『読書の愉悦②「ソクラテス・三部作/池田晶子 著」』 | 愛と幻想の薬物

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病んだ精神を癒やすために、体験を基にし、エッセンスとしてのホラを加えながら『さいはての地』での記憶を辿ります。
妄想、現実、ありがちな経験をもとにした物語です。

「真理」について、言葉だけなら文字によって古今東西を問わず、無限に等しく説かれてきた。

 

・ソクラテスの「無知の知」を知るソレ

 

・デカルトの『コギト・エルゴ・スム』…、

『我思う故に我在り』の『我』。

 

ヒンドゥー教の『ブラフマー=アートマン』なるコレ。

 

・般若心境の色即是空に喩えられる『空』という実在、

そしてそれを覆す「呪を説いて曰く」以降の真言、

gate gate pāasamgate bodhi svahāに託されるアレ。

 

・ヴェーダの宇宙開闢(かいびゃく)に於ける原初の水(に喩えられる存在)

即ち物理学で云うらしい「ビッグ・バン」を為したコレ。

 

 

宗教という分野(僕には理解できません)で区分けされた仏(ホトケ)や神(カミ)として表現される「大日如来」「天照大御神」「YHVH」「ムハンマドの説く唯一神」…

存在そのものであるなら神道の「天之御中主神(アメノミナカノヌシ)」だと個人的に考えているけれど、まぁいいや。

 

知っている、と理解しているは異なる。理解していると活かしているは異なる。

だけど我らの小さな自我を含む脳の働きで「真理なる某(なにがし)」を知ろうが、利用しようが、そんな事に一切関係なく『存在している』そのことが『そのものである』というのは何も変わらない。

 

前世だ、先祖だ呪いだ破滅だと、面倒なコトを思い悩み(それはある意味仕方ない)、

馬鹿なのか?というビジネスに救いを求めさせ、信仰だと思い込まされるのは当人(マヌケ)の勝手だが

勝手をするならシャカ族の王子のように、一人勝手に正しく出家せよ。個人の信仰に金銭なんか不要だ、宗教とか云うものに金を注ぎ込むくらいなら置いてゆく元家族に遺産としてくれてやれ

 

 

逮捕されて20年振りくらいに、故・池田晶子さんの『ソクラテスシリーズ・3部作』を文庫本で読みたいと思った。

勾留されると読書ぐらいしかすることが無いので。

それで元嫁さんに頼んで留置場に『  帰ってきたソクラテス (新潮文庫)』と『悪妻に訊け―帰ってきたソクラテス』『さよならソクラテス (新潮文庫)』を差し入れで送ってもらい、改めて読んだ。

以降もふとした時にところどころ読み直して(エッセイ風とも云える…か?)考えたりもする。

 

 

「哲学」という分野の本は、若い頃に図書館でボチボチ読んだ。

『自分(俺)が気にしてる物事が哲学なのかどうかの確認の為』と、その指南書を求めて(笑)。で、結果的にそれが池田晶子さんであったり伊藤武(次回です)さんであったり、遠藤誠さんであったりした訳です。

 

ショーペン・ハウアーは短いのが良かったけど、ニーチェは「3行で寝てしまう」ので…(笑)。死ぬほど頑張って、タイガーバームを目の下に塗って頑張っても「3ページで寝た」

でも悔しいので、図書館でニーチェの解説本は五冊くらい読んだ。実父が厳格なクリスチャンだからと反抗心からか、娼婦とスケベしまくって挙句に梅毒に感染して発狂して死ぬ、てマンガやん。「あんた超人なってもアカンで」と云うのはくだらん冗談です。

 

まぁ哲学する人は変人か気狂いばっかりやな(笑)。

ヴィドゲンシュタインなんか、よう教師できたな、と思う。今なら即逮捕(笑)。

池田晶子さんについては、このブログでも記事にしたことがあるけれど、殆どは読めたのだけれど、唯一『睥睨(へいげい)するヘーゲル』睥睨するヘーゲルは、多分3ページで寝た(泣)。

 

池田晶子さんの著作が好きだったのは、他の哲学倫理・思想信仰系(要は形而上学)の多くの本と異なり、面倒臭い言葉は、極力用いず

普通の平易な日本語』で書かれてあること。それで一時ハマった。勿論、全てを理解できていた訳ではない、今でも同じだ。

 

気になる方は一度手にとってみて下さい。

 

 

若い頃、所謂「打ち込み音楽」を、ソロやバンドの活動で行ってました。

最初機材を入手しても、全ての意味がわからない。適当に楽器屋で触ってるだけで、説明書なしで即使えたのはBOSSのリズムマシンくらいだ。

 

打ち込み系のバンド「ナイン・インチ・ネイルズ」みたいなバンドで活動していた先輩に

『打ち込み、興味あるんですけど機材の説明書読むと寝てまうんです』と、正直に相談をすると、先輩「I」さんは

『でび、あれやろ初めて知るワケわからん言葉のせいやろ?(笑)。それでも良いから毎日”言葉に慣れるために”説明書を読みながら触ってみ?』と、励まされて、実際にやってみた。

 

お陰でその後「打ち込みバンド」で作曲を歌ってました(笑)。その先輩に頂いたアドバイスは、音楽以外にも大変活用させてもらって

哲学書も経典も怪しい物質の製造の論文の読破・読解に役立ってます。

 

ありがとうございましたIさん。