国際福祉機器展で多くを学べたので未来へ伝えたい!! | IGS-report

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未来の為になる取材やイベント活動を行うメディアを目指して活動しております。

令和4年10月5日(水)~10月7日(金) 東京ビッグサイトで、来年50周年を迎える(49回目の)国際福祉機器展(HCR)が行われた。

  

自分にとっては本当に久しぶりの展示会で、最初凄く戸惑っていた。

 

というのは出版社の頃は記者営業として必ず広告に繋げるというある程度のゴールが見えていた、勿論その先の新しい事を取材して自身の見識を深める・媒体を読んで下さった方が何か1つでも今後の人生に活かして下さるような得るモノが見付かればとか時代を進める目的もあった。

    

でも今は違う

出版社の頃の仕事を踏襲してメディアとは何か?(IGS-Report時代からこれは不偏のテーマなのだが)

ボランティア的に取材をする事の止めてくれる人が居ない事の自身への危険さと恐怖

あの頃とは違い体力の衰えと、身体の状況

これらが、記者営業の頃のリズムを何かビミョーにだがズラしていた。

(観ていない所での事故を防ぐ「見守り」ITソリューソンも多く看護・介護系のプロの人向けなのかな、最初少し戸惑ったが・・・それが最近の潮流なのだなという事も解かった)

 

営業的にする事は、やれば出来てしまうのだが、その先が無い・・・その戸惑いがホンの数ミリの遅れとなって→相手に伝わる・・・ホンのちょっとの事なのだが、プロとして、その企業でここまで営業をやった人は「10年近く居なかった」・「創業以来4人目」と同僚に言われ、社長の掌の上で天狗にもなっていた自身の後ろ盾の無さ・怖さが、お客様との距離感の数ミリのズレなのだ・・・

(三菱だったか車輪を回す事で筋肉を鍛える器具は障碍者施設や高齢者施設だけでなくジムでも導入されており、電子で効果的なトレーニングが出来ているか?測定を出来るとの事。人間は93歳でも筋肉が向上する様に出来ており、

ADL=筋肉等身体能力の指標と

QOL=生活の質

の「両方のバランスを上げていく事が大切」との事)

  

これは相手にも伝わり、

「コイツは一体何をしたいんだ?」

「金を稼ぎに営業をしたいのか?でも違う様だ?」

「何か意図があるのか?」

(いや・・・逆に意図が無さ過ぎて・・・私が困っているんです:涙)

当然先方をも困惑させる事になる為これはイカンと・・・急遽、大学生や新入社員の頃の様にノートとペンを取り出し、『学ぶ』という姿勢に特化をしてみることにした。

  

すると、以前の記者営業のリズムが回復し始め(完全にとはいかないが、それは過去身体に染み付いた経験が自然に自分の背中を後押ししてくれる感じになり)、相手の説明をする事がスイスイと入ってきた。

(介護用のお風呂は漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」で出てきた様な、少し大き目の洗濯機みたいな大きさに小さなスペースでも洗える入浴設備:1台辺り500万円~550万円ぐらいらしいが、今は100床ぐらいの大きい施設で3台~5台ぐらいは納入をして頂いているので、もっと広がれば安くもなっていくし、今後、人類が宇宙へ出ていく時、こういう入浴設備がきっと活躍をしていくのかもな?と・・・)

 

これだ!!、これが俺の新しいやり方だ!!

これで時代を変え(いや少しでも進め)、この10年オペや処置ミスで4回壊され(小さいのを含めると6回・内2回は人間の急所)等の傷病で、その都度全てを失い数ヶ月~数年起き上がれなくなるまで倒れて、停滞をしてきた自分が進化と前進をする為の精一杯、今僕に出来る事なのだと・・・

(手摺専門のマツ六株式会社さんは、手摺が途中で途切れる事が利用者にとって実はもの凄い恐怖なので、ジョイント部がどんな角度でも曲がる様に設計をされているらしいし、バリアフリーを考えた公園とかでは錆びにくい材質に変更をしているとの事)

 

(以前だったら、オフィスで制作をしている仲間達の為、俺が若い奴等を食わしてやる!!という気持ちで営業をしていたのだが・・・今はそれが無いけど)こんな身体になって、新たに立ち上がらせてくれた人々に、(取材相手に集中をしたいので)心の隅で感謝をしつつ、自身の中に無かった事を学ぶという姿勢に切り替えて次々とブースを学び、

(写真:TOTOさんの右の福祉器具の使用の仕方をデジタルサイネージの漫画仕立てで紹介をする方法は会場の中でも異彩を放っていたし、何よりも観易かった、こんな方式があったとは・・・)

 

「訊きたい事があったら真っ先に訊け・言いたい事があったら最後に言えっ!!」と記者時代に何処かで見付けた言葉を基本に次々とブースを回っていった。

 

