【放談】J1:第25節 C大阪 0-2 名古屋 (スカパー) | E.P & E.F.L

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 完敗でしたね。


 セレッソの攻撃と、名古屋の守備。

 この日は、名古屋の守備の方が、明らかに上だったように思います。

 名古屋は、アンカーのダニルソン、CBの釣男&ダニエル。
 メンツを見ても、中央の3人の守備は強固。


 前半、セレッソは3シャドーで細かいパスワークからの突破や攻めを模索したけれども単発。

 名古屋は非常にコンパクトなラインを引いてきて、セレッソのパス交換を窮屈なものにしました。結果、セレッソが縦パスを入れて連携した崩しができたのは、ほんのごく僅かでした。

 相手のDFラインを下げる為にも、ラインの裏を狙う動きが欲しかったけれども、1トップのケンペスは起点になろうと必死だったし、3シャドーも足元で貰おうとするから、名古屋のコンパクトな守備の餌食になっていました。

 左SBの丸橋が積極的に攻め上がって、ゴール前にGKとDFの間に際どいクロスを入れるものの、ケンペスは中央で競り勝てない。

 何度か、あわやという形を作ったけれども、やはり名古屋のCBの2人は強固で、最後の球際でシュートブロックされてしまったり、コースを消されてしまっていました。

 たとえば、ケンペスがフリーで受けても、トラップがばたついて、ボールを落ち着かせている間にシュートブロックされる始末だったり・・・。

 後半には、頭から、前半からボールになかなか絡めなかった枝村を下げて、杉本健勇を投入。

 4-4-2としました。
 クルピ監督の意図としては、中央の守備が固いので、前線に起点を増やして、サイドからのクロスに飛び込む人数を増やして、セカンドを拾って波状攻撃といきたかったんだと思います。
 また、サイドを意識させることで、中盤の選手がカットインして、逆に中央も突くことも狙っていたと思います。

 それでも、名古屋の守備を破ることはできませんでした。


 一方で、名古屋は、前半にFKから、セレッソのゾーンDFの弱点を突いて先制点をあげる。

 その後は、堅守のチームらしく、試合巧者ぶりを発揮。

 しっかりブロックを作っては、セレッソが前掛かりになったところの裏のスペースを突いて決定的チャンスを作る。

 後半23分には、見事な崩しで、追加点。


 名古屋の得点が、前半38分、後半23分という時間帯もセレッソにとってはダメージがあったと思います。


 0-2になったセレッソは、後半27分に、播戸&ヘベルチと攻撃的カードを2枚切って、早々と3枚のカードを使い切る。

 そんな中で、また攻勢に出る時間帯もあったセレッソでしたが、投入されたヘベルチが中盤で全く機能しませんでした。 結果として、タメを作って展開できない為に、左SBの丸橋はオーバーラップができなくなり、名古屋に攻め込まれて守備に追われてしまう。

 また、名古屋は試合終盤に、オープンスペースになってきたところで、セレッソの前からのプレスをあざ笑うかのようなパスワークで、イライラさせる。


 最後は、あっさりと名古屋に逃げ切られてしまったセレッソ。


 完敗でした。

 前半のGKジンヒョンのスーパーセーブが無ければ、前半で試合が決まってしまうようなスコアになってもおかしく無かった訳で、前半を0-1で終えて、後半勝負にいけたのは、ある意味でセレッソにとっては、まだチャンスはありました。

 それでも、名古屋にいなされて、追加点を奪われて、逃げ切られたあたりはチーム力の差を感じずにはいられませんでした。


 名古屋は、選手の個の力の強さと、マイナーチェンジでチームとして積み上げてきているものが確かにあると感じさせられました。
 一方、セレッソは毎年中盤の核となる選手が、海外移籍でシーズン途中で抜け、外国籍選手も他クラブに強奪されたり、毎年メンバーの入れ替わりの激しいチーム事情。
 チームとしての成熟の差も個々の能力の差も感じてしまいました。


 特に、名古屋の守備面の強さは特筆ものですね。
 そこに、針の孔を縫うようなサッカーができなかったというのは今のセレッソの実力であり順位であるんだと思いますが、当たりの激しさも、高さも強さもあって、チームとしても最後まで太刀打ちできませんした。

 名古屋は、センターラインのGK楢崎、CB釣男&ダニエル(増川)、DMFダニルソン、FWケネディーがベストに近い状態で常時出場できるようになれば、そう簡単に崩れるチームではないですね。

 両サイドには、スピードの永井とテクニックの金崎を置いているし、役者がそろっているという印象。


 セレッソは、勝負どころで、博打的にヘベルチを使わざるを得なかったのがチーム事情、台所事情の苦しさを表していたように思います。


 ただ、今日のクルピ監督の交代枠のタイミングは悪くなかったと思います。
 ヘベルチなんかは全く当たりませんでしたが、0-2で安全パイの采配をしてても勝てない訳で、あくまで攻撃的に勝ちに行くサッカーをしていくというメッセージは感じ取れました。

 クルピ監督も早めに動いて、システムも変えて、点を獲りにいっても、名古屋の守備を崩せなかったのだから、力が無かったというしかないんだろうなと思ってます。


 完敗、完敗。

 次に切り替えるしかなし。