休み時間は1人で過ごした。
キリスト教系の学校だったので、最後の審判の絵が飾ってある踊り場があった。
あまり人の通らないところだったので、階段に座ってその絵を見ているのが好きだった。

体育館の裏も良く行っていた。
雑草だらけで何も無い場所。
いつも、ドクダミの強い香りが立ちこめていた。
その一隅に桑の木が生えていた。
1人でこっそり桑の実を食べた。

相変わらず図書館は唯一くつろげる場所、といっても過言ではなかった。
本があれば何時間でも過ごせた。
図書館にある本を片っ端から読んでいた。
視力はどんどん悪くなって行った。

そして、人間関係の築き方はどうしても分からなかった。
小学校で、いじめにあった。
具体的に何をされたのか覚えていない。
学校を休みたくても休ませてもらえなかったので、登校すると保健室に直行するようになった。
いじめられているとは、誰にも言い出せなかった。

でも、保健室通いは不自然だ。
いじめられている事実は、すぐに大人達の知る事となる。
大人同士で話し合いが持たれたようだった。
いじめは収束した。

ほんの何ヶ月間のことだった。
その後は普通の生活になった。
普通?
いじめられない、ということ。

正確な時期は覚えていないけれど、家を出て行った母から連絡あった。
会いたいと。
家の近くまで来ていると。

兄と2人、自宅の最寄りの駅まで行った。
そこには懐かしい母が。
一緒にケーキを食べた。
何を話したかは覚えていない。

でも、3人とも泣いていた。
再会出来て嬉しかったからか、寂しかったからか。
一緒には住めないけれど、時々会えるようになった。

そして、母には新しい家族が出来ていた。