一昨日、隼町の国立劇場が建て替えのために2023年10月末日で
一旦閉場すると発表されました。

1966年11月の開場でしたからもう55年も前ですか?
当時はあんなに近代化の象徴だった国立劇場も 55年も経つとやはり
老朽化が進むのですね。

半世紀以上前の私、この前の月の1966年10月は帝国劇場に出演しておりました。

帝国劇場では当時、こけら落し公演で『二代目中村吉右衛門襲名披露公演』が
催されておりました。

私は先代白鸚旦那に付いており『大仏炎上 平重衡』と『盲長屋梅加賀鳶』に
出演しておりまして、当時中学2年生(笑)

10階の楽屋の窓から先輩の方に「あそこに見えるのが来月こけら落としとなる
国立劇場だよ。」と、教えて頂いた記憶がございます。
今も帝国劇場から国立劇場は見えるのでしょうか。



私が初めて国立劇場に出演しましたのは10年後の1976年4月
実川延若さんの石川五右衛門 坂田藤十郎さん(扇雀時代)の木下藤吉郎 

二代目中村鴈治郎さん 十三代目片岡仁左衛門さん 中村富十郎さん等々、
上方歌舞伎の面々での『金門五山桐』で私はまだ坂田藤十郎さんに付きながら

本名で舞台に出ておりました。


この時、東京のど真ん中にありながら広い作りでお稽古場や楽屋の大きさや多さ
楽屋食堂などの設備など贅沢な造りに驚きました。

その後、国立劇場は何回も出演させて頂きました。

一番最近に出ましたのは、2018年7月の歌舞伎鑑賞教室です。

珍しく一人部屋に入れて頂きましたので、たくさん写真撮っておりました。

 

あれよあれよと云っている間に コロナで劇場が閉鎖されたりしまして、

もう4年国立劇場の舞台には立っておりません。

上げ浚いで何度かお稽古場に行きましたが、もう来年までに国立の舞台出る事

出来ますでしょうか??

ちょっと難しいかな?

 

 

逆に帝国劇場は 2002年9月、十朱幸代さん 市川右團次さん 杉浦直樹さん 藤間紫先生の
『残菊物語』が2回目で未だにその後の出演がございません

帝国劇場は東宝系ですからよほど作品のオファーがないと
次の出演は難しいでしょうね。

楽屋から国立劇場がまだ見えているか否か、確かめるすべもございません

 

劇場内には何度か入りましたよ、『SHOCK』などの舞台を見るために(笑)


帝国劇場も国立劇場と同じく開場した時は最新式の設備でしたが
2回目のこの時に楽屋に入り感じましたのは やはり、だいぶ老朽化が進んでいるな~
と思いました。

もちろん箇所箇所 部分的には手直しされているんでしょうが、
全体的にはかなり古さを感じました。


そこで現在もミュージカルや堂本光一さんの『SHOCK』なども
上演されている訳ですから劇場的にはかなり難しい所もあるのではないでしょうか?

国立劇場が新築されて開場されるのは2029年秋との事ですから、
あと7年も先・・・私○○歳 
え~? また新しい目標が出来てしまいました(笑)


帝国劇場と国立劇場、やはり色んな思い出が詰まっており
歌舞伎座とはまた違うこの二つの趣のある劇場。

国立劇場が早く新築開場される事を願っております。
そして出来れば現在の国立劇場にもう一度、それが難しければ新しい国立劇場にぜひ

出演したいものです。