数日後に出展をする区民祭りの準備もあるので、何処まで身体がもつのか?、身体の不具合がいつ始まるのか?その恐怖を拭う様に・・・

 

そうすると今まで狭かった視野・視点が拡がって行き、気付かなかった部分にも気付き出した。

セキスさんのブースは、来場者に車椅子の方も居るので、キチンとバリアフリーを想定したブースの造りになっていた。)

 

パナソニックさんでは、ちょっと明らかに技術者っぽいお人で、(最初上手に話を訊けるかなーって瞬間戸惑ったが)でも、その記者経験が遺憾なく発揮出来始め、ほぼ完璧に戻ったーっ!!!と・・・

凄く教えて下さった事にもの凄く感謝!!(無駄にはしません)

(取られてしまった臓器は戻らないし、処置で壊されてしまった身体は戻っていないけれど・・・)
 

このお風呂用の椅子「ユクリア」は、

入浴用具というジャンルはやはり防カビ等の汚れ問題が多く寄せられる事から、EVAという素材を使う事で防カビの効果が高いという。

又、何故オレンジ色なのか?H2Aロケットや宇宙服みたいに「液体燃料から守る為の断熱材」とか「(宇宙空間で)見付け易い」とか科学的根拠が何かあるのだろうか?と思って訊いてみると・・・

「介護福祉器具業界」は、各社によって色が決まってきていて、パナソニックさんだとオレンジが大体基本になっているとの事(それだけだと寂しいので、その他水色とブラウンを少し)。

なので、オレンジ色をみたら、大体が、あー、パナソニックだーっと1発で解かる様にとか各社してあるとの事。

(他社の事も、キチンと貶さず言えるという事に自信の程を感じるよね・・・)

うわっ、すっげー勉強になる、業界の深さに触れる、これこそが業界紙の楽しみとか魅力だよな・・・そうだ、そうだ、段々と業界という浴槽に片足づつ踏み入れていく様なこの感覚。

勿論、企業や業界内の事情的な事だけではなく、浴室って白が多いから白内障の方の判別の為にという理由から始まったという事もあるらしい。

あ、出版社さんが出ている。やはりその業界・業界には必ず、専属の出版社があるんだよなー。

シルバー新報さんかー、成程、障碍者だけではなく、高齢者も介護を必要としているからこういう業界紙がある事は当然だよな・・・

色々話を訊くと元々半世紀以上発行を続けられている四ツ谷の環境新聞社さんという所が本体の大元で、

その枝分け事業として創刊35周年を迎えるシルバー新報さん(と「月間ケアマネジメント」)が出展記念的に紙面のページ数を増やして配布をしていた(成程、展示会ではページ数を増やす手もあったのか、私も出版社時代に幕張メッセのFOODEXで8ブースの責任者をした時にそこまでは気付かなかったー、・・・広告も結構入っているし、お客様と良いお付き合いが出来ている証拠だろう・・・羨!!)。

ここで

①「障碍者と高齢者の線引き的な部分についてどうお考えですか?」と、

障碍者施設に出入りしている者として、先天的の方とかは別とし、高齢者=障碍という場面に出くわす事も無くも無いので、

いつも施設で

・「高齢者として接した方がいいのか?」

・「障碍者として接した方がいいのか」

やや戸惑う時があったので、そういう違いに1番接していて詳しいのが業界紙の出版社の方々だろうなと、シルバー新報さんと、シルバー新報さんの裏側にブースを出されていたシルバー産業新聞社さんにも、同じ質問の切り口で双方に訊いてみると(←正直、自身の知見や質問の幅が狭くイッパイ・イッパイだったという事もあり、同じ質問しか出来なかったのだが・・・その分、深く私の中に入ってきた)

両者ともに、介護保険の事について口を揃えて連続で言われたので、よくよく話を咀嚼し考えてみると、

高齢になると介護保険が適用になり、それが良くも悪くも障碍者の方にとっては(特に先天的に補助が必要な方にとっては)今までの生活の質を維持出来なくなったり問題も多いという、介護保険という行政の抜け落ちた欠落の部分が明確に浮き彫りになってきた事と、

 

②又、先天的な方もおられる障碍者の介護用品は、高齢者のそれよりも、障碍を背負われている1人1人のニーズにあったカタチでないと生活の質を維持出来ない為よりニッチになっているが、高齢者では後天的で画一的な部分もあるという違いが解かり、

