あなたの軍隊を、自分の領土以外の場所に居座らせることは、もうできないということを、自覚するべきです、誰ひとりとして、米軍のようなならず者軍隊を永遠に駐屯させることを、歓迎していないということを、知るべきです。

 

あなたがたは、まずは朝鮮から、あなたがたの「役立たずの軍隊」を引き上げ、次は、私の国からも、引き上げることになるでしょう。

 

平和と正義と平等を追求するためには、この撤退は、成されねばなりません。

 

そこで私は、アメリカの人たちに聞きたいと思います、昨今の東アジア情勢について、あなたは、トランプにどうしてもらいたいと思いますか、あなたは、あなたの大統領と、北朝鮮のリーダーの間で、平和的な会談を望みますか、それとも、逆ですか?

何かわかったら、教えてください。

 

 

それに対するアメリカ人の反応はこちら。

 

Illegal Jenny

 

トランプは、北朝鮮経済に、200億ドルも「投資」した。
キムは、10年以内の非核化に同意し(そして絶対に実行しない)。

 

トランプは、勝利宣言をした。彼の支持者も、同意した。

何も変わらない。
北朝鮮が、前よりも200億ドル余計に儲けたというだけのことさ。

 

正直、まだ何も話が決まっていない段階で、この人の回答は的を得ていません。

 

またアジアの出来事に詳しくないのか、南北会談の結論を軽視しすぎです。

 

朝鮮半島の歴史の中で、南北間における「絆」というものは、私たちが想像する以上に重たいものなのです。

 

Lord Megatron

 

前の政権は、ビル・クリントンが何百億ドルも与えたあとにスタートしたのさ。
北朝鮮は、金をせしめ、核兵器を作ったり、ほかの国を攻撃したり、ほかの国の国民を拉致したり、強制収容所を運営させないための取引材料を確保したのさ。

 

自分たちが「絶対に正義である」と驕った文章です。

 

北朝鮮は、「核を持つ前」から何十年もアメリカの『核』に脅かされており、オネスト・ジョンリトル・ジョンメースBなど、強大な軍事力と合わせた超大国の圧倒的な「核武力」に、半世紀以上も自民族の生存権を侵害し続けられました。

 

また他国も侵略していませんし、拉致問題については、自らの罪を認め、当時の金正日総書記は、明確に日本に謝罪もしています。拉致被害者の帰国やその後の成り行きについては、日本のナショナリズム的態度が露骨となり、議論は暗礁に乗り上げています。

 

America 1st.

 

ブッシュ/イーグルバーガーは、北朝鮮対策を何もやらなかった、そして、北朝鮮は、核開発を前進させた、クリントン/オルブライトは、北朝鮮に便宜を図った、北朝鮮は、ミサイルと核開発を増強させた、ブッシュ/ライスは、北朝鮮を無視した、そして、北朝鮮が核開発を進めるのを、ただ見ていた、オバマ/クリントン/ケリーは、北朝鮮に便宜を図って、北朝鮮を増長させた、そして北朝鮮は、複数回の核実験や、改良をやった。

 

32年間のプロフェッショナルな政治的解決法は、何も成し遂げなかった、北朝鮮の指導層は、もっとリッチになった、彼らの核兵器とミサイル計画は、前進した、トランプ/ティラーソン/ポンペオも同様である、キムは、これを続ければ、暗殺されるという情報をもらっていた、そしてわれわれは、いきなり、会談の機会を得たということさ。

 

CIAは、トランプ大統領が成功することを怖れているのさ、CIAに費やした何百億ドルもが、無駄だったということが、証明されることをね。

 

やっぱりアメリカ人の「一番いけないところ」は、とことん自分たちが偉いと勘違いしている、極端な中二病気質でしょうね。彼は一見アンチCIAでトランプ支持者ですが、アメリカ人の総体として言える「他民族に対する尊重」が極端に欠けた性質は、やはり色濃く出ていて、自分たちの『帝国』の正当性を声高に主張し、自分たちの価値観とは相容れない、もしくは言うことを聞かない国に対して「非民主的」だとし、そのすべてを否定し、あまつさえその指導者を暗殺するという暴挙も厭わない異常な体質は、頭で三秒考えれば、まともな国の発想ではないと見抜けるでしょう。

 

ここでホストのMichikoさんが、アメリカ人に対して追加の質問をされました。

 

Michiko

 

シンプルに聞くけど、あなたにとって、ほかの国との関係における最終目的って、いったいなんなの?

 

するとアメリカ人はこう答えました。

 

America 1st.

