①からのつづき
一歩踏み込んで言うと、
同じA5ランクの牛でも、
タダの見た目である場合と
そうでない場合があります。
自分なりに情報収集した結果、
格付けというのは
子牛農家さんと肥育農家さんの
頑張りが評価される一つの基準です。
そして、
受け継がれてきた歴史や伝統の
成果だとも思っています。
そうではなく、
A5が出やすい血統に頼って
味への追求をしない人がいるのも事実。
それの何が困るって、
そこは牛屋さんもビジネスです。
美味しくないA5ランクが市場に出回ってしまうと、せっかく丹精込めて育てた牛の価値までもが下がってしまい、せっかく良い牛を育てても安くなってしまうのです。
だけど、
それでも「ほんとに美味しい牛を育てよう」
と日々努力して
味も見た目も良いA5の牛を育てる人もいる中、
それを「見た目だけで美味しくない」と一刀両断してしまうのは私は違うような気がしました。
私が仕入れに行く竹内牧場さんの話を少し。
竹内牧場さんでは現在、
後継者として20〜30代の若い世代が中心になって牛作りをしていますが、
これぞ松阪牛!
と思える香り・味わい・甘み・食感を目指して育てられています。
「松阪牛の名に恥じない牛を育てたい」
という言葉からも分かるように、
決してビジネスを大きくするためだけではなく、
真摯に一頭一頭の肥育に取り組まれています。
その証拠に、
「良い牛は毎日の観察から生まれる。自分たちの目が行き届かないほどに頭数は増やさない」
とも言われています。
そんな背景を知ったうえで、
お客さんには
「A5の松阪肉ってこんなに美味しいんだー!」
という"本物"の感動体験をしてもらいたい!
と思い、私は牧場名も格付けも公表してお店に並べることにしました。
そしてここからが大切
なんですが、つづきます!