その事から、私はカーレースのF1が即思い浮かんだ。確かF1は技術の粋を集めた最高峰の実演の場であり、その研究開発結果が民間の市場車へ反映され普及されていく。

どんなに淘汰をしても人類には必ず1/4の障害者が現れるという柳澤桂子さんという生物学者の1/4理論という研究結果があり、障碍者が居ないと人類は発展が無く維持も出来ないという、その1/4理論と絡めると、障碍者から高齢者市場に技術が流れるF1のような仕組みと共に、双方の理論が強く立証されていくようにも感じ介護保険の問題喚起と共に、この1年近く自閉症に特化したNPO法人「虹色の風」さんから教えて頂いた1/4理論にこの展示会で出版社さん達のお話をお聞きし、何か【得心】のいったモノがあった。

全国の社協さんを取りまとめる全国社会福祉協議会の出版部も出展をされていて、ケアマネ用の出版物を割引で販売をしており、

「昔は多かったが、今、障碍者用の出版物は近年減ってきている」という

というのも、やはり高齢者社会になって、売れ行きの絶対数の裾野が高齢者業界の方が末広がりに広いからのようだ。

上記のF1の様な障碍者→高齢者へ技術が転用される1/4理論を鑑みると「折角、昨年のパラリンピックで盛り上がったのだから今、勿体ないな~」と感じたが・・・売れ行きというモノもあるらしいので今は高齢化社会だし仕方がないのか。。。

その他、とある場所で何故、この展示会の関西、大阪の企業が多いのか?展示者側の方の個人的な推測に則った理由もお聞きする事が出来た。

(少し、業界の本当に初歩の初歩部分に触れられ始めた様な・・・)

 

障碍は個性とよく言われる様に、やはり人間1人1人症状や先天的な抵抗力や筋肉量・壊れた箇所がetc・・・がそれぞれ違うので、市販のモノだけでは個人に対応出来ない為、福祉器具の改良や製作等の相談場所や企業もあり、OT(作業療法士)さん的な、ここのゾーンの福祉用具相談の場所では、ワリと障碍の方に必要な感じて生活に即した器具の展示体験を出来、現実に自分の身体で学ぶ事が出来る。

 

レバーを倒す事で、テコの原理を使い、片手で布巾を絞る道具、結構強く絞れるんだ。 
 

他にも日常生活で使えるモノとか身近なモノの方が比較し易く、障碍の不便な状況がまだまだ先の若い人達には理解をし易いようだった。

(介護や看護の学校なのか、結構学生さん達っぽい方が学びに来ていた様な気も・・・そういう若い人達が介護に触れるって、道徳とか倫理の授業が減りデジタルで0か1に落ちり易い現代、優しさを育む感じで、相手を労わる想像力を促し、良い事なのかもと感じた)

 

この、写真右の器を3つも同じ高さに置ける器具など、イギリスのアフタヌーンティーの3段のケーキスタンドに応用出来るのではないか?と、中高生の頃イギリス料理に憧れ料理を始めた身としては、ウズウズと胸熱なモノがあった。

 

リウマチの方も確かに手が痛いけれど、チョットした時切りたい物もあるよな

 

成程、確かに趣味や娯楽ですらも、身体が不自由だと楽しめないが、補助具があれば一時でもツラい時とか、悲しむ事から、張り詰めている気持ちの息抜きにもなるよな・・・WHOが言う様に「心身ともに健康で~」こそだモノな・・・

 

笛も片手や指の力が不足をしていたら不自由だったりする。

手先と直結すると脳の訓練にもなるし。

 

これは片手で蓋を開ける道具、これを観た時に人間って凄い!!と思った。

特殊なロボット等を使わず、知恵だけでこういう事を思い付いてしまうのだ、

それは不便だからこそ発想が生まれるという事、まさに1/4理論を、具現化している根本的な物事ではないだろうか?と感じた!!

(人間の知恵の凄さを知った!!、別に金かけて大掛かりで特殊な器具でなくていいだと・・・)

 

これは『片手でのラップ切り』、元々飲食業でまだやや諦めきれない自分としては、戦争の様な厨房で片手でフライパンを握っている時、片手で出来る物を観ると何か厨房で使えないか?常に戦争の様な厨房の風景を想像してしまう。

修行が足りねーなー。

 

これも「アフタヌーンティー」に何か使えそう、やっちゃおうかな。

凄いなー、こんな大規模でなくてもいいから、私も福祉の展示会をしてみたい!!

  

東ゾーンに移動をするとワリと大物が多かったく

キャタピラとか真近で観たの多分初めて、火星探査とかでも使えそうだよね・・・

  

杖コーナーも。

 

流石に福祉機器の展示会・・・

 

杖の展示会でもある。

 

海援隊ではなく介援隊だって。大きい物というより日常的な介護用品の総合カタログが配布されたのでお世話になっている施設に持っていってみよう。確かに高齢になると誤飲性肺炎とかも多いから写真右みたいに食事にトロミも大切だよね。

(中華のトロミは冷まさない様にというのもあるが、食べ易さという所からも来ているのかな???)