 

私は、特定の国が、世界(の安全)を脅かしたときにしか、軍事介入をすべきではないと思っている。私は、われわれは、すべての国と開かれた対話をすべきだと思う、そして彼らには、彼らにふさわしいリーダーを持つことを許すべきだと思う。

 

北朝鮮の場合は、彼が世界を脅すまでは、というか実際に彼はそれをやったんだけど、われわれは、変化を期待しつつ、いっぽうでは彼の排除の準備をしながら、淡々と、彼との関係を維持すべきだと思う。

 

「世界を脅かした」と彼は言います。

 

日本のメディアでも、まさに右へ倣えの形で、このような「物言い」が蔓延っていますが、私は北朝鮮に親戚を持ち、現地で、極めて高位な立場である人を持つ在日コリアンの友人がいますが、彼の話や朝鮮学校での認識しかり、北朝鮮は終始一貫して「アメリカのみ」を相手にしており、それは文字通り、朝鮮戦争時における「当事者(戦争相手国)」であり、休戦後も圧倒的物量で押しつぶそうと、ジュネーブ会議など、当時ありとあらゆる国際条約や規定を無視し、やりたい放題の限りを尽くしたアメリカについて、一方的に自分たちの主義主張を押し通しながら、相手の「抹殺」まで良しとするやり方が、まさに傲慢な『帝国主義』そのものだと言えます。

 

こうした独善的な意見に、すかさずMichikoさんは物事の「核心」を突く質問をされます。

 

Michiko

 

じゃああなたは、あなたの国が、世界警察で世界判事で世界陪審員になる権利があるというふうに、考えているの? 疑問なんだけど、いったい何を根拠に、あなたの国がそんなに特別だというふうに、思っているの?

 

すると、アメリカ人は。

 

America 1st.

 

そんなことは、ぜんぜん思っていないよ、でも、攻撃されて脅されたら、対処しなければならない。

 

質問の意味を理解していません。

 

彼の中では、アメリカと世界が「同一化」して、これがまさにアメリカ人の思考そのものなのか、過去に自分たちの国が、国際条約や合意を無視して、朝鮮半島の南半部に傀儡国を作り、それが大韓民国なのですが、戦争後のジュネーブ会議における話し合いも反故にする形で、彼の国に米軍を永久駐屯させる不平等条約も結び、これらの事実を類推するに、まさに「オレのものはオレのもの。お前のものはオレのもの」という『ジャイアニズム』を振りかざし、世界を私物化する、その認識態度については、聞き手としては、まさに開いた口が塞がらない状態です。

 

それこそが、アメリカが「世界警察」「世界判事」「世界陪審員」だとする、Michikoさんのご指摘について、非質問者のアメリカ人は以下のような回答を示しました。

 

America 1st.

 

「あなたは、アメリカの場合には、どこか外国のリーダーを殺すということが、天与の権利だと思っているの?」

 

ノー。

 

「アメリカは、ほかの国に相談して、それでいいかどうかを確かめる必要は、ないわけ?」
彼らがわれわれを脅したときには、必要ない。

 

「それこそ、「特別扱い」とか、世界警察で世界判事で世界陪審員だということじゃないんですか、そして私は、あなたはどうして、自分の国がそんなに特別だと思うのかと、聞いているんです」

 

アメリカは、例外的な国なんだ、われわれは、世界のほかのどの国よりも、よい行いをしてきた、それがわれわれを「特別」にさせるのさ。

 

ついに本性を現しましたね。

 

まさに彼の物言いは、以前拙ブログでお話した内容と非常に酷似します。

 

‐世界を支配する『アメリカ例外主義』‐

 

 

ここで示されていることは、この思想が、まさに北米大陸に位置する帝国の、ありとあらゆる「傲慢」「好戦」を可能にするのであり、国際法はおろか、各国の主権や倫理・道徳までも無視することができる論理であって、それこそがアメリカが「世界警察」で「世界判事」で「世界陪審員」たる所以であり、歴代の大統領も述べていたことです。

 

こうした矛盾に対して、Michikoさんは納得できないと、至極まっとうな追求をすると、とうとうアメリカ人は「ウチの国のストリートギャングを全部東京に送り込め」だのと喚き出し、またもや議論の崩壊を自ら導いてしまうのでした。

 

挙句の果ては、トランプ氏を無能だとし、彼の「人事」によって米国務省が弱体化し、ゆえに北朝鮮などの、諸々の危機への「対応」が遅れるのだと、アメリカ人の言う「政治」「社会」「地政学」というものが、自分たちの国が、いかなる指図も受けず、好き放題暴れまわれる『権利』であると、今回のMichikoさんのアメリカ人とのやり取りで、より色濃く示されました。

 

 

<参考資料>

 

・Hatena blog 『No risk, no say』 英語ブロガーMichikoさんのブログ記事

 

https://feckless.hatenablog.com/entry/2018/06/02/163846

 

・原文のアメリカ政治フォーラムサイト

 

Disqus - What do you expect the US-NK summit of

 

・拙ブログ記事『世界で一番迷惑な民族』

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12378906424.html

 

・同『-世界を支配するアメリカ例外主義-』

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12378856438.html

 

・同『‐新シリーズ・朝鮮統一と日本を考える その9(『ジュネーブ会議』を整理する)‐』

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12378610321.html?frm_id=v.mypage-checklist--article--blog----epikutetosu_12378610321

 

 

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