知ってるようで知らない格付けの話② | 肉屋の情熱わがまま娘 ERIKOの部屋

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肉屋の情熱わがまま娘からお肉博士にレベルアップしました、跡継ぎ娘のエリコです。今年創業65年になる田中精肉店の歴史と技術を引き継ぐのは、牛と、旅と、お肉が大好きなアラサー女子!!
"牛、旅、肉、に関するマニアックなこと色々書きます!よろしくお願いします✨

①からのつづきお願い

一歩踏み込んで言うと、
同じA5ランクの牛でも、

タダの見た目である場合と
そうでない場合があります。


自分なりに情報収集した結果、
格付けというのは
子牛農家さんと肥育農家さんの
頑張りが評価される一つの基準です。

そして、
受け継がれてきた歴史や伝統の
成果だとも思っています。

(昔の松阪牛共進会)


そうではなく、
A5が出やすい血統に頼って
味への追求をしない人がいるのも事実。


それの何が困るって、
そこは牛屋さんもビジネスです。

美味しくないA5ランクが市場に出回ってしまうと、せっかく丹精込めて育てた牛の価値までもが下がってしまい、せっかく良い牛を育てても安くなってしまうのです。

だけど、
それでも「ほんとに美味しい牛を育てよう」
と日々努力して
味も見た目も良いA5の牛を育てる人もいる中、


それを「見た目だけで美味しくない」と一刀両断してしまうのは私は違うような気がしました。


私が仕入れに行く竹内牧場さんの話を少し。

竹内牧場さんでは現在、
後継者として20〜30代の若い世代が中心になって牛作りをしていますが、
これぞ松阪牛!
と思える香り・味わい・甘み・食感を目指して育てられています。

「松阪牛の名に恥じない牛を育てたい」
という言葉からも分かるように、
決してビジネスを大きくするためだけではなく、
真摯に一頭一頭の肥育に取り組まれています。




その証拠に、
「良い牛は毎日の観察から生まれる。自分たちの目が行き届かないほどに頭数は増やさない」
とも言われています。


そんな背景を知ったうえで、
お客さんには
「A5の松阪肉ってこんなに美味しいんだー!」
という"本物"の感動体験をしてもらいたい!

と思い、私は牧場名も格付けも公表してお店に並べることにしました。

そしてここからが大切

なんですが、つづきます!