前回の『‐トランプ氏は傍若無人な大統領なのか その1‐』(https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12300019970.html )の続きより、

 



https://www.bostonglobe.com/news/politics/2017/02/11/trump-may-delay-visit-britain-avoid-parliament-controversy/HSWJWczPP8OX7TvKSq7MLP/story.html


「議会」や「ホワイトハウス」からも首根っこを掴まれてるトランプ氏ですが、彼にできることは、いくつかあります。


それは、ロシアが「脅威とみなしているもの」を低下させることが、戦争を避けるためには肝心なことであるから、トランプ氏は、「軍産複合体」と、そのしもべである議会とメディアが、アメリカとロシアとの最悪の対決に導くことを阻止するために、あらゆる手段を講じるべきです。


昨日ポール氏が書いたように、トランプ氏は、この件について「スピーチ」をやって国民に訴え、議会が権力の分立を侵犯していると、「大統領権限」を侵犯しようとしていると、そして彼が、前の政権(オバマ政権)がもたらした「核保有国との危険な緊張状態を減ずること」が、違法とされそうであることを、多くの民衆に訴えるべきなのです。


さらにトランプ氏は、議会に対して、「この法律」(上下両院議員のロシア制裁解除に対する「反撃」)は違憲であるからサインも拒否権も発動しないことを、告げるべきだと、そしてもしも議会が抵抗した場合には、最高裁に持ち込めばよいとしました。



トランプ氏は、ロシアへの制裁が「アメリカだけの得」になって、ドイツには損であると批判していた同国の政治家や、企業CEOたちに電話をして、協力させることもできます。


彼らに、メルケル首相を動かすように言って、ドイツは制裁措置を受け入れないと、はっきり声明を出させるべきなのです。


EUの指導層も制裁を非難するでしょう。


トランプ氏は、それほど努力しなくても、欧州での反対派を集めることができ、自国の議会に対し、アメリカ合衆国大統領として、「議会がアメリカを滅ぼすことを許さない」と、そのために欧州人の力は使わせないと言えばいいのです。


仮に欧州人の助けが得られれば、トランプ氏は、軍産複合体とエネルギー企業への「サービス」でしかない法案を打ち破ることができます。



彼はファイターであり、これは「トランプ氏自身の戦い」であり、彼は物事を変えることによって得をします。


そして我々もです。


こうした問題を背景に、世界中が、トランプ氏を支えるべきであり、彼以外に、核戦争へと繋がる緊張を鎮めてくれそうな人がいないからです。


彼を「滅ぼそうとして」一致団結しているアメリカのリベラル進歩派左翼のバカバカしさと嘘つきぶりには、心底呆れと驚きしかありませんし、仮にロシアと講和をすれば、「軍産複合体の予算」と「権限獲得のための仮想敵」がいなくなってしまうとて、そもそもアメリカには、もはや左翼というものが存在しません。


ジラッド・アツモン氏が指摘するように、アメリカの「左翼」というものは、素朴なアイデンティティ・ポリティクスに代わられ、個別的に見れば正しい面もありますが、大局という見地を忘れ、すべての人は「男尊女卑の差別主義者で、同性愛嫌いで銃狂いの異性愛者の白人男性」の被害者だと、ヒラリー氏のいう「トランプ氏の気の毒な支持者たち」がその代表です。


こうした認識にとらわれるあまりに、「気の毒なトランプ氏の支持者」が、彼に投票したために、リベラル進歩派左翼は、トランプを憎み、たとえ核戦争にでもなっていいから、トランプを滅ぼそうとして、軍産複合体に協力しているのです。



ポール氏が前に予測した通り、トランプ氏はどうやって自分に有利な人選をしたらいいのか、わかっていませんでした。


そして明らかに「大失敗」をしたことです。


彼が任命した国連大使国務長官国家安全アドバイザーや、防衛長官たちは、ことごとく彼と食い違う発言を繰り返しています。


トランプ氏は、完全に政府内で「孤立」しているのです。



アイデンティティ・ポリティクス‐主に社会的不公正の犠牲になっているジェンダー、人種、民族、性的指向、障害などの特定のアイデンティティに基づく集団の利益を代弁して行う政治活動



<参考資料>


・Michikoさんのブログ『Cluttered talk blab blab blab』「Trump’s Choices~和訳~ 」記事