 

ベッドや吊る器具。早く攻殻機動隊みたいな時代がくれば、後天的に介護が必要になった方も含め、

先天的な障碍を負っている方も同じように(いや、それ以上に)動けたりツラい痛みから解放される人生を取り戻す事が出来る!!

(電脳硬化症やハッキングは怖いけれど、身体の不具合で、いつ殺されるかも解からない針のムシロ状態からも解放され、

又、昔みたいに動ける・・・その為なら当事者にとって義体化=サイボーグ化=も厭わないだろう・・・)

 

この前後左右に動く電動の乗り物が凄くて、キャタピラの車椅子は大手も出しているけれど、横にも動ける機種はあまり無いとのことで、理由は、もし階段とか道の進行方向の途中にゴミが落ちていたら、前に進むしか出来ないキャタピラって、その落ちているゴミがあると止まってしまう事があったり、前進出来ない事があるとの事。

「都会なら誰かにゴミをどかして貰えるけれど、地方だと人が通らず、炎天下や極寒の中、ずっと待っている訳にいかない」

そんな時、ちょっと横に動いてゴミを避けられれば前進が出来るとの事。

まさに昔、障害の「がい」は”道に石があって当事者が前に進めないという意味の「碍」だった”という事象に通じる事ではないだろうか?

 戦後、GHQや東大とかの知識人達によって害虫の「害」にされてしまったとの事を福祉に詳しい方に教えて頂いてから、

この1年を過ごしてきたのだが、この文字の問題を精神・知的・身体の三障碍を問わず当事者やご家族・福祉現場の人々にも問うた所、やっぱり当事者の多くが「害虫の害は嫌だ!!」という人が絶対的に多かった!!。

障碍者団体の方々や官公庁・役所にも今からでもここは変えて欲しい部分でもあるが・・・アナタはどう感じるか?

 

スロープも大事だし、車椅子が整然と並ぶ構図もこの展示会をよく表している様で、この右側の写真だけは(カメラの基本とか、よく解からないけれど)構図にこだわってみた。

今度、こういう時のカメラの構図を勉強してみようとこうしてマトメていて改めて思わされた。

 

株式会社アクションジャパンさんのこの「アクションパッド」という材質が褥瘡(床ずれ)を普通の布団よりも結構防ぐ材質との事。

碁盤みたいな(「キュービックアクション」)と2種類あるのね。

 

膝を付くとグニュっとへこみ、超柔軟性特殊素材「ラテックスフリー」=天然ゴムを使用していないからアレルギーの人にも対応という意)傷付いて破れてもゼリーが出て来ない材質なので、その部分だけを代えれば良い

 

病院で長時間を要するオペの時でも使えるとの事。

広い会場の休憩所では被災地支援コーナーもあった。

ま、今回は介護・福祉の展示会なので絶対的に優しさというモノが普遍的に通じるテーマの1つなのかもしれない。

 

株式会社インタージェットさんのコンフォート3輪やトライウォーカーは3輪にする事で小回りが効くという、

凄い!!、そんな基本的な事も私は知らなかった・・・やっぱり当事者の立場にならないと苦しさが解からないんだよなー・・・!!

 

コンパクトに折り畳みも出来、ちょっと休める椅子が無い方が当然軽く(といってもそこまで椅子がある方が重い素材ではないように感じた)、椅子の代わりにチャック付きのバッグが付いており、薬とか必要な日用品を収納出来るとの事。

(結構大き目なバッグだった。)

 

生れてきた誰もが命や人生は1つしかなく、

人生は有限である、だからこそ、余計、一生懸命に生きたいと思うし、人類の誰もが未来に向け、より良い世の中を創造していくには、障碍や、先天的・後天的を問わず(敢えて)不便さの中から、ああしたらいいんじゃないか?こうしたらいいんじゃないか?と工夫し、実際に開発をしてみて、F1の様に新しい技術が市場へ流れる事と同じで、次々と人類の知恵と探求心(生活や人生への好奇心)は尽きない。

 

しかもそれが安全第一を考慮された上で市場に出回っているという事こそ、真実の、本当の優しさも感じる。

大切な事だから繰り返すが、だって人の命や人生は1つしかないのだもの。

 

私は何度も身体を壊されてしまったけれど、壊されなかったらここまでは解からなかった、でも、QOLを上げて健常・障碍を問わず出会ってきたみんなと、(又、もしかしたらこれから出会う人達と)1度でいいから幸せになりたい。

(多くは望まないが、、)

 いや1度なんて1つの狭い視野でしか物事を観ていないから、(文中の)障碍の「碍」の文字ではないが道に置かれている石を乗り越えられなくて前進が出来ないのかな?